公認心理師の現任者講習会、土休日・夜間開講も – 厚労省・文科省が実施要領公表

医療介護CBニュース 2017年10月16日

 厚生労働省と文部科学省は、公認心理師を目指している実務経験者や現任者(現時点で心理職として活動をしている人)を対象とした講習会の実施要領をまとめ、公表した。医療機関などでの就労者に配慮し、「土休日・夜間にも開講するなど、受講者の便宜に配慮した工夫を行う」としている。【新井哉】
 医療機関などで勤務する心理職の資格については、各団体の認定者の知識や技量に差があるのが実情だ。こうした状況の改善を目指し、2015年9月に公認心理師法が成立、今年9月に施行され、国家資格を持つ専門職が創設された。第1回試験が来年行われる予定。大学院の修了者以外にも、現任者が国家試験を受けられる特例が設けられており、講習会の受講がその条件となっている。
 実施要領によると、講習会の科目は、▽公認心理師の職責▽精神医学を含む医学に関する知識▽心理的アセスメント▽心理支援-などの7科目。受講時間は計30時間となっている。平日・昼間の開講に限らず、土休日・夜間にも開講するよう促している。
 講習会の講師については、大学で「心の健康に関する科目」を担当する教授、准教授などを提示。講習会の実施主体に関しても、一般社団法人や一般財団法人を挙げ、「講習会を適切に行うことができるもの」としている。

 

免許取得費用 全額負担へ 児童養護施設などの高3対象

東京新聞 2017年10月18日

 前橋市と市内四カ所の自動車教習所が、児童養護施設などの高校三年生を対象に、免許の取得費用を全額負担する新規事業を十一月から開始することが十七日、分かった。就職などで免許を必要とする生徒を支援するのが目的で、募金制度も利用する。市によると、全額の負担は県内の自治体では初めての取り組みで、全国的にも珍しい。
 事業を提案したのは、前橋自動車教習所、大渡自動車学校、前橋天川自動車教習所、県自動車教習所。
 対象は市内の児童養護施設など九カ所で暮らす生徒で、就職希望者十一人、進学希望者一人。来年三月の卒業時までに教習を終えるのが条件となる。
 免許は普通車と準中型のトラック(車両総重量三・五トン以上七・五トン未満)。教習所が「赤い羽根」などの募金運営団体に二十万円の利用を申請し、就職希望者には基本料金のうち約七万~約十三万円負担する。市の負担は約三万~約六万円。全体の負担は最大で教習所が約百六十万円、市が約九十万円を見込む。
 前橋市未来の芽創造課は「教習所の善意はありがたい。生徒たちが安心して社会に出られるように後押ししたい」と話している。
 自動車の保有割合が高い県内では特に就職時に免許を持っていることが求められることが多い。児童養護施設などの生徒たちには取得費用が高額で捻出するのが難しい実態がある。
 高校時にアルバイトをしたり、借金して免許を取得したりするケースがあり、社会へ巣立つ際の高いハードルになっている。 (菅原洋)

 

保育士を志す学生支援のための給付型奨学金制度を創設

株式会社グローバルキッズ 2017年10月18日

給付型奨学金制度を創設し保育士を志す学生を支援
 大原学園の保育士養成コースの学生に2年間最大1人120万円-
 株式会社グローバルキッズ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石橋 宜忠、以下「グローバルキッズ」)は、学校法人大原学園(本部:東京都千代田区、理事長:中川 和久、以下「大原学園」)の2年制保育士コース2018年度入学者および同コース2年次に進級する学生で、保育士を目指す志を持ちながら経済上の理由により就学が困難な方々に対して、奨学金(以下「本奨学金」)を給付する制度をスタートします。

[背景と狙い]
 厚生労働省によると2017年4月時点での全国待機児童数は26,081人(昨年比2,528人増加)。そのうち東京を筆頭に埼玉・千葉・神奈川の首都圏待機児童数は12,387人と全国の約半数を占めています。待機児童解消の受け皿である保育施設数は増加しているものの、女性の就業率が年々増加傾向にあるため、待機児童数減少には至っていないのが現状です。さらに同省「子育て安心プラン」の中では、保育の受け皿拡大とともに保育人材の確保が謳われており、保育士の確保は業界全体の課題となっています。
 そうした中、首都圏で110か所*1の保育施設を運営するグローバルキッズは、大原学園の入学試験に合格しグローバルキッズが定める一定の基準を満たしつつ、卒業後にグローバルキッズに勤務する意思のある学生に給付型の奨学金を支給することとしました。大原学園にとっては受け入れ学生の門戸拡大に、グローバルキッズにとっては将来の優秀な保育士確保へ繋げる狙いがあります。
*1 全113施設のうち大阪を除く施設数(2017年9月時点)

[本奨学金の制度概要]
対象コース:2年制保育士(実践またはキャリア)コース
実施校:大原医療秘書福祉保育専門学校(東京校)、大原簿記公務員医療福祉保育専門学校立川校
    大原医療秘書福祉保育専門学校横浜校、大原簿記情報ビジネス医療福祉保育専門学校(高崎校)
    大原こども専門学校(大宮校)、大原簿記情報ビジネス医療福祉保育専門学校甲府校/6校
 奨学金額:最大120万円(2年間/1人あたり)

新入学生 600,000円(1年次)/600,000円(2年次)/1,200,000円(1人あたり総額)/最大8人
新2年生 600,000円(2年次)/600,000円(1人あたり総額)/最大8人
※本奨学金制度は給付型であるため奨学金の返済義務はありません。

[その他]
 本奨学金制度は、卒業後にグローバルキッズに就職を希望する方が対象となるため、希望者(保護者含む)には応募前に将来の職場であるグローバルキッズの保育施設を見学する機会を設定する予定です。
 また本件とは別に保育の体験実習として、グローバルキッズの保育施設で100人程度の学生(1年生)を受け入れる予定です。今後も両社協力して、保育業界にとって有為な人財輩出に取り組んでまいります。