18歳未満の所在不明の子供は全国で28人、「虐待恐れ」は3人 厚労省調査

産経新聞 2017年6月29日

住民票の住所におらず学校にも通っていないなど、18歳未満の所在不明の子供が、1日時点で11都県に28人いることが29日、厚生労働省の調査で分かった。市町村が「虐待の恐れがある」と判断した子供も3人含まれており、厚労省は事件に巻き込まれた可能性がないか、所在の把握を進めている。
調査は平成26年11月から始まり、今回で3回目。前回は13都県25人が不明で、前回から引き続いて不明だったのは11人だった。
厚労省によると、所在不明となっているのは、男子15人、女子13人。未就学児17人、小学生3人、中学生5人、義務教育修了後が3人だった。そのうち、二重国籍などで記録が判明せず、海外出国の可能性があるのは10人。警察に通報・相談しているのは17人となった。
今回の調査を開始した昨年6月1日時点では、1630人の所在が確認できていなかった。自治体と共同して電話や家庭訪問を進めたところ、目視で629人の所在を確認したほか、616人が海外へ出国していることが明らかになった。学校に通わせない(ネグレクト)など、虐待が疑われるケースも57人あった。
確認した子供のうち、2人は死亡していたことが判明。堺市の1歳11カ月(不明当時)の男児については大阪府警が昨年、傷害致死容疑などで父母を逮捕。児童手当をだまし取った詐欺容疑でも逮捕されている。東京都新宿区の1歳5カ月(同)の男児についても、母親の元交際相手らが逮捕されている。

 

給付型奨学金、申し込み伸び悩む…受け付け延長

読売新聞 2017年6月28日

2017年度から始まった低所得世帯の大学生らを対象とする返済不要の「給付型奨学金」について、今年度の進学者の申し込みが5月の締め切り時点で1578件にとどまり、当初の想定を1000件以上も下回っている。
日本学生支援機構は、制度の周知が行き届いていないとみて、受け付けを8月4日まで延長している。
2018年度以降、本格実施される給付型奨学金は、1学年約2万人が対象だが、17年度の進学者は、下宿先から私立に通う成績優秀者と児童養護施設出身者に先行して実施する。希望者は、進学先の学校の推薦を受けて同機構に申し込む。文部科学省は、過去の貸与型奨学金の実績から、約2800人の利用を見込んでいた。
推薦数が伸び悩んでいるのは、児童養護施設出身であれば国公立でも対象になることを知らなかったり、給付型の条件に該当するのに貸与型を申し込んだりしている学生もいるためとみられる。

 

知的障害の少女に淫行か 施設職員を逮捕

日本テレビ系(NNN) 2017年6月28日

知的障害がある少女をホテルに連れ込み、みだらな行為をしたとして、少女が通っていた施設の職員の男が逮捕された。
児童福祉法違反の疑いで逮捕されたのは、神奈川県平塚市の障害者支援施設の職員・山口隆央容疑者(39)。警察によると、山口容疑者は今年5月、施設に通う知的障害がある女子中学生(当時13)を神奈川県茅ヶ崎市のホテルに連れ込み、みだらな行為をした疑いがもたれている。
山口容疑者の勤務先の施設職員「勤務ぶりも問題なかったと聞いておりまして、誠に申し訳ない結果となりました」
山口容疑者は、被害者を休日に個人的に遊びに誘い、複数回ホテルに連れ込んでいたとみられるということで、調べに対し容疑を認めているという。

 

“児童ポルノ”急増で被害1300人 中学生が半数以上

テレビ朝日系(ANN) 2017年6月29日

去年1年間に児童ポルノ事件の被害に遭った18歳未満の子どもの数は1300人で、前の年の1.4倍に上ることが分かりました。
厚生労働省によりますと、去年、全国で児童買春や児童ポルノ容疑で摘発された事件は2097件でした。被害に遭った18歳未満の子どもは1313人で、前の年の1.4倍に急増しています。被害者は中学生が最も多く、約700人で半数以上を占め、小学生以下は185人でした。ツイッターなどで知り合った相手に脅かされるなどして、自分の裸の画像をメールなどで送らされる被害が増えているということです。厚労省は、被害を早期発見するための電話相談や児童福祉施設などで被害に遭った子どもの支援を強化する方針です。

 

