子の本当の姿を知らない親・実情をどう伝える?

R25 2016年7月4日

わが子が問題を起こした時、「うちの子は悪くない」「うちの子はとてもいい子」母親であれば、そう信じたい気持ちもわからないではないが、胸を張ってそう言い切れるほど、100%完璧な子どもなどいるはずがない。だが世の中には、そんな“子の本当の姿”を一切認めない母親たちが急増しているという。そこで「心がラクになる子育て」(PHP文庫)の著者で、“保育士おとーちゃん”として子育てカウンセリングを行う須賀義一氏を取材。“子の本当の姿を知らない親”の対処法を聞いた!

いきなり責めるのは逆効果!
「これは非常に難しい問題なんですね。まず、学校や友だち間で問題を起こすお子さんは、家庭では別の顔を持っているケースがあります。厳格な親の前ではとてもいい子なので、母親は到底子どもの問題に気づかないわけです。そもそも子どもは、外の社会では頑張る自分を発揮し、家庭内では気が抜けるもの。だからある意味、子どもがお母さんに悪態をついたり、反抗したりするのはごく自然な姿なんです。悪態をつくのは信頼の証でもある。“これだけのことを言っても、この人は自分のことを受け止めてくれる、見捨てないだろう”という自信があるからこそ、反抗できるのです。その逆で、ガス抜きが外に向かうのは、やはり家庭内で息苦しさを感じている証だと言えます」

それでは、わが子の本当の姿を知らない母親に、子の問題をどう伝えるべきか。

「実はこういう場合、いきなり“お宅のお子さんが…”と責めると、かえって逆効果になることがあるんですね。他人に忠告されるだけでは変われない…そればかりか、他人に非難されたことにイラ立ち、“あなたが悪さをしたせいで、ママが責められたのよ!”と、さらに子につらく当たり、正しさを求めるようになるケースもあります。そうなると、子どもは追いつめられて、もっと根深い問題を抱えるようになります。こういう場合は、まずはお母さんを責めずに、援助しないといけない。“子どもに対しての温かみがない、もっとお家で見てあげてください、愛情をあげてください”と諭したところで改善されません。“なぜそうなってしまったのか”を、一緒に汲んであげないとならないわけです。受容した上で溶きほぐす作業が必要なので、通常のママ友関係では難しいかもしれません」

この手の母親の背景には、一世代前の子育てが大きく関係しているという。

「実は彼女たちは、自分も厳格な両親に“正しくあれ!”という形で育てられてきたんですね。“正しいのが当たり前”でここまできているので、子の問題を受け容れられないし、肯定なんて到底できない。この凝り固まった育児を解消するのは、専門家でもなかなか難しいことなんですよ」

母親の自己肯定感の低さも、これと関連するという。

「“正しい育児ができない自分を、周りは否定するだろう”というネガティブな被害妄想にかられるんですね。実際はそんなことないのに、勝手にそう思ってしまうから、周囲に否定されないようにアピールしなければならない。社会的視点で正しいことを重視した子育てをするから、子どもは追いつめられて、外の世界で問題を起こしたりふざけたりするようになるのです。子が問題行動を起こした時、人の意見にきちんと耳を傾け、変わろうとする親であれば大丈夫。でもなかには、子がサインを出し続けているにも関わらず、その姿を否定し、やがては“この子はダメ”とあきらめ、無関心になる親もいます。かつて“子どもが万引きをしたから迎えに来てください”と母親に電話をしたら、会社の部下が迎えにきたという事例もありました。問題を認めないどころか、できないわが子を見捨てたケースで、こういう話を聞くと悲しくなります」

子の本当の姿を知らない(=認めない)親たちの背景には、想像以上に根深い“日本の育児の問題”が隠れているのかもしれない。もしも本気で対処しようと思ったら…カウンセラーのごとく長いスタンスで、誠心誠意向き合うことしか道はなさそうだ。

養育里親が体験発表 川崎

カナロコ by 神奈川新聞 2016年7月3日

さまざまな事情で親元で暮らせない子どもたちを迎えて育てる養育里親の体験発表会が2日、川崎市幸区のこども家庭センターで行われた。市内の女性が里子との生活の苦労や喜びを話し、里親登録に関心を持つ夫婦ら16人が耳を傾けた。

