社会福祉法人 児童福祉 児童養護施設

児童心理療育施設

1 新規開設に向けて

児童福祉法
第43条の5
 情緒障害児短期治療施設は、軽度の情緒障害を有する児童を、短期間、入所させ、又は保護者の下から通わせて、その情緒障害を治し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設とする。

 児童心理療育施設(情緒障害児短期治療施設)は、児童養護施設や児童自立支援施設と比較すると設置数としては、少ない種別の児童福祉施設です。厚生労働省より各都道府県に設置するよう通達が出ていますが、ゴールドプラン時の老人福祉施設設置、エンジェルプランでの保育所設置の設置推移の曲線に比べると明らかに緩やかな曲線を描いています。それは、どの様な理由からか、その考察の一助になれるよう、私が、児童心理療育施設設置に携わった時の資料を公開します。
 まず、プロジェクト(事業)を立ち上げます。具体的には、開設準備室となりますが、事業の主体者は、法人理事長となり、法人事務長や現存施設の施設長が補佐するのが一般的です。また、開設準備委員として、一般職員より任命し、実務面を担当させる場合もあります。プロジェクトを成功させる最大の業務は、関係機関との連携であり、連携が成立しなければ、成功はあり得ないと言っても過言ではないでしょう。

2 児童心理療育施設開設準備室の主な業務

建築関係
①建築確認申請と入札参加者選定
②入札参加指名通知(決定通知後)
③見積もり説明会(各社)
④入札、工事請負者決定と契約
⑤起工式
⑥工事期間(進捗状況チェック)週1のミーティング(施主・施工者・設計士)
⑦備品調整
⑧建物引渡し
⑨備品搬入及び最終調整
*設計士及び建設会社との協力体制が事業を円滑に進めていきます。
会議運営
①関係機関代表者会議の運営
②関係機関専門委員会の運営
③関係機関合同報告会開催
*生活・教育・心理の各専門委員会を設置、各専門分野の専門家に委嘱状にて会議出席を依頼します。各専門委員会での討議事項を合同報告会で発表し、方向性をまとめ、代表者会議で質疑応答を行い、決定していく段取りとなります。
資料作成
①情緒障害児短期治療施設の認可申請
②職員求人申し込み(福祉人材センター、大学等)
③「職員オリエンテーションと職員研修」の計画及び資料とマニュアル作成
④就業規則と給与規程作成
⑤事業概要及び事業計画書作成
⑥業務マニュアル簡易版作成
⑦パンフレット作成(可能であればホームページ開設)
*資料は、出来る限り早期に整備し、理事長決裁及び理事会での承認を受けることが大切です。承認なき資料の責任所在が、作成者になり法人事業から逸脱してしまいます。
外回り
①関係機関への啓発活動と挨拶巡り
②情緒障害児短期治療施設協議会の研修及び施設長会への参加
③情緒障害児関連団体への啓発及び挨拶(情報収集)
④関係機関への挨拶巡り
*情緒障害児短期治療施設は、昭和36年6月に「児童福祉法の一部を改正する法律〔第二一次改正〕等の施行について」厚生事務次官通達の中に明文化され、昭和37年には岡山にて第一番目の施設が設立されています。歴史的には、古いのですが、平成に入った時点でも15ヶ所程度と少なく、それは、認知度に深く関わっているため、地方自治体の担当部署に、まず、情緒障害児短期治療施設の説明を行い、認知を促すことからスタートする場合もあります。また、教育関係への啓発では、「情緒障害児」の定義が自閉症児童が中心となっているため、定義に於いて福祉と教育で差異がみられ、それを埋めていく作業も重要です。
開設前
①新職員オリエンテーション及び新人職員研修会の開催
②児童養護施設実習(児童福祉施設未経験者)
③開所準備及び児童支援リハーサル(シミュレーション打合せ)
*子どもたちは、入所するとき、多大な緊張感に圧迫されることは容易に推察できますが、受け止める職員も初めての経験で開設日に緊張がピークに達していたでは、最悪の状態です。それを回避するためにも、開設前に職員に対して、知識・経験を十分に与え、緊張を解す取り組みが必要です。
記念式典
①起工式
②落成式(記念講演会及び祝賀会)講演者及び会場選定
③開所式 (利用者・職員・関係機関代表者)
*法人主催の式典ですが、法人経営の経済事情を十分に考慮し経費計画を立てることが重要です。この様な式典は、規模の大小や内容の充実度ではなく、子どもたちの施設を安心して任せられる法人であることを関係者に認知していただくことが大切です。
主な関係機関
 県知事
県健康福祉部児童家庭課
県福祉総合相談所
 児童相談所
県教育委員会
 市町村教育委員会
福祉事務所
県立教育センター
県精神保健福祉センター
大学教育学部
小児保健研究会
 大学保健管理センター
小・中学校
県養護協議会(指導員会・保育士会)
全国情短協議会
児童養護施設
*児童養護施設は、市区町村単位で子育てを担っていきますが、情緒障害児短期治療施設は、都道府県単位で子育てを担っていきます。そのため、関係機関の範囲が拡がります。
主な求人予定先
精神科医 →大学医学部関係(児童精神科医等)
看護婦  →看護大学、ハローワーク、国立看護学校、医療技術専門学校、医師会
       県医務保健課、福祉人材センター、看護協会
心理療法士→大学心理学科大学院、臨床心理士会、児相、福祉人材センター
       ハローワーク
生活指導員・保育士→大学社会福祉学科、大学保育科、保育大学校、大学教育学部
           福祉人材センター、ハローワーク
調理員  →ハローワーク、地域住民
その他  →児童養護施設より配置転換
*雇用業種が多岐にわたりますので、業種に応じて、求人票を配布していきます。

