児童虐待5年で2・5倍 ためらわず通報を

大阪日日新聞 2014年11月11日

大阪府内で児童虐待の対応件数が増えている。2013年度は計1万932件で、08年度の2・5倍に急増。背景には10年に大阪市内のマンションで2児が餓死した事件など社会に衝撃を与えたニュースを受け、住民の通報意識が高まっているとみられる。「児童虐待防止推進月間」の11月を迎え、府は「小さい気づきでもいいので情報を寄せて」と呼び掛けている。

心理的虐待最多
府家庭支援課によると、府内の児童虐待に関する相談の対応件数は、08年度=4354件▽09年度5436件▽10年度7646件▽11年度8900件▽12年度9875件-と増加傾向が続いている。
同課の担当者は「大きな虐待事件が大々的に報道され、府民の意識が高まり、通告が増えた」と分析。テレビや新聞を通じた広報啓発の効果も表れているという。
このうち13年度に府内の子ども家庭センターで対応した6509件の虐待種別の内訳は、心理的2433件▽身体的1966件▽ネグレクト(育児放棄)1915件▽性的195件-と続いた。
これまでは身体的虐待が最多だったが、心理的虐待が増えた理由について「家庭内暴力(DV)を目の前で目撃した子どもたちが心理的虐待にカウントされるため」と同課は説明する。

近所の目が大切
住民の通報も虐待の発見と防止に欠かせない。連絡を受けると、市区町村の担当課の職員や子ども家庭センターが次のような対応を行う。まず子どもの住む場所を把握し、安全な状態かどうかを確認する。子どもの置かれている状況によっては、同センターの判断で保護する。一方、家族の相談に乗ることで虐待が防止できるケースは保護者を支援する。
虐待のサインを見掛けた場合は、ためらわずに連絡することが大切。主な「SOS」は、不自然な外傷(打撲、やけどなど)▽服が汚れていたり、元気がない▽うそや万引、家出を繰り返す▽年齢にそぐわない性的な言動▽保護者が不在で子どもだけでいる▽大声を上げ、子どもや家族に暴力を振るっている様子がある-など。
同課は「虐待は家庭内で起きるので分かりにくい。だからこそ近所の目が大切。小さい気づきでもいいので情報を寄せてほしい」と話している。

【メモ】児童相談所の全国共通ダイヤルは0570(064)000。居住地の子ども家庭センターにつながる。

堅実派が多数!? 中学生が将来なりたい職業とは

ベネッセ教育情報サイト 2014年11月11日

ベネッセ教育情報サイトでは、中学生の子どもを持つ保護者を対象に、「お子さまには将来なりたい職業はあるようですか? どのような?」の内容でオンライン投票を行った(投票期間:2014年2月上旬、投票数936)。まだまだ夢いっぱいなのか、厳しい社会を理解して現実になっているのか。最近の中学生の胸の内は?

実務関係希望が多い傾向 まずは手に職を……
「将来なりたい職業がある」という中学生は6割超だった(たくさんある1.0%+いくつかある18.3%+ある41.6%)。気になるその職業を具体的に見ていこう。

●学校の先生や保育士です
●放送委員会にずっと入っているせいか、アナウンサーに興味が出てきたようです
●中学生になってからは、現実的に医者とか弁護士とか言い始めました
●環境に関わる仕事に興味があるようです
●自分でプログラムを組む勉強をしています
●夢に向かって高校受験をがんばっています

おなじみの「プロ野球選手」や「サッカー選手」などの答えもあったが、多くは実務を目指しているようだ。「医師」「薬剤師」「看護師」などの医療系や、「教師」「保育士」などの答えも目立った。また、時代性を表してか、プログラマーなどのIT関連職という回答も目立った。「たくさんあってころころ変わる」中学生がいる一方で、「そのためにまずは高校受験!」という堅実派も少なくないようだ。

保護者は心配? 子どもは「職業が多すぎて……」
「将来なりたい職業はない」は「ほとんどない(11.6%)」と「ない(12.8%)」を合わせて、2割強だった。

●理科の実験が好きなのですが、まだ職業には結びついていないようです
●高校入試の面接用に将来の進路も考えていますが、具体的にはまだ決まっていません
●まだまだ何ができるかわからないようです
●どんな仕事があるのか、なれるのか、モヤッとした感じです