同市の主催で、里親でつくる市あゆみの会などの共催。施設から家庭的な養育環境への転換は国の方針でもあり、市は里親制度を普及啓発する目的で、体験発表会を前年度より2回多い年5回開く予定だ。

この日は、市職員が被虐待児の里子が増えている現状や里親に対するサポート体制を説明した後、体験発表が行われた。

40代の女性は夫と小学生の実子と暮らし、4カ月間の交流期間を経て1歳の男児を家庭に迎えた。「家に来た時は泣いてばかりだった」と振り返り、里親が嫌がることをする「試し行動」も繰り返したという。

それでも女性は「しつけるとかではなく、ありのままに受け入れる努力をして愛情を持って接した」。男児の困ったような表情は次第にいたずらっ子の顔になり、女性の名前も呼ぶように。「行きつ戻りつだが、成長が感じられることは子育ての醍醐味(だいごみ)。夫も上の子も(里子との生活を)感謝している」と話した。

同市内の里親登録は今年4月現在で123組。社会的養護が必要な子どもの里親委託率は20~23%で推移し、全国平均より高いが、高齢化も進んでいる。国や県は里親委託率を3分の1に引き上げる目標を掲げており、今後も登録を増やす必要がある。

夏場の食中毒 生肉食は自殺行為、キャラ弁は食中毒の温床

NEWSポストセブン 2016年7月2日

5月に東京で開催されたイベント「肉フェスお台場2016春」で、生の鶏肉を使った「ハーブチキンささみ寿司」を食べた49人が食中毒を発症。カンピロバクターが検出され、問題になった。

しかし、ニュースになるのは、実は氷山の一角。実際は厚生労働省が公表しているデータの何百倍もの食中毒が日々“家庭”で発生しているのだ。家庭で発生しがちな食中毒をチェックしてみよう。以下のなかで、一つでも当てはまる人は要注意!

焼き鳥屋では必ず鶏刺しを注文する
夏は、カンピロバクターによる鶏の汚染率が非常に高く、すべての鶏肉が汚染されていると考えて対応を。「特に新鮮な肉ほど菌も元気。生肉や半生肉を食べるのは自殺行為です」(日本食品衛生協会の栗田滋通さん、以下「」内同)

夏の新鮮野菜はサラダで食べるのが好き
「野菜の菌の数は100万~1000万個/g。水洗いでは落ちないので加熱して。サラダを食べたいなら、市販のカット野菜がおすすめ。除菌後にパックしているので、家庭での水洗いより安全」

食器を洗った後のシンクは、水でしっかり洗っている
「菌やウイルスは水では死にません。むしろ広がってしまうので、シンクやスポンジも除菌効果のある食器洗い洗剤で洗い、週に1度は熱湯消毒を。塩素系漂白剤もおすすめ。必要以上に濃くする必要はなく、表示通りに希釈し塩素臭が消えるまで洗い流しましょう」

お弁当は子供が喜ぶキャラ弁を作っている
「夏場は特にやめていただきたい。食材に手を触れる機会が多いほど菌がくっつくので、キャラ弁は菌の温床といえます。どうしても作りたいなら、ビニール手袋をつけ、食材はすべてラップにくるむなどして、直に触れないこと」

野草やきのこ、魚を自分でとって食べたことがある
O157以外の細菌やウイルスは、腹痛を起こすことはあっても死に至らしめることは少ない。過去に死者が出ている食中毒のほとんどは、実は自然毒が原因。自然毒は、山菜やきのこ、ふぐなどによく含まれている。

「ニラと間違えて、毒のある水仙の葉を食べてしまったなど、今年は特に、自然毒による食中毒の発生が多く、現時点ですでに昨年の倍にも」
加熱しても毒は消えないので、素人が好奇心で手を出すのは厳禁!