 新規に情緒障害児短期治療施設を設立する場合、施設運営に対して無知な状態と言えます。既存施設に見学依頼をし、運営に対して具体的な情報を得ることが、開設準備を適正な方向へと導いていきます。

3 開設の課題点

 施設運営がスタートすると様々な課題点が、次から次へと襲いかかってきます。そのことによって職員がパニック状態になると、それは、必ず子どもたちに影響を及ぼします。
 開設前に、予測できる課題点をピックアップし、対応策を協議し、解決できる課題は、開設前に調整しておくことが必要です。調整内容は、各地方自治体の方針によって変化しますので、ここでは、課題点だけを挙げています。
生活(措置)
・一ヶ所で抱き込むのではなく、関係機関との連携が必要。
・高学齢入所児は、増加傾向にある。
・通所児童は、週1回の通所も措置として可能か。
・外来機能を充実させる場合、「児童家庭支援センター」の併設が現実的である。
・児童心理療育施設特有の事業として、家族療法事業があり、将来的には、手がけていきたいが、行政ニーズと施設の力量との関係調整が必要。
・母集団(施設内児童の集合体)の調整が必要であり、児童心理療育施設と児相との連携が必要となる。
・不登校、自閉的傾向、学習障害(LD)→母集団の中で混在すると混乱を招く確率が高いと言われている。
・例えば、被虐待児30%、不登校児70%と言った形で母集団の割合を考慮するとか、小学生は、10名程度が支援上、適切との説もあり、行動実態を見て、母集団の調整をする必要がある。
・児相との定例連絡会が必要。
教育(教育保障)
・児童心理療育施設の公教育導入は、完了しているが、県としてどうするか。
・児童心理療育施設に措置される児童は、全県域にまたがるので、その調整をどの部署が行うのか。どういうシステムになるのか。
・分級の設置基準、職員数は法令の定めなく、地方自治体の考え方次第と言われている。
・公教育の保障が出来るまで、適応指導教室等の登校日数として認められるシステムの導入は、必要不可欠ではないか。
・「区域外就学」「地域外就学」の特例は、可能か。
 *いじめ、サラ金から逃げる対策、被虐待児で親に所在を知られないため等の対策等
・原籍校との連絡会が必要不可欠であるが可能か。
*進路懇談会→中3は、11月頃住民票と学籍を戻すパターンが一般的な状況。
・県立学校方式は、検討できないか。
・住民票を移動しなくて済む。
・施設内での学習を「他校通級」扱いにすれば学籍を移動しなくてすむ。
・「県立学校方式」にすると指導困難児に対して指導力のある教員を全県的な視野で児童心理療育施設に配置できる。また、県教育委員会は、児童心理療育施設内の公教育について配置者として全面的なバックアップ体制をとることができる。
・県内の教員研修の場として、児童心理療育施設で行われている公教育を活用することができる。(生徒指導、指導困難児などの対応)
治療(医療)
・児童心理療育施設は、将来的には、クリニックを持った方が良いとの見解があるが、それについての効能は、どうか。
・治療効果率の算定方法として、参考になるものがあるのか。
・福祉、教育、医療の連携を強化するためには、どのようなことが考えられるのか。
・その他、医療サイドからの問題提起はないか。
その他
・都道府県の地域ニーズとは何か。

