体罰・暴言で子どもの脳が「萎縮」「変形」 厚労省研究班が注意喚起

BuzzFeed Japan 2017年5月18日

厚生労働省は5月15日、全国の自治体に子どもへの「体罰」「暴言」の影響をまとめた資料を周知した。子どもの脳に「萎縮」や「変形」を起こすこともある、体罰や暴言の危険性とは。【朽木誠一郎 / BuzzFeed Japan】
一見、子どものしつけに効果がありそうな「体罰」と「暴言」。しかし、それは恐怖によって子どもをコントロールしているだけ。
子どもは「なぜ叱られたのか」を理解できていないかもしれない。また、最初は「愛の鞭」のつもりでも、いつの間にか「虐待」へとエスカレートしてしまうこともある。
危険なのはそれだけではない。厚生労働省は5月15日、全国の自治体に「体罰」「暴言」の影響をまとめた資料を周知した。
厚労省の研究班による資料「愛の鞭(むち)ゼロ作戦」によれば、体罰や暴言により、子どもの脳に「萎縮」や「変形」が起きること、親子関係の悪化や精神的な問題が起きやすいことが、国内外の研究で明らかになっているという。
例えば、福井大学子どものこころの発達研究センター教授・友田明美医師は、子ども時代に辛い体験をした人の脳の変化を指摘している。
友田医師の研究によれば、厳しい体罰により、前頭前野(社会生活をする上で非常に重要な脳の部位)の容積が19.1%減少し、言葉の暴力により、聴覚野(声や音を知覚する脳の部位)が変形していた。
また、約16万人分のデータに基づき、親による体罰を受けた子どもと、受けていない子どもの違いを分析した研究もある。
この研究結果によれば、親による体罰を受けた子どもは、「親子関係の悪化」「精神的な問題の発生」「反社会的な行動の増加」「攻撃性の増加」などの「望ましくない影響」が大きいことが報告されている。
資料では、他にも親による「愛の鞭」を防ぐテクニックや、親自身が助けを求めるための方法が紹介されている。
BuzzFeed Newsが取材した厚労省の担当者によれば、この資料は2016年5月の児童福祉法改正の附帯決議を受けて作成されたもの。「今後、自治体や関係機関・団体などを通じて、広く国民に対する意識啓発に活用していく予定」という。
背景にあるのは、親による体罰・暴言の危険性への理解度の低さだ。過去には「親による体罰」に「賛成」「どちらかといえば賛成」と回答した人の割合が6割を超える調査もあった。同担当者は次のように話す。
「“子どものしつけには体罰が必要”という誤った認識・風潮を変えることができれば、児童虐待の予防にも大きく寄与する。この(資料の)ような科学的な知見を広く国民に普及啓発するとともに、体罰によらない育児を実践するための子育て世代に対する支援を推進していきたい」

給付奨学金、平成29年度もうすぐ締切り…日本学生支援機構

リセマム 2017年5月18日

日本学生支援機構は5月17日、平成29年度「給付奨学金」の募集についてWebサイトに掲載した。在学校からの推薦締切りが5月25日と目前に迫っていることから、申込みを検討・準備中の人に急いで手続きを進めるよう呼び掛けている。

平成29年度「給付奨学金」給付月額
給付型奨学金は、経済的に困難な状況にある低所得の学生の進学を後押しする制度で、貸与型奨学金と異なり、返還の必要がない。平成30年度以降の進学者を対象に本格導入されるほか、平成29年度進学者については特に経済的に厳しい状況にある学生を対象に先行実施される。
平成29年度「給付奨学金」の対象となるのは、平成29年度に大学(学部)、短期大学、専修学校(専門課程)に進学した人、および高等専門学校3年次から4年次に進級した人。このうち、「私立の大学などに自宅外から通学する住民税非課税世帯または生活保護受給世帯の人で、十分に満足できる高い学習成績を収めている人」「児童養護施設退所者など社会的養護を必要とする人」のいずれかに該当する人。
給付月額は、国公立3万円、私立4万円。国立で授業料の全額免除を受ける場合は、給付月額が2万円に減額。社会的養護を必要とする人には、別途一時金として24万円が支給される。
申込みは、在学校の奨学金窓口を通して実施。すでに募集を開始しており、5月25日に各学校から日本学生支援機構への推薦を締め切る。日本学生支援機構では、給付奨学金の希望者が申込みの機会を逸することのないよう周知徹底を図っており、申込みを検討・準備している人は、至急在学する学校の奨学金窓口に申し出て、必要書類を受け取り、申込みを行う必要があると呼び掛けている。

<児童福祉法>改正案、衆院で審議入り

毎日新聞 2017年5月17日

児童虐待対応への家庭裁判所の関与強化を柱とした児童福祉法の改正案は16日、衆院本会議で趣旨説明と質疑が行われ、審議入りした。法案は、虐待をした保護者に児童相談所が指導するよう家裁が勧告できる。児相の指導の実効性を高めることで、子どもができるだけ家庭で暮らせるようにする。2018年度施行予定。
家裁による勧告は、親の意に反して子どもを里親家庭や施設に入れるよう児相が申し立てた際に、都道府県を通じて行う。
児相の指導を受けても子どもへの接し方が改善しなければ、家裁は施設入所などを承認する。一方、改善して入所などを却下した場合も、引き続き指導が必要と判断すれば再度勧告できる。【藤沢美由紀】

食塩、最も多いのは「カップ麺」

ホウドウキョク 2017年5月17日

1位は「カップ麺」だった。
医薬基盤・健康・栄養研究所は、食塩が多く含まれる食品のランキングを、初めて発表した。
1食あたりの食塩の量が最も多いのは「カップ麺」で、インスタントラーメン、梅干しと続く。
4位は、高菜の漬物だったが、同じ漬物でも、高菜やキュウリが1.2グラムなのに対し、カブや福神漬けは0.8グラムと、差があることがわかった。
厚生労働省は、高血圧予防のために、1日の食塩摂取量の目標値を、男性が8.0グラム未満、女性7.0グラム未満としている。