生後間もない長女殴る 傷害容疑で母親逮捕

わかやま新報 2014年05月09日

生後1~2カ月(当時)の長女を殴りけがをさせたとして、岩出署は8日、岩出市のパート従業員の女(21)を傷害容疑で逮捕した。女は「育児ストレスが限界に達した」と容疑を認めているという。
同署によると、女はことし3月初めごろから同月9日午後9時40分ごろまでの間に、自宅で長女の頭や顔を手のひらで殴り、加療約2週間の頭蓋骨骨折などの傷害を負わせた疑い。長女が和歌山市内の病院で受診した際、女の様子を不審に思った医師が児童相談所に連絡。同所から児童虐待事案として通報を受けた同署が捜査を行い、犯行を特定した。

養子縁組の推進働き掛けへ 熊本市の慈恵病院

くまにちコム 2014年5月9日

慈恵病院(熊本市西区)の「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」が運用開始から10日で丸7年を迎えるのを前に、蓮田太二理事長らが9日、同病院で会見。「預けられた子は施設ではなく、家庭的な環境で育てられるのが望ましい」として、特別養子縁組の推進を児童相談所に働き掛ける考えを示した。
同市児童相談所との連携を進めるため、子どもの養育環境をテーマとした合同勉強会の開催も検討している。
2011年9月時点の同市の調査によると、ゆりかごに預けられた81人のうち、実親など家庭に引き取られたケースが13人。里親や特別養子縁組による養育は計37人、乳児院など施設での養育は27人だった。
蓮田理事長らは「預けられた子の幸せのために、できるだけ早くから家庭で育てられるのが望ましい。(実親との関係を法的に絶ち、養育を希望する夫婦と親子関係を結ぶ)特別養子縁組を増やすべきだ」と主張した。
ただ、ゆりかごに預けた実親の身元が不明なケースでは、縁組の成立後に実親が子を引き取りに来てトラブルになる可能性もある。市児童相談所は「身元不明のケースでは慎重に対応せざるを得ない」としている。
匿名で預かることの是非について、蓮田理事長は「(ゆりかごを検証する)熊本市の専門部会が実親との接触状況を公表したことで『匿名では預けられない』と思われ、11年度から預けられる子が半減した。赤ちゃんの遺棄は続いており、匿名性を担保することが大事だ」と話した。
13年度には望まない妊娠などに悩む人から約1445件の相談が寄せられており、田尻由貴子相談役は「24時間対応できる民間の相談窓口や、匿名性を担保して出産できる仕組みが必要」と述べた。

IE欠陥騒動 ネットで「情報格差」を笑う人々、埋める人々

産経新聞 2014年5月9日

「IEって何?」-。米マイクロソフト(MS)のインターネット閲覧ソフト「インターネット・エクスプローラー(IE)」に欠陥が見つかった4月末、ネットではIT知識に乏しい人々の混乱ぶりが相次いで報告された。職場のアナログな上司などを揶揄(やゆ)する声が目立つ中で、一連の騒ぎは根深い「情報格差」の現状も浮き彫りにしたようだ。
「職場で『とりあえずインターネットの利用を控えるように』という指示が出た」「なぜか『ヤフーは危ないから使わないほうがいい』という話になり、みんながIEでグーグル検索するようになってる」
IEに深刻な脆弱(ぜいじゃく)性が見つかり、米国土安全保障省が注意喚起したとの報道が広まった4月末。ツイッター上には、対応に追われる職場での混乱に戸惑う投稿が相次いだ。
中にはIEを含むネット閲覧ソフト(ウェブブラウザー)と、ヤフーなどの検索エンジンとを混同した事例も報告され、「助言しようと思ったけど、そもそも『ブラウザー』という言葉が通じない」といった“悲鳴”も。ブラウザーの知識を「基本中の基本」と見なしていた多くのネットユーザーにとって、相次ぐ混乱報告は「初心者」との知識ギャップを改めて突きつけるものだったようだ。

「年上世代」に批判の声
ブラウザーには問題となったIEのほかにも米グーグルの「クローム」や米モジラ「ファイアフォックス」などの種類がある。ただ、IEはウィンドウズの標準ブラウザーという地位もあり、多くの企業や団体がIEを前提としたシステムを採用。こうした環境も混乱を後押しした。
一方、ネットでは今回の騒動を受け、「年配層って本当、説明しても通じないことが多い」などとして、IT知識に乏しい「年上世代」をなじったり嘲笑する声も出ている。そもそもネットでは、「情報強者/弱者」といった表現で知識の多寡が区分けされ、特に「弱者」に対して厳しい視線が注がれてきた。
家電店で顧客が「インターネットください」と注文したという逸話は今も笑い話として語り継がれている。また今年4月には、テレビ朝日系「報道ステーション」の古舘(ふるたち)伊知郎キャスターが、MSのプレゼンテーションソフト「パワーポイント」について「知らない」と発言したことが大きな話題になり、「無知すぎる」と批判が集まったりもした。

「嘲笑する空気」に疑問も
もっとも、こうした風潮には「知らないことを『そんなことも知らないの?』って嘲笑する空気は好かんなあ」といった疑問も出され、最低限のIT教育の必要性を訴える声も上がっている。また、ブラウザーを車に例え、「IEという車に不具合が出たから、車を乗り換えましょうって感じ?」などと、初心者向けのかみ砕いた説明を模索する試みもみられた。同時に、「車のように仕組みやシステムなんて知らないけど使っていることはよくある」「興味なきゃブラウザーなんて別に何でもいいもんね。車は走ればいい、くらいのレベルで」などと、身近なものに例えることで、「上級者」が歩み寄ろうとする動きもあった。
車と違って“無免許”でも利用できるため「危険」にさらされる人々も多いネット。今回のIE騒動は、初心者にとっても上級者にとっても、互いを通じて学ぶことの意義を再確認させる一面を持っていたのかもしれない。(三)