4 基本的生活習慣例

 児童は、各々の情緒的行動特性や被虐待に代表される養育環境状態により、基本的生活習慣が未達成或いは、崩れてしまっている場合が多く。また、生活リズムが心身に影響を及ぼすことは、習知の事実ですが、生活リズムを整える支援も併せて行っていくことが必要です。

(1)起床
①各居室を回り、起床を促しながら健康面のチェックを促す。尚、起床時間は、児童各々のリズムを尊重出来るよう30分間と幅を持たせます。
・夜尿のある児童に気を配る。夜尿があった場合は、その児童の人格を尊重し、可能な限り目立たないよう、シーツ、パジャマの洗濯と布団干しを行う。
②ベッドメーキング、着替え、洗面を促す。
 *児童起床前の職員の配慮(起床時間、30分前に宿直が)
夏季…廊下の窓を開けて換気を行う。
冬季…暖房を稼働させる。
(2)朝食
①朝食の声掛けを行い、食堂への移動を促す。
②手洗いの励行を促す。
③配膳(各自のトレイに食べ物を載せる)は、出来る児童は自分で行い、年少児等、出来ない児童については、職員が支援する。
④食前の挨拶は、各自行うよう促す。基本的に全員揃うまで待つと言った取り組みは行わない。
*子どもたち、一人一人の生活パターンは、学校生活、例えば、部活の早朝練習や、起床のタイミング、情緒不安の情態、失尿・失便の処理などなど、違うからです。そんな中、全員揃って食事しますとルールづけると、「早くしなさい」等、必要以上のプレッシャーを朝から与えることに繋がります。一日の始まりである朝は、気持ちよく、心穏やかに過ごしたいものです。
⑤食事マナーについての声掛けを行う。
  *アレルギー食物がある時は、十分な配慮を行う。
 偏食については、改善を促す。但し、過度の偏食等、心理的配慮が必要な児童については、職員で協議し児童各々の対応を検討していく。
⑥食欲や食事中の言動等で児童の心身状況を把握するよう気をつける。
⑦残食については、職員の了解を得て、処分するよう促す。その際、職員は、何故、残食がいけないことなのか説くようにすると更によい。
*自然を与えている神様への感謝。
  作ってくれた人への感謝。
  世界には、食べたくても食べられない人々がいるとの社会認識説明等。
⑧服薬している児童への声掛けをする。
⑨食後の挨拶も各自行うよう促す。出来れば、下膳の時、職員に「ごちそうさま」の一言を加えるようような雰囲気を作る。(感謝の気持ち表現)
*幼少児の下膳については、職員が配慮し支援する。
(3)掃除及び洗濯物たたみ
「みんなで住んでいる場所をみんなできれいにしよう。」のモットーで一人一役を担って貰うよう促す。
①役割分担は、児童と職員が十分協議し配分する。
②役割については、児童の能力に応じて責任のレベルを職員が設定し、レベルに応じた声掛けを行う。
③時間内に終われるよう促す。
(4)夕食
*詳細は、朝食時間に準ずる。
(5)入浴
①時間内に入浴が終わるよう声を掛ける。(省エネ学習)
②洗髪、洗体等で不十分な児童に対しては、自立に向けての支援を行う。
③「みんなで使う風呂」の理解を求め、浴槽内にタオルをつけないよう話す。
④前述に関連して、洗体後、浴槽に入るよう声を掛ける。
⑤入浴後、椅子、洗面器、手桶、石鹸等を片づけるよう声を掛ける。
⑥安全性の配慮もあり、職員は、児童と一緒に入浴する。また、スキンシップの意味合いも考慮し、裸で入る。(水着やTシャツの着用厳禁)
⑦石鹸、シャンプー、リンス、お湯等の使用については、節約の学習を支援する。
⑧感染症のある児童については、最後に入れる等、配慮する。
⑨洗濯物は、ポケットから物をだして、篭に入れるよう声を掛ける。
(6)就寝
①寝具が整っているか確認する。整っていない場合は、支援する。口頭だけではなく一緒にやる等の支援を行う。
②パジャマを着用しているかを確認する。
③翌日の準備が出来ているか確認し、出来ていなければ、声掛けを行う。
④小学低学年以下の児童については、絵本を読んであげたり添え寝をしてあげたり等の支援を行う。
⑤眠前投薬指示のある児童については、服薬したかどうかの確認をする。
⑥夜尿のある児童については、十分な配慮を行う。
⑦就寝時間以後は、騒いだり徘徊したりしないよう声を掛ける。

