「ママ職」の提案する新しいママの生活スタイル

ZUU online 2017年1月7日

「一億総活躍」「女性の社会参画」が盛んに叫ばれているが、とはいえ子育て中のママにできる仕事には条件的に厳しいものも多く、企業も二の足を踏んでいるのが現状ではないだろうか。
しかし、労働人口が減少している日本で、女性の力を家庭に押し込めておくのは余りにももったいない。そんな今、「ママ職」を運営する株式会社Capybara代表の山崎恵さんは、仕事だけ・家事だけではない、「第三のママのありかた」を提唱している。

ママたちの力を活用する
小さい子どもを持つ母親を支援するサイト「ママ職」( http://www.mamashoku.com/ )。HPには、「子供と一緒に過ごしながら仕事ができるママの新しい仕事のスタイルをご提案・提供」とある。
「具体的には、企業からアウトソーシングされた仕事を、登録してくれているママたちに提供し、家にいながら仕事をして収入を得てもらおう、というものです」と語る、代表の山崎恵さん。
「仕事の種類は単純作業に分類される仕事が多いです。言い換えれば、企業さまがその作業のために自社の従業員に仕事をしてもらうのは避けたいと思える類の仕事です。領収書の入力や、顧客へのサンキューレターの代行。個人事業主さんの秘書代行や、名刺の入力などの仕事が多いですね」
手間ヒマのかかるこういった事務作業に人件費を費やしたくない。かといって正社員にそれをやらせるのは効率が悪い。それでも、社員が残業して作業することを強いているような企業は多いだろう。「そういう負担を軽減することができる」と山崎さんは話す。
「現在、ママの登録は1600人ほど。年齢的には、20代から40代前半。0歳から3歳くらいの子供を抱えている人がほとんどです。この歳くらいの子供は本当に手が離せない。しかし、家計のことを考えると、何かしらの仕事はしないといけない。
こういう悩みを抱えているママは日本中にたくさんいます。子供を預けてパートに出る、という人も多いのですが、そうなると保育所の代金でパート代が無くなってしまう、なんてこともあります」
待機児童が社会問題化して以来、急速に保育園などの託児施設の整備は進められている。しかし、そもそも経済的な問題で入園に二の足を踏んでいる人も多いのだ。厚生労働省のデータでは、子供が4歳を超えてから仕事に復帰したママの割合は6割ほどで、小学校に入学してからだと7割を超えている。
だが、子供にまだ手のかかる3歳までは、ママたちは家から出てこられない。家計は苦しいが、何とか子供が4歳になるまで、とガマンして日々を過ごしているのだ。
「ですから、在宅で、子供の世話をしながらでもできる仕事を提供しよう、と考えたんです。昼間は家事をして、子供が眠ってから仕事に取り掛かる。子供が寝るのは普通、午後9時くらい。それから夜中にかけての数時間、ママの手は空きます。この時間にお仕事されているママが多いです」
提供された仕事でのママたちの収入は月数千円から多い人で8万円ほどだが、子供の世話をしながら自分のリズムで収入を得られるというメリットは大きい。
ママを雇うとき、企業が心配するのは、急に子供が熱を出したなどの理由で仕事のシフトに穴を開けられてしまうことだ。それはママたちも同じで、だからパートに出られないと考えている人も多い。しかし子供のそばにいながら仕事ができるのであれば、そんな不安はない。
しかし、家で仕事をしていても、子供の世話が忙しく仕事が間に合わなくなってしまった、ということはないのだろうか?
「仕事を頼んでくれる企業さんもそれを心配していると思います。なので、私たちは必ず数人ずつチームを作って仕事をしています。トラブルはどうしても起こってしまうもの。もし、チームの誰かにトラブルが起こっても、周りがカバーして、期日通りに仕事を完成させてもらう。だから企業も安心です」
「ウチのセールスポイントはチームで仕事をすることで生まれる責任感と、何より、ママ特有の、仕事のきめ細やかさ、マジメな仕事。やるべきことを、実直にすぐにやってくれる。そういうところも企業から信頼されている所以ですね」と山崎代表。サイトをスタートさせてから3年を経て、ママたちを助けたいという思いは、確実に実現していっている。

