児童扶養手当、倍額へ=第2子以降に重点―厚労省

時事通信 2015年12月17日

厚生労働省は17日、一人親家庭に支給する児童扶養手当について、子どもが2人以上いる家庭への支給を2016年度から増額する方針を決めた。
第2子は現在の月額5000円から1万円へ、第3子は3000円から6000円へ、それぞれ倍額にする。第1子への支給額は、最大4万2000円のまま据え置く。同年度当初予算案に経費を計上する。

保育園の餅つき会で園児ら41人ノロ感染 東京

産経新聞 2015年12月17日

都は16日、八王子市内の私立保育園で開かれた「餅つき会」でノロウイルスの集団感染があり、3~5歳の園児25人を含む男女41人が下痢、嘔吐(おうと)などの症状を発症したと発表した。いずれも軽症で入院患者はいない。
都によると、餅つき会は9日午前に園庭で開かれ、園が用意した餅米をふかして、保護者や園児らがついた。餅を食べた保育士や園児、保護者らが10~12日に腹痛などを次々と訴え、集団感染が発覚した。
餅つきには園の栄養士らも参加していたが、大勢が餅つきに加わっていたことから行政処分は出していない。都では「餅つきシーズンだが、衛生管理には気をつけてほしい」と呼びかけている。

「生活保護者が朝からパチンコはよくない」 別府市の「巡回」「支給停止」にネットで称賛相次ぐ

J-CASTニュース 2015年12月17日

大分県別府市がパチンコ店など市内の遊技施設に「生活保護受給者」がいないか巡回調査し、見つけた受給者の支給額を減額していた。ネット上では「どんどんやれ」「当然ですな」と称賛の声が巻き起こっている。
今から2年前にも、生活保護費の不正受給やギャンブルへの使用を禁止した「小野市福祉給付制度適正化条例」が兵庫県小野市で施行されたことで、多くの賛辞が寄せられた。

「市民感覚からすると、受け入れられないでしょう」
別府市の調査は、2015年10月の計5日間、市職員35人が市内にある13のパチンコ店と市営別府競輪場を巡回。見つけた生活保護受給者25人を一人ずつ市役所に呼び出して注意し、次の巡回で再び見つけた場合は1か月分支給額を大幅に減らした。
市によると、こうした調査は少なくとも25年前から年1回のペースで実施されていた。巡回する時間帯は10時頃から16時頃まで。3回以上見つけた受給者については、2か月にわたって支給額を減らした。
これまで大きな問題は起きておらず、「パチンコ店からも苦情は来ていない」という。ただ、その調査内容自体は12月15日の市議会で初めて外部に明かされ、16日付け朝日新聞電子版に報じられた。
調査を始めた理由について市の担当者は、「別府市は他都市に比べて生活保護の受給率が高く、遊興施設も多いです。市民感覚からすると、受給者が昼間からパチンコ店に入り浸る様子は受け入れられるものではないでしょう」と話す。
実際、受給者が遊技施設に出入りする様子を見た市民から頻繁に苦情、抗議が寄せられていたようで、「(苦情が)来ない日はないくらいでした。今でも週に2~3回は受けています」と明かした。そのためか、朝日新聞の報道後に寄せられたメールのほとんどが市の取り組みを「励ます」ものだったという。

市担当者「人権には十分配慮していると考えています」
また、以前から生活保護制度そのものに否定的な意見が多いネットでも
「どんどんやれ」
「これを皮切りに全国展開だ」
「当然ですな」

と別府市の対応を評価し、応援する声が湧きあがっている。
ただ一方で、「受給者への人権侵害になるのでは」との指摘も上がっているのも事実。報道によると、厚生労働省は「調査は適切でない」との見解を示している。
前出の別府市担当者にこの点をぶつけると、「人権には十分配慮していると考えています。受給者がパチンコを一切してはいけない、と言っているのではなく、『朝や昼間からパチンコ店に入り浸るのは良くない』というだけです。職員の巡回しない夜間については、あえて勧めませんが、(受給者が)気晴らしで行くことを厳しく咎めません。もちろん受給者にも楽しみが必要だと認識しています。ただ、出来れば地域活動やボランティアなどギャンブルとは違う部分で発揮して頂きたいとは思っていますが」との答えが返ってきた。
実は、2013年にも今回と似たような議論が巻き起こっている。きっかけはこの年に兵庫県小野市で施行された「小野市福祉給付制度適正化条例」だ。同条例は、生活保護や児童扶養手当の受給者が過度の浪費で生活できなくなる事態を防ぐために作られ、生活保護費を不正受給したり、ギャンブルに使ったりするのを明示的に禁止する珍しい内容だった。
支給の厳格化を目指すものと受け止められたためか、ネットでは称賛の声が比較的多かった。

