「ママって呼んでいいんでしょ?」 縁あって、家族

朝日新聞デジタル 2015年4月7日

生みの親が育てられない子どもが、新しい親と家族になる特別養子縁組。この縁組で結ばれた家族のもとで育った近藤愛(あき)さん(22)が今春、大学院へ進んだ。多くの子どもが家庭で暮らせる社会を目指し、児童福祉の研究を進める。
3月20日、愛さんは同志社大学(京都市)の卒業式に臨んだ。福井県から駆けつけた母親の文恵さん(70)は、振り袖姿の愛さんを見つめ、「写真撮る時にポーズする顔、小さい頃から全然変わってない」とほほえんだ。
愛さんは生後6カ月の時、里子として近藤家に来た。「最初は赤ちゃんという感じじゃなかった」と文恵さん。笑わない。夜も寝付かずに暗闇でじっとしていた。
当時、近藤家には成人から高校生まで4人の子がいた。年の離れた妹としてかわいがられるうち、3週間後にはキャハハ、と声を出して笑うように。その後、特別養子縁組を結び、法的にも家族になった。
幼稚園に入った愛さんに文恵さんは、血のつながった親子ではないことを打ち明けた。「他人から言われたら傷つく」と思ったからだ。愛さんが好きだったシンデレラの魔法の言葉を使い、「ビビデバビデブーって、うちにきたんだよ。神様が大切なあーちゃんを下さった。だから、私は愛のお母さんなんだよ」と。
愛さんは話の途中で「ママなんか大っ嫌い」と逃げ出したが、最後は「でも、ママって呼んでいいんでしょ?」と泣きじゃくった。

社説[子育て新制度]必要なのは5歳児保育

沖縄タイムス 2015年4月9日

入園式シーズンだ。新しい教室で、新しい先生と友達に囲まれて、新しい生活が始まる。
どきどきわくわくの子どもとは別に、新年度からスタートした「子ども・子育て支援新制度」に戸惑っている保護者も少なくない。幼児教育や保育の仕組みが大きく変わる節目の年に、沖縄では「5歳児保育」の問題も再燃している。
国の新たな子育て制度は、深刻化する待機児童解消のための保育の受け皿整備を柱とする。保育所と幼稚園の二つの機能を持つ「認定こども園」の普及、待機児童が多い0~2歳児向けの小規模保育の拡充に力を入れるほか、親がパート勤務や求職中でも保育所を利用できるように対象を広げる。
「待機児童の解消がどれだけ進むのか」「本当に使いやすい制度なのか」は今後の検証が必要だが、沖縄に限っていえば新制度への移行で、幼稚園児の学童保育利用が認められなくなり、5歳児保育の問題があらためてクローズアップされている。
米軍統治による保育行政の立ち遅れから、小学校に併設された公立幼稚園が5歳児の受け皿となり、逆に保育園の5歳児枠が少ないという沖縄特有の問題である。
共働き家庭なのに午前中は幼稚園に通い、午後は引き続き幼稚園の預かり保育や学童保育を利用するという子が県内では珍しくない。
その結果、子どもや保護者に「二重保育」の負担を強いている。

昨夏、本紙が実施した調査で、幼稚園に通う5歳児のうち、預かり保育や学童などの利用者が全体の6割近くに上った。本来であれば保育園の5歳児枠で対応しなければならないケースである。
幼稚園児の学童利用打ち切りで、県内市町村が新年度から取り組むのは、主に預かり保育の拡充と認可保育園の5歳児枠の拡充の二つだ。どちらを重視するかは自治体によって異なるが、預かりの拡充だけでは不十分であることを指摘しておきたい。
行政はよく「5歳児保育のニーズがない」という。本当にそうなのか。「5歳児保育がないため、公立幼稚園に通わせている」との保護者の声を聞く。
午前と午後で指導者が代わる環境や、幼稚園の「時間外」の活動とされる預かり保育の質的課題も示される。
子どもの育ちに関わる大事な問題だ。受け皿があればどこでもいいというものではない。

児童福祉法24条は、保育の必要な子どもに対し、市町村が保育を保障するよう規定している。子育て支援新制度では、地域の実情に応じた保育・教育サービスの提供が求められている。
5歳児保育の問題は沖縄の戦後史を背景にしているとはいえ、ここまで放置してきた行政の責任は問われるべきである。全国一高い待機児童率とあわせ、先送りにはできない課題だ。
子どもにとって今、何が必要かという視点で向き合ってほしい。

児童虐待数が10年連続で最多を更新!本当に必要な支援がズレてる危険性

Mocosuku Woman 2015年4月7日

「虐待された疑いがある」として、2014年に全国の警察が児童相談所に通告した、18歳未満の子どもの人数が、前年と比べて34%増の2万8923人に上り、10年連続で過去最多を更新しつづけていることが、警察庁の発表により判明しました。
ちなみに、上記はあくまで警察が関与したケースであり、全国の児童相談所が対応した児童虐待の件数は2013年の段階で7万件を超えているとのことです。