母一人、子一人
「母が化粧品の代理店をしていましたので、いつか自分も起業したいな、と小さい頃から思っていました。父と離婚してから母一人、子一人の生活。そんな中、母は必死で働いて私を育ててくれました。幸いにも、母の事業は成功して、不自由ない生活をさせてもらいました。そして大学に在学中に、自分も事業を始めようと思ったんです」
最初に始めたのが、母と同じ化粧品代理店の事業だった。
「母の姿を見て学んだのは、成功するためには、諦めずに一生懸命やり続けることなんだな、と。そのおかげで大学を中退して始めた事業も、ある程度成功することができました。その後、2008年に研修・コーチングの会社『株式会社メキキ』に参加し、セミナーなどの講師をしました。
その研修に関わる中で、自分本位で仕事をしているとどうしてもモチベーションに左右されてしまう、そうならないためには『志』を持って仕事に取り組まなければならない、そして『志』とは、人のために何かをすることだ、と感じたんです」
セミナー講師として順調にキャリアを積み、仕事にもやりがいと楽しさを感じて充実した日々を過ごしていた最中、妊娠に気づいた。
「妊活もしていたので、もちろん嬉しくはあったのですが、仕事も軌道に乗っていた時期でもあったので『上司に何て言おう』と悩みました。結局、臨月まで働いて退社。出産後、子供が3歳になるまでは自分で育てようと思っていたのですが、仕事をしたいという自分の気持ちを抑えきれず、娘が1歳の時に社会復帰しました。
そうしたら、3カ月間毎日、出勤のときに子供が保育園で大泣きするんです。その泣き声に後ろ髪引かれながら、仕事に向かう。毎日、罪悪感を抱きながら仕事をしていました。ちょうどその頃、友人も妊娠して退職していて。
二人でコストコに買い物に行く途中の車の中で、毎日ヒマなんだよね、なんて話になって。『だったら一緒に起業しようか』と(笑い)。その時はこの仕事のイメージは全くなかったのですが、コストコから帰って夜に一人で考えていたら『自分たちと同じようなママたちを助けよう』という考えが頭に浮かんできたんです」

ママたちの仕事のアイデア募集
ママには、最初は企業HPの更新作業など初歩的な仕事をしてもらい、能力や仕事の丁寧さを見て、それから段々お客様とやり取りをするような仕事を任せていく。また、各チームにはマネージャーを置いて、ママ同士で仕事のチェックをする。現在、マネージャーの数は12?13人程だそうだ。
ママたちの登録者の数は順調に伸びているようだが、今後の可能性は?と尋ねると、
「起業家は一人のマンパワーでできることには限界があります。しかし、そういう仕事をママ職を使えばもっとできるんだ、ということを多くの方に知ってもらいたいです。だから、今まではこれしかできなかったことが、ママ職を使えばできる!というアイデアが欲しいですね。
今、当サイトは開設してから3年経ちました。そうすると、小さかった子供たちも小学生位に育っている。ママたちも、ずっと家にいたくない、外で仕事をしたくなっている。そういった層のママたちにも最適な仕事を提案できるようにしたいですね。色んな年頃の子供を持つママに提案できる。妊娠したら、取り敢えずママ職に登録する、そんな流れを作っていきたいです」

ご自身も6歳と4歳になるお子さんを持つ山崎代表。インタビューの中でも、再三「ママたちのため」という言葉が出てきた。
「ママたちの文化を作っていけたら本望かな」
そういう山崎代表の言葉に、女手一つで育ててくれたご自身の母への気持ちが見え隠れしていた。

日本人はやっぱり謙虚!?ホテルで部屋を交換してもらったことがある人の割合、日本人が最下位

@DIME 2017年1月8日

厚生労働省によれば、平成27年3月末現在の日本国内における旅館業の営業許可施設数は7万8898施設。このうちホテル営業施設数は9879施設、旅館営業施設数は4万1899施設、簡易宿所数は2万6349施設となっている(衛生行政報告例より)。
世界最大級の総合旅行サイト・エクスペディアの日本語サイト、エクスペディア・ジャパンでは、世界8か国18歳以上の男女計7508名を対象としたホテルに対する意識の国際比較調査を実施した。

やっぱり謙虚な日本人!ホテルで部屋を交換してもらったことがある人の割合、日本人が最下位
ホテルで部屋を交換してもらったことがあるか聞いてみたところ、日本人の7割以上が「ない」と回答。その一方で、他国と比較してみると、マレーシアやインドは約6割が交換してもらった経験が「ある」と回答し、日本人の割合が最下位という結果になった。日本人の謙虚さが出る結果となった。

日本人はキレイ好き。約8割の日本人が「自分で部屋を整理する」!でも海外各国では!?
ホテルの部屋の整理は自分でするか、ハウスキーパーに任せるか聞いたところ、日本人の約8割は「自分で整理する」と回答。ホテルにも関わらず、約5人に4人は自ら部屋をきれいにしているようだ。海外各国と比べてもその比率は高く、日本人が丁寧に部屋を扱っていることがわかる。

