明日、ママがいない 批評まとめ

 バナメイをシバエビ、ブラックタイガーがクルマエビと表示されていたり等の偽装表示のニュースは記憶に新しい。もちろん、日本テレビもニュース放映していました。偽装表示が消費者への裏切りであることはご承知の通りです。
 ところが、「児童養護施設とは異なるドラマ設定」を「物語の舞台は児童養護施設」と公式ホームページ上で表示していることは、偽装表示に当たらないのだろうか。「児童養護施設」は児童福祉法や児童福祉施設最低基準で定義づけられています。その定義に当てはまらない設定を児童養護施設と表示しているのです。
 児童養護施設でもない設定を児童養護施設と誤認してドラマを視聴している視聴者が多いことは、各種掲示板やTwitter等の書き込みを見れば分かります。
 「児童養護施設を舞台にしたドラマ」と言うことで、放映前から広報展開していました。そのため、視聴者は、興味を持ち「児童養護施設のドラマを観てみようか」と「明日、ママがいない」にチャンネルを合わせた視聴者もいることでしょう。
 これらは、結果的に不適正な表示や広報により視聴者を惑わせた事実であり、誤認惹起行為(ごにんじゃきこうい)ではないのでしょうか。そうであれば、不正競争防止法に関係してきます。
 偽装表示や不正競争防止法は、食品等物品やサービスに適用されることが多いため、今回の様な事例はないのかも知れませんが、ニュース報道も行っている日本テレビが、誤認惹起行為(ごにんじゃきこうい)と疑われそうな広報を、ここまで大々的に行っても良いのだろうか。
 ただ、偽装表示とは言えないかも知れない、それは、ドラマの設定が、あまりにも児童養護施設とは異なる設定だからです。それを「児童養護施設」と思い込ませた行為は、詐欺罪に匹敵するのではないかと思わざるを得ません。

 このページをご覧のみなさんは、「明日、ママがいない」は、「児童養護施設」を舞台にしたドラマと思って視聴していますか。そして、それを信じていますか?
 仕方ありません。日本テレビもその他のマスコミも報道も著名人も、全てが、「物語の舞台は児童養護施設」と報じているからです。
 日本テレビの不適正な広報や表示に踊らされて報じているマスコミ等は、いつ、そのことに気づくのでしょうね。