<子育て支援>窓口一つに 自民議連、法案提出へ

毎日新聞 2015年5月3日

妊娠初期から子育て期までの保護者支援を推進する「成育基本法」の成立を目指し、自民党議員が今月13日に議員連盟を設立する。少子化対策の切り札として、フィンランドの出産育児相談所「ネウボラ」を参考に、一つの窓口で継続支援する拠点づくりを進める狙い。各党にも呼びかけ、議員立法として、早期の法案提出を目指す。
13日の議連設立総会では、河村建夫元官房長官が会長に就任する予定。法案の骨子案では、支援対象の成育過程を「胎児から成人期まで」と幅広く設定。これまで、妊娠期や乳幼児、就学児に対し、それぞれ産科や保健所、児童相談所など対応する機関が分かれていたが、これらを包括する拠点づくりを推進する。
医療や福祉の連携強化も目指し、厚生労働省に医療、保健、教育、福祉の有識者で構成する協議会を設置。基本方針の策定を求めるとしている。
新たな拠点のモデルに想定する「ネウボラ」は、妊娠から出産、子育てまで、担当の保健師が切れ目なく支援する先進的な取り組み。これを参考に「日本版ネウボラ」を各地に設置する方針だ。
政府は昨年度、青森県鰺ケ沢(あじがさわ)町や三重県名張市、香川県善通寺市、宮崎市など29市町村に、モデル事業として「子育て世代包括支援センター」を開設。助産師や保健師らを配置し、出産前後の訪問ケアや相談事業などを始めた。今年度は予算を17億円確保し、150市町村にまで広げるという。
ただ、こうした事業にも一部で、医療分野との連携が不十分という指摘もある。そのため、産婦人科医や小児科医、かかりつけ医と保健師らが情報を共有して継続的に支援する仕組みを構築する必要がある。さらに、地域によって取り組みにばらつきがある小児への医療費助成を充実させることなども検討される見通しだ。【一極社会取材班】

“共働きは里親になれず” 40%超の自治体で制限

NHKニュース 2015年5月1日

虐待の被害に遭う子どもが増加するなか、子どもを育てる里親をどう増やすかが課題となっていますが、NHKが全国の自治体にアンケート調査を行ったところ、40%以上の自治体で、夫婦が共働きの場合は里親になれないといった制限を設けていることが分かりました。
専門家は「共働きの夫婦でも子育てがしやすいよう、育児休業を適用するなど現実にあった見直しを行う必要がある」などと指摘しています。

厚生労働省によりますと、虐待を受けるなどして親元を離れて暮らしている子どもは、おととし10月の時点でおよそ4万6000人で、今の形で統計を取り始めた平成5年以降最も多くなりました。
国は、子どもたちができるだけ家庭的な環境で育つのが望ましいとして、15年後までに一定期間子どもを育てる里親などへの委託率を30%以上にする目標を掲げていますが、現在の委託率は15%余りと先進国の中でも著しく低い状態が続いています。
NHKはことし3月、児童相談所がある全国69の都道府県や政令市などに里親に子どもを委託する条件などについて調査を行い、67の自治体から回答がありました。
この中で、全体の42%に当たる28の自治体は、幼い子どもを委託する場合には夫婦のどちらかに育児への専念を求めていると答え、共働き夫婦の場合は里親になれないといった制限を設けていることが分かりました。
その理由については、多くの自治体が「子どもとの信頼関係を築くには時間がかかるため」と回答しました。
一方で、27の自治体が、現在里親には適用されていない育児休業が認められれば委託が可能になるなどと答えました。
児童福祉に詳しい日本社会事業大学の宮島清准教授は「共働きの夫婦の場合は子どもとの信頼関係を築くための時間の確保が難しい。一方で共働きの夫婦が増えるなか、育児休業を適用するなど現状にあった見直しを行わなければ里親制度が成り立たなくなる」と話しています。