ホテルで部屋を交換してもらった理由「部屋が汚かったから」、迷惑なのは「近隣のうるさい人」
「ホテルで部屋を交換してもらったことがある」という人に対して理由を聞くと、「部屋が汚かったから」という理由が一番多い結果になった。めったに部屋の交換を依頼しない日本人でも、部屋が汚いことは許せないようだ。日本人はやはりキレイ好きな様子が伺える。続いて。「ホテルで迷惑だと思う人」を聞いてみると、「近隣の部屋で会話がうるさい人」という結果になった。2位、3位も「うるささ」に関連することが入り、日本人が騒音に対して敏感な様子がわかる。

チップ文化がない日本。丁寧なサービスは当たりまえ!
ホテルでチップを払うか聞いてみたところ、約6割の日本人が「払わない」と回答した。各国と比較しても「払う」という割合が一番低い。日本人にとってはホテルが高いサービスを提供するのは当たり前のことだが、他国では良いサービスを受けるためにもチップを支払う必要があると考えているようだ。

ルームサービスは「ぜいたく品」じゃないの!?日本と海外で異なる見解
ルームサービスは「必需品」と考えるか、「ぜいたく品」と考えるかを聞いたところ、日本人の6割以上が「ぜいたく品」と回答。その一方で、香港、マレーシア、インド、タイでは8割以上の人が「必需品」と回答し、国によってルームサービスに対する意識が違うことがわかった。

アジア各国では「無料Wi-Fi」がホテル選びで一番重要な条件!
ホテルを予約する際に重要と考えることは何かという質問に対し、日本人の第1位は「価格」という結果になった。しかし、同じ質問を他国でもしてみると、1位に「価格」と回答したのはインドとアメリカのみで、他のアジア各国では「無料Wi-Fi」が一番重要と回答する結果になった。

「洗面グッズ」が好きな日本人、でもシンガポールでは「室温調整」が一番重要!?
ホテルのアメニティで必要なものは何かという質問に対し、日本人の第1位は「洗面・化粧品グッズ」という結果になった。しかし、同じ質問を他国でもしてみると、1位が同様な結果になる国はなく、アメリカや香港では「Wi-Fi」、そしてシンガポールでは「室温調整が自分で出来ること」という結果になった。

「洗面グッズ」を持ち帰る日本人、他国と比べても多い割合!
ホテルに宿泊する際に経験があることについて聞いてみると、日本人では「洗面・化粧品グッズを持ち帰る」が一番多い結果になった。前述の質問に続いて、日本人の洗面グッズ好きが伺える。「洗面・化粧品グッズを持ち帰ったことがある」という割合を他国と比較しても、日本人は高い結果になった。

【調査概要】
サンプル数:計7508名(日本:734名、台湾:678名、アメリカ:753名、オーストラリア:1032名、香港:935名、インド:896名、シンガポール:885名、マレーシア:785名、タイ:810名)
調査対象:9ヶ国18歳以上の男女
調査期間:2016年7月8日~10日
調査方法:インターネットリサーチ

食の乱れで死亡リスク18%増加 8万人の追跡調査で判明、日本型の食生活で回復を

産経新聞 2017年1月8日

忘年会や新年会が続き、家ではおせち料理に腹鼓。年末年始はどうしても、食生活が乱れがちだ。古くから食べものは医薬と同じだととらえる「医食同源」という考え方があるように、食生活は健康と密接な関係がある。国立がん研究センターなどの調査で、食生活が乱れている人は、バランスが取れている人より死亡リスクが最大で約18%も高いことが分かってきた。世界有数の長寿国・日本を支えてきた日本型食生活を心がければ、乱れは回復できるという。