まだ決まっていない中学生の多くは、どんな職業があるのかわからず、模索している状態のようだ。これも職業が多様化した現代の特徴といえるだろう。しかし、見ている保護者としてはそんな子どもの様子が心配なようだ。中学生になって会話が減り「子どもが将来就きたい職業がわからない」保護者も14.7%に上った。
とはいえまだまだ中学生、これから世の中にどのような役割を果たすのかをじっくり考え、自分の希望する職業をしっかりと見極めてほしいものだ。

LINE荒らし少年11人、アドレス不正取得容疑で書類送検/県警

埼玉新聞 2014年11月11日

無料コミュニケーションアプリ「LINE(ライン)」のサイトを装ったフィッシングサイトを開設し、他人のメールアドレスなどを不正に取得したとして、県警サイバー犯罪対策課と飯能署は10日までに、不正アクセス禁止法違反の疑いで、さいたま市浦和区に住む県立高校1年の少女(16)と入間市に住む同1年の少年(15)ら11都県の中高生ら少年11人をさいたま地検に書類送検、触法少年3人を児童相談所に通告した。
送検、通告容疑は今年3月、LINEのサイトを装ったフィッシングサイトを開設し、メールアドレスとパスワードを不正に取得するなどした疑い。鳥取県米子市の中学3年の少年(14)と浦和区の少女、触法少年1人は自身でフィッシングサイトを作成。残る少年らは米子市の少年のサイトを広めるなどしていた。
同課によると、米子市の少年は、LINE上でチャットグループの乗っ取りなどを行う「LINE荒らし」団体の団長を名乗り、不正入手したアドレスなどは荒らし行為に悪用されていたという。
サイトには「より快適なLINE環境を提供する」「(LINE)スタンプ無料キャンペーン中」とうたっていた。正規のサイトと誤信させて、メールアドレスとパスワードを入力させていたという。
いずれの少年少女も面識はなかった。被害者は全国各地の10~20代が中心で、金銭的な被害は確認されていない。
3月3日、県警のネット防犯パトロールボランティアから通報があり発覚した。少年らはいずれも容疑を認めており、「(荒らし)グループの株を上げたかった」「有名になることが気持ち良かった」などと供述しているという。

デンマークの少年 富山で「もやもや病」手術成功/富山

チューリップテレビ 2014年11月11日

脳の血管が細くなったり、詰まってしまう原因不明の難病「もやもや病」。
この病気で苦しむデンマークの少年が富山大学附属病院で手術を受け、11日退院しました。
「もやもや病」の海外からの患者の受け入れは今回が2例目です。
「もやもや病」を患っていたのは、デンマーク人のルイス・アンデルセンくん9歳です。
「もやもや病」は、厚生労働省が「難病」に指定している病気で、脳のけい動脈が細くなることで血の流れが悪くなり頭痛や脳梗塞、手足の脱力や麻痺などの症状を引き起こします。
ルイスくんは今年の8月以降に頭痛や手足の麻痺の発作が現れたことから、デンマークの担当医が「もやもや病」の治療で実績のある富山大学附属病院・脳神経外科黒田敏(くろださとし)・診療科長に相談、その結果「もやもや病」と診断され、治療を受けるため、先月20日に富山大学附属病院に入院しました。
黒田医師は、これまでに「もやもや病」の手術を200件以上行っています。
「もやもや病」は日本人を中心としたアジア人に多い疾患であることから、研究では、日本が世界をリードしています。
富山大学附属病院では、2012年にも、ルイスくんの妹が、同じ病気で手術を受けており、海外からの受け入れは、2例目となります。
ルイスくんは、先月29日に、血液の流れを良くする脳の中の2箇所のバイパス手術を受け術後の経過も良好なことから、11日、退院を迎えました。
担当医や看護師に見守られながら、退院したルイスくんは「学校で友達と遊んだりして楽しみたい」と話していました。
ルイスくんは、しばらく県内で療養した後、今月末にデンマークに帰国するということです。

男女が制服交換し一日を…山梨の高校で試み

日本テレビ系(NNN) 2014年11月11日

山梨県の高校で11日、男女が制服を交換して一日学校生活を送り、男女の価値観について見つめ直す授業が行われた。
スカートは男子、ズボンは女子。男女の制服を交換して授業を行ったのは富士吉田市の県立富士北稜高校。11日は、事前のアンケートで希望した全校生徒の4割にあたる約300人が、男子は女子、女子は男子の制服に着替えて過ごし、感じたことを発表した。
制服交換は、常識にとらわれず男女の価値観を見つめ直そうと、建築デザインを学ぶ2・3年生が考えて実現させた。
富士北稜高校は、授業の成果をもとに男女それぞれの価値観を尊重した学校づくりを目指すとしている。