給食パンにハエ混入!「取り除けば大丈夫」児童に食べさせちゃった小学校

J-CASTニュース 2013/9/30 12:41

 岐阜県可児市の小学校で9月上旬(2013年)、給食のクロワッサン100個に1個あたり1~4匹の小バエが(おもに表面に)混入する出来事があった――と聞くと、多くの人が眉をひそめそうな話だが、このとき学校側が「あきれた対応」(番組キャプション)を取っていた。

 学校はパンを提供した市の学校給食センターに電話で問い合わせたうえ、ハエ部分を取り除いて食べるべきとの返答を受けて、実際に児童にハエパンを食べさせていたのである。

 「マニュアルでは『虫』は非危険異物。主食食べさせないわけにはいかない」

 この出来事は「とくダネ!」のスタジオで総じて不評を買った。しかし、番組のインタビューに出てきた給食センター所長は何やら自信ありげである。彼は混入自体は「遺憾であり、残念」とする一方で、「取り除いて食べるという今回の判断は正しかった」と強調した。なんとハエパンは食べるべき物だったのだ。

 なんでも、市の給食異物混入の対応マニュアルで、「虫」は非危険異物という扱いになっているからだという。そういった虫が(パン1個あたり?)数件の場合は、安全と確認できれば、異物を取り除いて食べる段取りなんだそうだ。

 「汚物とか菌の媒介のないハエと確認できた(かりにこのハエを食べてしまっても健康に問題は生じない)」「安全と判断できているのに、子供たちに主食を食べさせないのはどうかと」(所長)

 「とくダネ!」が調べたところ、他の3つの自治体でも似たようなマニュアルになっている。可児市のマニュアルが特別不備だったわけでもなさそうだ。

 文  ボンド柳生

給食パンにハエ「除いて食べて」 岐阜・可児

朝日新聞デジタル 2013年9月28日23時34分

 今月、岐阜県可児市の市立小中学校の2校で給食に出されたパンにコバエが混入し、市学校給食センターが児童生徒にハエを取り除いて食べるよう指導していた。市教育委員会への取材でわかった。市教委は取材に、対応のミスを認めた。

 市教委によると、混入したのは体長1~2ミリの「クロバネキノコバエ」。2日に市立蘇南中の丸パンに1~4匹の混入を生徒が見つけた。個数は不明。9日には、市立東明小でクロワッサンへの混入を児童が見つけた。約100個で、1個当たり1~4匹入っていたという。学校から連絡を受けた同センターが「コバエは毒性がなく安全上問題がない」として、取り除いて食べるように指導した。

 同センターはマニュアルに沿った対応と説明していたが、マニュアルでは異物が「数十件」の場合、「混入のあった料理等の飲食を中止する」としている。市教委の篭橋(かごはし)義朗事務局長は「東明小の場合、取り除いて食べる指導は間違いだった。早急にマニュアルを見直す」と話した。

 文 連勝一郎

異物パン