【用語解説】IEの脆弱(ぜいじゃく)性
MSは4月下旬、IEのバージョン6~11に、外部から侵入を受ける恐れのある欠陥が見つかったと発表。MSは外部から情報を持ち出せないようにする「拡張保護モード」の設定などを呼びかけ、米国土安全保障省などもIEの使用を控えるよう注意喚起した。MSは5月1日(日本時間2日)、IEの安全性を高める修正プログラムの無償配布を開始した。

<シッター事件>預けた母 ネット託児、信じていた

毎日新聞 2014年5月9日

埼玉県富士見市のマンションで横浜市磯子区の山田龍琥(りく)君(当時2歳)が遺体で見つかり、ベビーシッターの物袋(もって)勇治容疑者(26)が保護責任者遺棄致傷罪などで逮捕、起訴された事件で、龍琥君の母親の女性(22)が毎日新聞のインタビューに応じた。

【ベビーシッター事件 真の問題点とは】24時間保育だけでは解決しない
女性は多数の写真を手に「こうして並べてみるまで気付かなかった。毎日、あの子を撮っていたんですね」と振り返った。
4月からは昼間の仕事を探すつもりだったといい「夜にベビーシッターに預けるのはあれが最後のはずだった。龍琥が3歳になったら何かを習わせようとか、いろんなことを決めていたんです」と涙を何度も拭った。
女性によると、ベビーシッターを選ぶ基準は原則として「子供のいる女性」だった。今回もネットでそう希望した。

「親切な人多かった」
さらに、メールのやりとりでは「子供が入院していて」などと書かれ、絵文字も使われていた。そのため偽名を使った物袋容疑者を「子供のいる女性」だと信じていたという。女性は「前にあの人に預けた時は、ぶっきらぼうで雑なメールしか送ってこなかったから、まさか同一人物とは思わなかった」と話す。
病気で働けない自身の父親と子供2人との4人暮らし。生活保護を受けていても家計は苦しく、週2回、飲食店で夜に働いていた。
ネット検索で見つけたベビーシッターは親切な人が多かった。ある女性は「シングルマザーは大変でしょう」と1泊4000~5000円にしてくれた。「だから、まさか子供に危ないことをする人がいるなんて考えもしなかった」

無資格とは知らず
横浜市には市営の24時間保育園がある。女性は調べたことがあったが、事件当時は忘れていた。
以前に預けたことのある無認可の夜間保育園は、子供の扱いに不信感を抱いたこともあり、利用する気になれなかった。
区の保健師も自宅を訪れたが、相談することは頭に浮かばなかった。「本当に何も分からなくて。事件後に『私は預ける時に保育士の証明書を見せてもらっている』とかネットに書き込まれているのを見て、ベビーシッターが無資格でできることを初めて知りました」と声を落とした。
「龍琥は生まれてから病気一つしたことのない、元気で活発な子だった。毎日どこに行くにも、そばにいて私を支えてくれた。龍琥がいない現実がいまだに信じられません」【田村彰子】

ことば:ベビーシッター事件
横浜市の女性が3月16日、神奈川県警磯子署に「長男と次男(当時8カ月)をベビーシッターに預けたが連絡がつかない」と届け出た。県警は17日、埼玉県富士見市のマンションで、龍琥君の遺体を発見。18日、2人を保育していた物袋勇治容疑者を死体遺棄容疑で逮捕した。
その後、物袋容疑者は次男に対する保護責任者遺棄致傷罪で起訴され、また別の女児らの裸の写真を撮影したとして児童買春・児童ポルノ禁止法違反(製造)容疑で再逮捕されている。

目の不自由な人も使いやすく 新5千円札が来週発行

テレビ朝日系(ANN) 2014年5月8日

目の不自由な人でも使いやすくした新しい5千円札が12日から発行されるのを前に、東京都内で記念式典が行われました。
新しい5千円札は、表面の左下にある立体画像「ホログラム」を覆う透明シールを今までの楕円(だえん)形から長方形に面積を拡大します。現在の1万円札と5千円札では、このシールの形や大きさがほぼ同じのため、目が不自由な人では触っただけで見分けることが難しかったためです。また、新しい5千円札は、記号と番号の印刷の色を現在の黒から茶色に変えて見やすくしました。日本盲人会連合の鈴木孝幸副会長は、「ユーロのように札ごとに幅や長さが違った方が望ましいが、その場合、自動販売機も変えなくてはならないので難しい」と指摘した上で、今回の改良に期待を寄せました。現在、流通している5千円札は引き続き使用出来るということです。.

「国の借金」1024兆円=過去最大、1人806万円―13年度末

時事通信 2014年5月9日

財務省は9日、2013年度末の「国の借金」が前年度末より33兆円増えて1024兆9568億円となったと発表した。高齢化に伴う医療や年金といった社会保障費の伸びなどを背景に、借金は過去最大を更新。今年4月1日時点の人口推計(1億2714万人)で割ると、国民1人当たり約806万円を背負う計算となる。
国の借金は、国債や借入金、さらに円売り介入を行う際の資金調達手段である政府短期証券の残高の合計額。13年6月末に初めて1000兆円を突破した。財政健全化が進まず、「大変厳しい状況になっている」(麻生太郎財務相)ことが改めて裏付けられた。