「昼寝はさせずにお受験の課題を」「おむつは替えないで」保育園に寄せられる保護者のオーダー

サイゾーウーマン 2015年5月2日

保育園は集団生活で学ぶことを基本としていますが、でも、一人ひとりオーダーメイドでの保育をと考えています。しかし、保護者(基本的に母親)が希望する内容が、人によって大きくかけ離れているのだと気づかされる毎日です。
例えば、「年少は昼寝あり、年長は昼寝なし」が基本的としてありますが、夜型のご両親を持つ子は親と一緒に夜遅くまで起きていて睡眠時間が不足ぎみのせいか、年長であっても「なるべく昼寝をさせてください」とリクエストされます。ところが、どういうわけか年少であっても「寝かさないで」と言われることもしばしばあります。「昼寝させる/させない」論は、子どもの体力や就寝時間がわからないと一概にどちらがいいとは言えませんが、駒沢の森こども園では、基本は保護者のご希望に合わせています。「夜寝なくなるので、30分で起こして」とのリクエストや「寝かさないで課題をやらせて」などさまざまです。お受験の視点から考えると、保育園帰りにお教室へ行くなら昼寝した方がいい。行かないなら年長から昼寝ナシでしょうか。年長の子は体力があるから、お昼寝すると午後11時くらいまで起きているのですよね。
また、保育園では甲斐甲斐しく面倒をみてほしいと思うのが親というもの。おむつはちゃんと替えてもらっているかしら? ごはんは満足するまで食べさせてくれているかしら? 脱水にならないように、お茶を飲ませてもらっているかな……私自身も保育園に子どもを預けているときは心配していました。ですが、なぜか「たかが4時間ぐらいのときは、着替えさせないでください、おむつも替えないでください」と最近言われてしまいました。うんちやおしっこでズボンが汚れそうなときは替えてほしいそうですが……。
これは、トイレトレーニングを覚えさせる新たなテクニックなのでしょうか。それともラフな子になってほしいのか? 家でのおむつ交換時間と同じにしたいのか? 意図は不明のまま、今日もご希望を実行しています。繊細なママに同じことをやってしまうと、確実に区の保育課へ通報されてしまいますよ。でも、それがご家庭に合わせるということ。自分の考えは別として、がんばります(笑)。
最近は洋服の取り違いを起こさないよう、保育士全員張りつめているので、記名ありの服の間違いはなくなりました。記名なしは、臭いで判断するしかないので、責任は負えませんけどね。正直、ゴムやピン類はなくなるものだと思ってください。子どもは外だろうと勝手に取るし、取ったものを先生に渡したり、カバンにしまえるしっかり者は、年中でもほとんどいません。また、ピン類の危険も忘れてはいけません。娘の通う私立小は、2年生までピン類は禁止となっています。運動会は、学年に関係なくピン類は禁止。子どもというのは、布団を見るとでんぐり返しを始めたり、予測ができない動きを見せるので、安全のために禁止にするのも大事ですね。

困る! 選挙の「保護者にお願いしてください」の連絡
先日、区議選がありましたが、保育園を経営していると、いろいろとお願いされることが多くて悲しくなります。票の取りまとめというか、「保護者さまにお願いしていただけますか?」といったお話です。「うちは、待機児童とか、福祉とか無縁の方ばかりなので無理です」とお断りするのですが、忘れていた知り合いから電話が掛かってきたり、SNSで連絡がきたり、面白くないですよ!
自分が人に頼らない(親にさえ頼らない)生き方をしていたので、「○○さんのご紹介で」など人のツテで連絡なんてできないです。ビジネスだったら、うまみのある話もありますが、私が保護者にお願いしたところで、メリットがあるどころか、私は保護者から総スカンですよ。もし仮に自分の婿が出馬したとしても、サポートはするけど、保育園の保護者には頼めないですね。うちは超とんがった保育園ですが、やっぱりコンサバな業界なので、政治と宗教の話はタブーです。選挙というのは、自分で判断した人に投票するべきですよ。まー、私は選挙ポスターで霊視しちゃうので、霊格をわかった上で投票します(笑)。いい人が政治に向いているわけではないので、政治力は別と考えています。
ちなみに、私の友達の霊能者は、自分の子どもをお受験させたとき、霊視をフル活用したそうです。「○○と○○は、向かいが大きな病院だからダメ」「○○は将来性がないビジョンが見えた」と言っていておもしろかったです。大きな病院が近くにあると、多かれ少なかれ霊的に悪影響があり、良くないそうです。住む場所と同様、学校や職場は長時間過ごす場所なので大事なのだとか。私もお受験に霊視を使っていましたよ(笑)。見学に行くと、「いい学校だけど縁がない」とすぐわかったし、親としては受けさせるけど、最初から入学しないことは不思議とわかっていましたね。