月4万円、初の給付型奨学金に2502人 学生支援機構

朝日新聞デジタル 2017年10月14日

 日本学生支援機構は13日、大学生ら向けの給付型奨学金について、2502人を採用したと発表した。返す必要のない国の奨学金制度として初めての採用となる。給付額は1人あたり月4万円で、児童養護施設を出た人にはこれとは別に一時金として24万円が支払われる。
  奨学金の主な対象者は、住民税非課税世帯など家庭の所得が低い人のうち、今春に私立大学や専門学校に進学し、自宅外から通学する学生。高校時代の成績が良かったことなども条件となった。4~8月に大学などから2630人の推薦があったが、100人余りは成績などの条件を満たさず、採用されなかった。
  機構による給付型奨学金は来年度から本格実施となり、対象者が約2万人に増える。

 

給付型奨学金2500人採用=17年度の先行実施―学生支援機構

時事通信 2017年10月13日

 日本学生支援機構は13日、2017年度に進学した大学生らを対象とする返済不要の給付型奨学金を2502人に支給することを決めたと発表した。
 予算上は2800人の支給を見込み、大学などからは2630人の推薦があった。同機構は「要件を満たした学生は全て採用した」としている。
 給付型奨学金は18年度から本格実施される。一部を先行実施する17年度は、住民税非課税世帯で私立大などに通う下宿生に月4万円、児童養護施設に入所していた学生らには国公私立別に応じて原則月3万~4万円と入学金相当の一時金24万円を給付する。 

 

あしなが育英会、返還不要な奨学金制度を新設へ

読売新聞 2017年10月10日
  
 災害や病気などで親を亡くした遺児らに奨学金を貸与している「あしなが育英会」(東京)は来年度、返還不要な奨学金の給付制度を新たに開始すると発表した。
 同会では、親が亡くなったり障害を負ったりして学費に困窮している高校生~大学院生の計約4600人(8月1日現在)に、月2万5000~8万円を無利子で貸与している。
 来年度に始まる新制度では、すべての奨学生に、貸与分のほかに、返還不要な給付分として月2万~4万円を支給する。
 同会によると、大学生・短大生の場合、貸与分と給付分を合わせ、奨学金は年計84万~96万円となり、授業料や交通費などがほぼ賄えるという。
 同会の現在の貸与金額は年約23億円。給付分として新たに年約15億円が必要になるが、これまでに同会に寄せられた寄付などで10年間程度の財源は確保できているという。

 

「体罰」に関するアンケート調査 38.8%が肯定派

NEWSポストセブン 2017年10月14日
 
 トランペット奏者の日野皓正さんによる往復ビンタ騒動から2か月経た今も、小中学校を中心とする教育現場では、その賛否が真っ二つに分かれている。教育やしつけの名のもとの暴力は愛なのか罪なのか──。本誌・女性セブンの読者からなる「セブンズクラブ」の会員410名(全国10~80代の男女)を対象に体罰について賛成か反対かアンケート調査を実施した(アンケート実施期間2017年9月8~9月13日)ところ、「賛成」は38.8%、「反対」は61.2%という結果になった。
 昭和22(1947)年に施行された学校教育法の第11条によれば、校長及び教員が、児童、生徒及び学生に体罰を加えることはできない。しかし実際は、教師による体罰が公然と行われてきた。
 これに対し、22年間教員を勤め、子供たちの非行防止や更生に努める“夜回り先生”こと水谷修さんはこう語る。
 「一般社会で考えれば、手をあげた教師は暴行罪で捕まります。しかし、学校では暴力が“体罰”という言葉にすり替えられ、許されてしまう。生徒が、教師と対等な人格を持つ人間として扱われていない証拠です」
 一方、親による体罰では、教師による体罰とは違い、孤立した子育てなどさまざまなストレスが引き金となるケースがあると語るのは、子供を虐待した親をサポートするMY TREEペアレンツ・プログラムの代表・中川和子さんだ。
 「体罰を繰り返す親は、さまざまなストレスに耐えられず、子供に感情を爆発させてしまいます。そのため、体罰後に罪悪感を覚える人も多い。体罰に代わるしつけの方法や親自身のストレスをサポートする体制を広めることが重要です」(中川さん)
 では、教師や親は、どう子供をしつけ、教育したらいいのだろうか。
 「教育とは時間をかけて理解してもらうもの。1発・ひと言・1日で変えられるわけがないんです。いちばんの教育とは、指導する親や教員が子供たちの理想的な大人になること。子供は、仕事を楽しみ、まじめに生きている大人の背を見て、自然に成長するものなんです」(水谷さん)
 子供は大人の鏡。大人が、子供に見られている意識を持てば、体罰など起こり得るはずがないのかもしれない。