児童虐待数が10年連続で最多を更新!本当に 必要な支援がズレてる危険性

「親からの暴力」は減っていても・・
児童虐待の報告件数が増加する一方で、内閣府や自治体のアンケート調査結果から「親から暴力を受けている子ども」は減少しているとする見方もあるようです。
しかし、たとえ肉体的な暴力がなかったとしても、子どもの養育を放棄して食事を与えなかったり、医療を受けさせなかったりする「ネグレクト」や、親から子どもへの教育・しつけに見せかけた「パワハラ」など、周囲が気づきにくい(虐待かどうか見極めにくい)虐待も存在するため、数字の上での増加や減少よりも、児童虐待が起こりにくい環境を整えることが重要といえるでしょう。

「虐待防止」のポスターを巡る議論
昨年の「児童虐待防止月間」に貼られた厚生労働省・内閣府による「虐待防止」のポスターが、インターネット上で物議を醸しました。ポスターのデザインは、かわいらしい赤ちゃんの写真に、標語や児童相談所の全国共通ダイヤルの番号が大きく書かれたものだったのですが、問題となったのはその電話番号の上に書かれた「虐待かもと思ったらすぐにお電話をください」「あなたの1本のお電話で救われる子どもがいます」という言葉でした。
さて、この言葉のいったいどこが問題なのでしょうか?

誰のための「虐待防止ダイヤル」なのか?
上記の言葉が問題となった理由は、それが虐待をしている当事者ではなく、「周囲の人」に向けられたものだったからです。インターネット上で異論を唱えていた方は、「ポスターを見てみると、虐待をしている親は『悪者』で、あなたがそうした「悪い親」から子どもを救ってあげてください』というメッセージにも読むことができる、と言っています。つまり、さまざまな理由から、育児を放棄してしまったり、自分の子どもにイライラをぶつけてしまうことに悩んでいる親は、そうした悩みをいったいどこへ相談すればいいのか?ということです。
もちろん、緊急性を感じた場合、子どもの悲鳴や泣き声を聞いた人が通報するのは、虐待や深刻な事件を防ぐうえでとても大切なことです。しかし、たとえ警察が家に立ち入って調べたとしても、子どもにアザなどの外傷が見つからないなど、その場で「虐待防止」の対処をするのが難しい面も多々あるのは実情なのです。

「親と子」それぞれのケアが必要
現在では、上記のポスターに掲載されていた児童相談所の全国共通ダイヤル(0570-064-000)に加えて、「全国子育て・虐待防止ホットライン」という相談窓口が開設されており、<「虐待かな?」「子育てがつらい」と思ったらお電話ください>という言葉とともに、「オレンジリボン運動(児童虐待を防止する運動)」のサイトにその連絡先が掲載されています。
サイトには「誰かに自分の気持ちを話すことで、あなたはひとりではなくなると思います」とも書かれていますが、まさに子どもへの虐待が起こる背景には、母親・父親が「ひとりで」悩みや問題を抱えこんでしまっているケースがあることも多いようです。
シングルマザーの貧困が社会問題となり、地域のつながりも希薄になっているといわれる現代においては、「親と子」の両方をケアする取り組みが、近隣の「声かけ」から電話やインターネットの相談窓口まで、さまざまな形で求められているのです。

全国子育て・虐待防止ホットライン 0570-011-077(午前10時~午後5時)

2015年3月の人気職業ランキングを発表!

幻冬舎plus 2015年4月8日

「13歳のハローワーク公式サイト」の2015年2月の人気職業ランキングTOP20を紹介します。この職業ランキングは、サイトに掲載中の1,035職種をアクセスユーザ数、ページビュー数をポイント化して算出したものです。
2015年3月の人気職業ランキングTOP20は以下の通りです。

1位 グランドホステス
2位 ファッションデザイナー
3位 プロスポーツ選手
4位 ディスパッチャー
5位 パティシエ
6位 保育士
7位 看護師
8位 公務員 [一般行政職]
9位 金融業界で働く
10位 医師
11位 薬剤師
12位 ゲームクリエイター
13位 編集者
14位 イラストレーター
15位 美容師
16位 パン職人
17位 小学校教師
18位 漫画家
19位 建築家
20位 臨床心理士

前月(2015年2月)のTOP5は、1)グランドホステス/2)プロスポーツ選手/3)ファッションデザイナー/4)パティシエ/5) 保育士。今月はディスパッチャー(前月10位)がランクイン。
グランドホステス、ディスパッチャーと、航空関連の職業がアクセス数を伸ばしています。しかも、グランドホステスは“空港でのチェックイン等の業務”、ディスパッチャーは“フライトプランの作成”と、どちらも地上勤務。一昔前は「客室乗務員(CA)」「パイロット」と搭乗勤務が人気でしたが、そのまま地上勤務に人気が移っているようです。

ちなみに、搭乗勤務の順位は・・・
57位 客室乗務員(CA)
91位 パイロット 91位

今月からは新年度、学生さんもそれぞれ進級。職業ランキングにどのような影響がでるかも楽しみです。

13歳のハローワーク公式サイトでは、毎月100位までを発表しています。
→ 2015年3月の100位はこちら
http://www.13hw.com/jobapps/ranking.html