5 教育指導計画

 まず、学習支援の方針は、教育基本法2条に準じ、「学問の自由を尊重し、実際生活に即し、自発的精神を養い、自他の敬愛と協力によって、文化の創造と発展に貢献するよう努めること」が、一般的・代表的な考え方です。

一、教育目標について
 入所及び通所する児童は、本人の情緒的特性によって社会的不適応や対人関係の不調和、基礎的学習の未習得等が予測され、この情緒的特性は、本人が先天的に持っていた場合と、家族や社会によって後天的に発症したものと、大きく2つに分けることが出来ます。学校教育法に於ける「情緒障害者」に準ずる特性であり、同法の「心身の発達に応じて」の考え方に即して、教育目標を起案しています。特に「心身の調和的発達を図る」を十分考慮に入れ、心理面での配慮を学習に取り入れていきます。

二、教育課程について
 民間施設であり、学校教育法に於ける「教育課程」を実施することは、出来ませんが、次の3つの約束を厳守し学習支援を進めます。
①不登校児童・生徒の不適応・問題行動に対して深い理解と知識・経験を有するよう鋭意努力し、かつ社会的信望を有するよう心掛けます。
②営利本位にならないよう、社会福祉施設としての責任を全うします。
③相談・指導は、児童生徒のタイプや状況に応じた適正な内容にし、義務教育制度を前提にし、体罰など極端な指導が行われないよう職員を監督します。
(1)学習時数
 年間35週とし、週当たりの授業時数が「情緒障害児童生徒」の負担加重とならないように配慮します。*法改正に速やかに準じます。
(2)昼食・休憩の時間
 昼食は、調理室に於いて調理・配食します。その時間については、工夫を加え適切と考えられる起案を行います。
(3)学習の1単位時間
 情緒障害を有する児童生徒の一般的特質として、集中力の欠如や自己指南力の低さが挙げられますが、そのような児童生徒の実態に即した時間設定を行っていきます。
(4)履修困難な教科
 心身の状況で履修困難な教科と想定できる教科については、その児童の心身の状況に適合できるよう配慮し、午後、1単位時間を1時間10分と設定し起案する等、教育方針に柔軟性を持たせることが大切です。これは、教科の内容を補充する指導として配慮する対応にあたります。