食生活のお手本
一口に食事バランスといっても、一般の人にはなかなか分かりづらい。そのため国は、日本人が健康的な生活を送るための正しい食事のお手本として「食事バランスガイド」を公表している。厚生労働省と農林水産省が2005年に共同で作成。1日に何をどれだけ食べたらいいかについて、コマの形のイラストで分かりやすく解説した。
優れているのは、「タンパク質を何グラム、脂質を何グラム」などという栄養素別の書き方ではなく、どんな料理をどれぐらい食べましょう-という身近で具体的な示し方をしている点だ。利用者は、いちいち栄養計算をしなくても済む。
ガイドでは食事を(1)主食(ごはん、パン、麺)(2)主菜(魚、肉、卵、大豆料理など)(3)副菜(野菜、きのこ、いも、海藻料理など)(4)牛乳・乳製品(5)果物(6)菓子・嗜好飲料(7)必要エネルギー量-の7つのジャンルに分類。
菓子・嗜好飲料と、年齢や生活環境で変わってくる必要エネルギー量を除き、(1)~(5)のそれぞれを1日の食事でどれだけ取ればいいかを示している。
コマの形になっているのは、上の大きい部分の料理ほどしっかりとたくさん食べるべきであることを視覚的に表現するため。コマの芯は食事に欠かせない水とお茶で、運動をしっかりすることでコマが安定して回転する様子も表す。菓子・嗜好飲料はコマを回すひもとして描かれている。
それぞれの料理ジャンルをどれだけ食べればいいかは、1つ2つと数える「SV数」という単位で単純化して表現。1日の食事の基本形は、主食が5~7つ、副菜が5~6つ、主菜が3~5つ、牛乳・乳製品と果物はそれぞれ2つというバランスが理想的ということになる。
1日分の具体的な分量は主食が中盛りごはん4杯程度、副菜は野菜料理5皿程度、主菜で肉・魚・卵・大豆料理から3皿程度、牛乳・乳製品は牛乳180ミリリットルびん1本程度、果物はみかん2個程度に相当する。

15年間の調査で検証
バランスの取れた食生活は、本当に国民の健康維持に役立つのか。実は、これまで具体的に検証されたことはなかったという。
そのため、国立がん研究センターなどが1990~98年に、全国の男女10万人(調査開始時40~69歳)を対象に、食事内容のバランスを調査。さらに、その中から循環器疾患、がん、肝疾患のいずれにも該当しなかった8万人を15年間にわたって追跡調査し、食事バランスの適切さと死亡との関連を検証した。
まず、調査で判明した8万人の食事内容について、バランスガイドの料理7ジャンルそれぞれを、適切に摂取しているかどうか10点満点で評価。合計点が高い順に4グループに分け、15年間のうちに死んだ人がどのグループに属し、死因が何だったのかを分析した。
その結果、全死因を含む総合評価では、数値が大きいほど死に至るリスク度合いが高いことを示すハザード比という指標でみると、評価点数が低く食事バランスガイドに沿った食事をしていない人ほど死亡リスクが大きく、点数が高く適切な食生活の人ほど小さい傾向が見て取れた。
最も点数が低いグループの死亡リスクは、最も高いグループを約18%上回っていた。また点数が10点増えるごとに死亡リスクが7%低くなることも分かった。

脳血管疾患と顕著な相関
死因別では、正しい食生活との相関が最も顕著だったのは脳卒中をはじめとした脳血管疾患だった。評価点数が最も低いグループの死亡リスクは、最も高いグループを28%上回って最大の落差となり、点数が10点増えるごとのリスク低下は11%にも上った。
特に主菜についての評価点数が高い人ほどリスクの低下が顕著。諸外国の研究でも同様の結果が得られており、肉や魚を適切に食べる人ほど脳血管疾患のリスクが低いということが、世界的に確認された格好だ。
次に相関が顕著だったのは、高血圧や動脈硬化、心筋梗塞などに代表される循環器疾患だ。点数が10点増えるごとに死亡リスクが7%下落。副菜、果物の得点が高い人ほどリスクが低下していた。
海外でも、野菜や果物の摂取量が多い人ほど循環器疾患のリスクは低いとする研究結果が出ており、それが改めて裏付けられた。
また、統計学的な関連を確認するまでには至らなかったが、がんによる死亡でも、正しい食生活をする人ほど死亡リスクが低い傾向がうかがえるという。
研究チームは「野菜や果物の適切な摂取が、消化器系のがんリスク低下と関連している可能性がある」と報告している。

宴会時期の後はバランスに要注意
日本は世界有数の長寿国だ。この理由については諸説あるが、農水省は「日本型食生活の影響が大きい」とみている。
日本型食生活の特色は、ごはんを中心に魚、肉、牛乳・乳製品、野菜、海藻、豆類、果物、お茶など多様な副食を組み合わせられることだ。
たとえば日々のおかずにハンバーグ、野菜、乳製品など多様な食品を取り入れていけば、一食や一日単位ではバランスが取れていなくても、数日から一週間単位では栄養バランスに優れた健康的な食生活を送れる。
そのため、たとえ年末年始に食生活が大きく乱れたとしても、今後、日本型食生活を心がければ、中長期的に食事バランスを回復することができるという。