「この、ハゲ~っ!」罵声の豊田真由子衆院議員とは何者だ!複数の元秘書が明かす「被害録」

産経新聞 2017年6月29日

「自分のしたことは必ず返ってくる」。自民党の豊田真由子衆院議員(42)=埼玉4区=が、秘書を叱責するときの常套句だそうだ。なるほど、秘書に対する暴言と暴行で自民党離党に追い込まれた御仁の発言だけあって説得力がある。豊田氏の所業に耐えかねたのか、100人超のスタッフが彼女のもとを去った。そうした豊田事務所の“同窓生”に話を聞くと「ピンクモンスター」と呼ばれるその特異性が浮き彫りになってくる。
「この、ハゲ~っ!」「ち~が~う~だ~ろ~!」。もはや説明不要の豊田氏の暴言と暴行は、6月22日発売の週刊新潮が報じ、テレビやインターネットを通じて音声とともに日本列島を駆け巡った。
自民党はその日のうちに豊田氏に離党届を提出させて、早期幕引きを図ったが、党のイメージダウンは大きい。7月2日投開票の東京都議選で、街頭演説をしている自民党幹部にトラックから「このハゲ」というやじが浴びせられたほどだ。
6月29日発売の週刊新潮最新号でも、豊田氏を乗せて乗用車を運転していた秘書が道を間違った上に口答えをしたとして、豊田氏が「ふざけやがって!!」「豊田真由子様に向かって、お前のやってることは違うと、言うわけ?」と罵倒する場面など、続報が掲載されている。この秘書は豊田氏の傷害罪や脅迫罪などで刑事告発を検討しており、刑事事件に発展すれば、議員辞職は避けられないというのが永田町の見方だ。
千葉県船橋市で学習塾を経営する家庭に育った豊田氏は、中高一貫女子校の名門・桜蔭中・高から東大法学部を経て厚生労働省のキャリア官僚となった。永田町でいう「ピカピカの履歴書」をひっさげて平成24年衆院選に落下傘候補として挑み、初当選した。東大在学中には民放のクイズ番組に出演したこともあり、上昇志向と自己顕示欲は強かったようだ。国土交通省に務める夫とは2人の子供がおり、公私ともうらやむばかりのスーパーエリートだ。
自民党若手になかなか出番が回ってこない国会質問では、「人は誰しも幸せになる権利がございます」「たくさんの思いやりや優しさが、わが国にとっての大きな希望の光が広がっていくことを切にお願いいたしたい」「働く側の方を幸せにしていくことが、これからの日本の社会保障の一つの重要なポイントであると考えております」と、ここぞとばかりに穏やかな表情で高邁な理想を語っていた。
子供の教育をめぐっては「人間関係が複雑化する中で、いじめや不登校などの深刻な問題も出てきております」といじめ問題を取り上げていた。よくもまぁ、ここまで見事に自分のことを棚に上げたものだ、と言わざるを得まい。
先輩への気配りも欠かさなかった。ある元秘書によると、毎年バレンタインデーになると300個ほどのチョコレートを購入し、臨時アルバイトを雇って台車で先輩や同僚の事務所に配り歩かせた。自民、公明両党のほぼ全議員の誕生日を記録し、誕生日に贈り物をしたこともあるという。
しかし、豊田氏が永田町で一躍有名となったのは、26年4月の園遊会での問題行動だった。本来は入場が認められない母親を、本来の入場予定者である「配偶者」と言い張り、警備との押し問答の末に入場した。宮内庁が衆院にルールの周知徹底を求める事態となった。
「上にへつらい、下に厳しい」(自民党若手議員)と、サラリーマン社会なら最も忌み嫌われるたぐいの評判は、永田町で早くから広がっていた。自民党の閣僚経験者は「秘書がしょっちゅう入れ替わる議員は信用できない」と断罪するが、豊田事務所によると「アルバイトも含め100人は辞めた」という。
週刊誌報道とは別の元秘書によると、地元の会合で秘書に不手際があったことを理由に衆人環視のもと土下座を強いたことがあった。衆院の委員会が開かれている中、議員席付近で秘書を怒鳴りつける姿が目撃されたこともある。理由は、指示になかった印刷物を持参しなかったという理不尽なものだった。政務官時代には、秘書官の交代を求め、「やり過ぎだ」と担当閣僚に叱責されて涙したこともあるという。
別の元秘書は「秘書に電話で別の秘書をしかるよう命じ、豊田氏が横で録音していることもあった。家族を殺し合わせる洗脳現場のようだった。秘書をしかるときのパターンは、前職を持ち出して『あなたの評判は聞いている。使えないから辞めさせられたんでしょ。ここ以外、行くところはない』と言って追い詰める。『自分がしたことは必ず返ってくる』『悪事は絶対にバレる』が口癖だった」と証言した。民進党も真っ青のブーメラン発言といえよう。
豊田事務所の元事務局長は「子供のときから頭がよかったから、勘違いしたんじゃないか」と、豊田氏の行状の原因を推測した一方で、「あんなに仕事を熱心にする人はいないよ」と仕事面では高評価だ。しかし民間に再就職した自民党議員の元秘書は「果たしてそうなのか」と首をかしげ、続けた。
「町村信孝元衆院議長の意向で、医療系の議員連盟を立ち上げる計画があり、厚労省出身の豊田氏と、看護連盟出身でベテランの女性元議員に声をかけた。しかし、元議員から『豊田が挨拶しない。無視をする。一緒にはできない』とクレームが入り、議連は頓挫した。その後、私は豊田事務所に誘われたが、断った」
官僚が得手とするはずの根回しもしなかったのだろうか。
自民党の危機感は薄かった。河村建夫元官房長官は22日、豊田氏について「かわいそうだ。男性の衆院議員なら、あんなのはいっぱいいる。気持ちは分かる」と擁護し、後にフェイスブックで撤回している。
豊田氏が所属する細田派会長の細田博之総務会長は27日の記者会見で「いろんな事情がある」と豊田氏をかばった。細田氏は、豊田氏による説明として「(秘書の運転する自動車が)高速道路をひとつ早く出て(豊田氏が)怒ったら逆に入った。『人の命を何だと思っているんだ』と、やり取りが始まっている」と述べた。だからといって、殴っていい理由にはなるまい。
豊田氏の同期の自民党衆院2回生は、女性へのストーカー行為疑惑で離党した中川俊直氏や、不倫問題で議員辞職した宮崎謙介氏など不祥事が絶えないことから「魔の2回生」といわれる。選対幹部は「次期衆院選で、各選挙区で自民党2回生がそうした色眼鏡でみられる。ただでさえ強くない選挙基盤が、ますます弱くなった」と頭を抱えた。
二階俊博幹事長や古屋圭司選対委員長は次期衆院選に向け、選挙に弱い現職の差し替えも辞さないらしいが、豊田氏や中川氏は選挙区で連続当選している。選挙に強いか弱いかだけでなく、選良たる器を持つ者かどうか、有権者の審判に委ねるだけでなく、自民党自らが全国を総ざらいする必要があるのではないだろうか。