<望郷の慶州ナザレ園>苦難の人生 祈り重ね

河北新報 2015年12月16日

高齢の日本人女性たちが韓国・慶州市の福祉施設「慶州ナザレ園」で静かな老後を送っている。戦時中などに朝鮮人男性の妻として朝鮮半島に渡った後、身寄りをなくした人たちだ。慶州ナザレ園協力会代表で日本舞踊松島流参与の松島啓昇さん(73)=秋田市=は1972年に開設された園を、86年から物心両面で支援してきた。戦後70年、日韓国交正常化50年のことしも12月に園を慰問した松島さんに同行した。(秋田総局・橋本智子)

◎韓国・日本人花嫁の戦後(上)安息の場所
<再会喜び握手>
「お元気で本当に良かった」。3日、約1年半ぶりに慶州ナザレ園を訪れた松島さんは、入所者たちと固く手を握り合って再会を喜んだ。
「ことしも皆さんの穏やかな笑顔を見ることができました」。松島さんはそう言って、宋美虎園長(65)に、秋田から持参した食料品やチャリティー講演などで集めた約100万円の善意を手渡した。寄付で運営する園にとっては大きな支えだ。
「私は22歳でこっちに来たんだよ」。目を細めて語り始めた佐藤照子さん(91)は宮城県白石市出身。同市内の軍事工場で働いていた時に、友人の紹介で朝鮮人男性と結婚した。「それからはもう、苦労ばかりだった」
玄界灘を渡って夫の古里の田舎の村に来た4カ月後、夫はばくちでつくった借金を残して行方不明になった。おなかに子どもがいて身動きできなかった佐藤さんは「日本人の若い娘が1人で暮らしていることが周囲に知られたら、どこかへ連れて行かれ、殺されるんじゃないか」と毎晩震えていたという。
その後、慶州市に出て懸命にうどん食堂を切り盛りし、13年前、園に身を落ち着けた。「年を取って足やら腰やらが痛いけれど、ここでお友達とずっと仲良く暮らせますように」。心の中で祈り続ける。
松島さんは入所者一人一人の肩に優しく触れた後、「皆さんは長い間大変な思いをしてきたから、少し長生きしてナザレ園でゆっくりするように、神様がしてくださっているのよ」と語り掛けた。
園は、児童養護施設や特別養護老人ホームを運営する韓国の社会福祉法人ナザレ園グループの施設。ナザレ園には1日現在、90代を中心に79~96歳の20人が暮らす。平均年齢は93歳になり、約半数は寝たきりや認知症患者だ。ことしは3人が亡くなった。
入所者はダイニングルームに集っては、「富士山」「夕焼小焼」など日本の歌を合唱する。望郷の念を募らせながらも、さまざまな事情で帰国することができずに身を寄せ合う彼女たちにとって、ここは「小さな日本」なのだろう。
園は72年、韓国の福祉事業家で牧師の故金龍成氏が開設した。戦後、日本の植民地支配から解き放たれた韓国全土に猛烈な反日感情が噴出する中、金氏には、日本人女性だからこそ救わなくてはならない強い信念があった。
[韓国残留日本人妻]1910年の日韓併合以降、日本政府は朝鮮人男性と日本人女性の結婚を奨励した。65年の日韓国交正常化で両国政府による帰国援助事業が展開され、1万人の日本人妻が帰国。一方で約2000人が取り残されたとされる。

うつ病など「気分障害」患者数が推定111万人、過去最多に

TBS系(JNN) 2015年12月18日

うつ病など「気分障害」の患者の数が、全国で推計111万人となり、過去最多となったことがわかりました。
厚生労働省によりますと、去年10月時点で、うつ病など「気分障害」の患者数は推計、111万6000人と、3年前の前回調査に比べておよそ16万人増えました。統計が比較できる1996年以降で、最も多くなっていて、この15年間で2.5倍に増えています。
男女別では、女性が70万人で男性の41万に比べて多くなっています。年代別では40代が最も多く、次いで60代、50代の順となっています。