三、学習室編成について
 情緒障害児短期治療施設の場合、その性質上、「複々式学級」に準じたものになってしまいますが、可能な限り15名以下の児童生徒で学習できるよう、学習室と職員配置を配慮する必要があります。

四、学習担当職員の配置について
 学習担当責任者を任命し、小学生教室と中学生教室に教職免許を有する職員を各1名担当者として配置し学習計画を策定します。その学習計画を基本に複数職員(2名以上)により学習支援を進めていきます。更に、元教職員や私立の教職員等を非常勤又は、ボランティアとして募集し、補助を受けていきます。

6 学校との連携計画

[1]仮担任の依頼
・住民票移動をしている(主に入所児童)児童生徒については、地域校で仮担任を決めていただくよう働きかけます。
・住民票移動をしていない(主に通所児童)児童生徒については、原籍校に担任が存在します。
・学校に復帰、学校行事に参加するときは、この仮担任クラスに所属できるよう調整していただけるよう働きかけます。
[2]連絡会の開催
・毎年2学期当初に、入所と通所児童の地域校、原籍校、施設との連絡会を開催。
・連絡会で、児童の状況説明と以後の進路指導や卒業について打ち合わせます。
[3]試験登校
・登校できる力が蓄えられた児童は、原籍校又は、地域校へ試験的に登校出来るよう調整をお願いします。(地域校の場合、教育保障整備後から)
・3ヶ月程度の登校様子を見て、登校が安定すれば、不登校が軽快したと判断します。
[4]行事への参加
・修学旅行、体育会、テスト等への参加が可能になれば、学校に馴染ませるための取組みが出来たと判断します。(不登校児の場合)
・登校が一切出来ない児童生徒については、仮担任との交流が図れるよう調整します。
[5]出身校の卒業
・小、中学校を卒業するときは、居住区の学校で卒業できるよう調整をお願いします。
*住民票移動をしている場合、住民票(学籍)を居住区に一旦戻します。
例:小学6年生は卒業前の2月頃。
中学3年生は進路決定に合わせて、12月頃。
・「中学校卒業程度認定試験」の実施も弾力的に調整していただくよう働きかけます。
[6]進路指導
①四者懇談会
・児童、保護者、仮担任、施設職員で行います。
・毎年11月頃にこの四者懇談会を開催し、将来の進路を相談し、方針をまとめます。
②進学と就職の手続き
・原籍校に学籍を移動し、受験と就職の手続きを原籍校で進めていけるよう調整をお願いします。
③資料提供
・進学と就職に必要な学力等の資料を仮担任に提供します。
・地域校及び原籍校のテストを受け入れて、実施結果を返却するなどの便宜も図ります。
*「調査書」に代わり、児童生徒や保護者がその学校へ進学したい動機や、そこで学びたいこと、中学時代に主体的に学んだ事柄などを記述した資料を用いることについて提唱していきます。
[7]出席扱いのお願い
・施設の機能と学習支援プログラム等を積極的に啓発し、「出席扱い」に対しての要望を伝えていきます。