ガマンする心を育てたい!子どもに伝えたガマンする理由

ママスタセレクト 2016年6月29日

子育ての最終目標は‥自立! そのために大切な必修能力の一つ‥それは「ガマンする力」です。
人生は我慢の連続ですよね。「浪費」「食べ過ぎによる肥満」「ギャンブル」「ドラッグ」「不倫」などなど。「ガマンする力」がついていないと、一瞬の快楽に負けてしまう確率が上がり、一瞬の快楽に負けてしまうと、あとはいばらの道が待っています。

子供時代に
私は子供の頃に、「歯が悪くなる」「骨が弱くなる」という理由でお菓子をかなり制限されていました。

それが、友達の家に呼ばれた時に出された砂糖入りのミルクティーに大感激!
「世の中にはこんなに美味しいミルクティがあったんだ!」と今でもその部屋の風景がとミルクティーの味が思い出せるほどです。もちろん出されたお菓子には目が釘付け。少しでも大きなケーキが食べたかったし、一つでも多くの飴を食べたかった。つまり、ただガマンさせられるだけではガマンする力は育たない、むしろ抜け道を探すことに必死になってしまう典型例でした。

結局は、ある日親子で友人宅にお邪魔したときに、出されたお菓子にあまりに執着する私を見て母は恥ずかしくなり、荒療治をしたそうです。机の引き出しの一つにお菓子をあふれるほど入れ、食べたい分だけ食べられる日を作ったり、節分の豆まきの代わりにお菓子をまく行事にしたり。ただ制限するだけの方法を、母は取らなくなりました。

娘と私のガマン
娘は小学三年生。時代は変わりましたが、お菓子やジュースの誘惑は同じです。スーパーで「買って!買って!」と泣き叫ぶ子もよく見かけます。でも子供が「お菓子買って」とゴネるときは、本当にそのお菓子を食べたい場合もありますが、買ってもらうことで満足することもあります。いつもは「家にある」「今日はダメ」と言いますが、ときには「じゃあ、今度お友達がおうちに来るときの分ね。」「明日のおやつね」と言って選ばせたりしていました。それはただ制限するだけでは抜け道を探してしまうという私の経験から、たまにはガス抜きをしようと考えた結果でした。

しかし結局は要求を飲んでいるので、ガマンする力を育てる行動にはなりません。言葉がわかる子どもに教えるには、何事も理由が必要です。

なぜガマンするか
ある日、お風呂に入れると溶けて中からおもちゃが出てくるバスボールを買いました。「それは特別な日の物。習い事の発表会の終わった日の夜に使おうね」と約束していました。ところが、「今日使いたい、どうしても開けたい!」と娘がゴネ始めました。もうスイッチが入ってしまい一歩も引かない娘。いくら 「今度ね」と言っても平行線になってしまうと思ったので、娘に聞いてみました。
私「なんでガマンしないといけないかわかる?」
娘「‥‥わからない」
私「あのね、大人になるまでにつけなきゃいけない力っていうのがあって、その中の一つにガマン力っていうのがあるの」
娘「‥」
私「ガマンする力を自分の中に作っておかないと、大人になったとき大変なことになるの!」
娘「なんで」
私「今は、『明日ね』とか『それ食べ過ぎじゃない?』『使いすぎじゃない?』ってコントロールしてくれるママやパパや先生がいるけど、いつか誰もそんなこと言ってくれなくなるの」
娘「だから?」
私「ガマンできなくて、欲しいものどんどん買ったらどうなる?」
娘「お金がなくなる」
私「お金がなくなったらどうする?」
娘「仕事する」
私「仕事でもらったお金を全部使って、それでもまだ欲しい!というものに出合ったらどうするの?」
娘「‥」
私「だからね、自分一人で、自分の中のこうしたい、ああしたいって気持ちにブレーキをかける力、ガマンする力を今のうちに育てないといけないのよ」

娘はしぶしぶ納得し、その日はバスボールを使いませんでした。

そして発表会が終わった日、「あの日使わなかったから、今日楽しめるね!」と言いました。後日、私が何かを買って帰ったら「ママ、ガマンできなかったの?」と言われました(笑)。

ガマンする力。大人でもなかなか難しい時がありますが、親子でコントロールできるようになりたいですね。