 次に、情緒障害児短期治療施設で、公教育を保証するための関係法令をピックアップします。法改正があれば変化しますので、参考程度に捉えて下さい。

7 分教室分校関連法

1.分教室の関連法
(1)[学校教育法]
  第75条 小学校、中学校及び高等学校には、次の各号の一に該当する児童及び生徒のために、特殊学級を置くことができる。
一 精神薄弱者
   二 肢体不自由者
   三 身体虚弱者
   四 弱視者
   五 難聴者
   六 その他心身に故障のある者で、特殊学級において教育を行うことが適当なもの
  ② 前項に揚げる学校は、疾病により療養中の児童及び生徒に対して、特殊学級を設け、又は教員を派遣して、教育を行うことができる。
(2)学校教育法施行規則
  第73条の17(特殊学級の1学級の児童数)
    小学校又は中学校における特殊学級の1学級の児童又は生徒の数は、法令に特別の定めのある場合を除き、15名以下を標準とする。
第73条の18(特殊学級の設置区分)
特殊学級は、特別の事情のある場合を除いては、学校教育法第75条第1項各号に揚げる区分に従って置くものとする。
第73条の21(心身の故障に応じた特別の指導-通級指導)
    小学校又は中学校において、次の各号の1に該当する児童又は生徒(特殊学級の児童及び生徒を除く)のうち当該心身の故障に応じた特別の指導を行う必要があるものを教育する場合には、文部大臣が、別に定めるところにより、第24条第1項、第24条の2及び第25条の規定並びに第53条第1項及び第2項、第54条及び第54条の2の規定に関わらず、特別の教育課程によることができる。
1 言語障害者
2 情緒障害者
3 弱視者
4 難聴者
5 その他心身に故障のある者で、本項の規定により特別の教育課程による教育を行うことが適当なもの
  第73条の22(他の小中学校の授業の取扱い)
    前条第1項の規定により特別の教育課程による場合においては、校長は、児童又は生徒が、当該小学校又は中学校の設置者の定めるところにより他の小学校、中学校又は盲学校、聾学校若しくは養護学校の小学部若しくは中学部において受けた授業を、当該小学校又は中学校において受けた当該特別の教育課程に係る授業とみなすことができる。

2.分校の関連法
(1)[学校教育法施行令]
  第25条(市町村立小中学校等の設置廃止等についての届け出)
市町村の教育委員会は、当該市町村の設置する小学校又は中学校(第5号の場合にあっては、盲学校、聾学校又は養護学校の小学部及び中学部を含む。)について次に掲げる事由があるときは、その旨を都道府県の教育委員会に届け出なければならない。
一 設置し、又は廃止しようとするとき。
二 新たに設置者となり、又は設置者たることをやめようとするとき。
三 名称又は位置を変更しようとするとき。
四 分校を設置し、又は廃止しようとするとき。
五 二部授業を行おうとするとき。
(2)「学校教育法施行規則」
  第六条(分校設置の認可申請・届出手続)
分校(私立学校の分校を含む。第七条の七において同じ)の設置についての認可の申請又は届出は、それぞれ認可申請書又は届出書に、次の事項(市町村立の小学校及び中学校については、第四号及び第五号の事項を除く。)を記載した書類及び校地校舎等の図面を添えてしなければならない。
一 事由
二 名称
三 位置
四 学則の変更事項
五 経費及び維持方法
六 開設の時期
第十八条(分校の学級数)
小学校の分校の学級数は、特別の事情のある場合を除き、五学級以下とし、前条の学級数に参入しないものとする。
(3)分校とは
 「分校という語は、法令では定義することなく用いられている。従って、明確な定義をすることは難しい。分校とは、本校から分離した独立の校地、校舎等において、学校の行う教育の一部を分担するものであると言えよう。財政上の措置を講ずる場合には、本校及び分校はそれぞれひとつの学校と見なして取り扱われることがあるが、分校は法律上は独立の施設と言うことはできない。あくまでも校長の指揮監督の下にある校内組織にすぎない。」
                (「教育行政資料」法令用語編、埼玉県教育委員会)

*分校になると、同一敷地内に「分校長」と「施設長」が同時に存在することになり、指揮命令系統が別で完全な分業体制と言うことになります。分教室については、特別の定めがないため、施設と教育委員会の話し合いが重要になってきます。学級規模としては、1クラス10名程度が適当であり、小学生は、複複式学級になるパターンが多い。

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