児童虐待防止へ 児童相談所の権限強化を

ガジェット通信 2014年12月2日

厚労省、児童虐待対策強化に乗り出す方針
全国の児童相談所で対応した児童虐待相談対応件数は、平成11年に1万件を突破してからも増加を続け、平成25年には7万3000件を超えてしまいました。
このことを鑑み、厚生労働省は、さらなる対策強化に乗り出す方針を固めた模様です。

過去の法改正により、出頭要求や親権停止の制度創設も…
児童虐待防止法は「都道府県知事は、児童虐待が行われているおそれがあると認めるときは、児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員をして、児童の住所又は居所に立ち入り、必要な調査又は質問をさせることができる。…」(同法9条1項)と定めています。
しかし、相談件数の増加に歯止めがかからないため、平成19年の改正法において「都道府県知事は、児童虐待が行われているおそれがあると認めるときは、当該児童の保護者に対し、当該児童を同伴して出頭することを求め、児童委員又は児童の福祉に関する事務に従事する職員をして、必要な調査又は質問をさせることができる。…」(同法8条の2第1項)として、出頭要求の制度を設けました。
さらには、保護者が立入調査や出頭要求に基づく調査を拒否するなどした場合の再出頭要求の制度を設けた上(同法9条の2)、再出頭要求までも拒否された場合には、裁判所の許可状により臨検又は児童の捜索を行うことも可能となりました(同条の3)。また、平成23年6月には民法や児童福祉法も改正され、児童虐待を防止するための親権停止制度が創設されて、児童の親族や検察官のほか、児童自身や未成年後見人、児童相談所長等にも親権停止の審判を請求できるようになっています。

非協力的な保護者の思う壺。児相による強制的な立入調査を迅速に
しかしながら、児童相談所としては、保護者が非協力的な場合には、依然として尻込みをしてなかなか踏み込むことができない状況です。親権停止の制度も、緊急案件には対処できず、かといって、迅速に対処しないで漫然と時間が経過した場合には、結果的に取り返しのつかないことになりかねません。臨検や児童の捜索に必要となる裁判所の許可状も、保護者が再出頭まで拒否したことが発付の要件となっているため、非協力的な保護者の思う壺になっているともいえるところです。
報道等で痛ましい悲劇に接するたびに,児童相談所の対応には忸怩(じくじ)たる思いを抱く国民は多いでしょう。悲劇を繰り返さないためにも、児童相談所による強制的な立入調査を迅速に行うことができるよう法改正を早く進めるべきではないでしょうか。

【児童虐待の防止】育児不安への支援強化を

高知新聞 2014年12月01日

児童虐待の防止策を検討していた厚生労働省の専門委員会が、妊娠から育児までの切れ目ない支援態勢づくりや、関係機関の連携強化を柱とする提言をまとめた。
内容はいずれも長年指摘されてきた課題ではある。とはいえ、一件一件異なる虐待の原因や状況を踏まえれば、子どもたちの「SOS」をつかむ地道な取り組みの徹底が重要なのは間違いない。より実効性が上がる支援態勢の構築を急ぎたい。
全国の警察や児童相談所が把握する虐待は増え続け、毎年過去最多を更新する危機的な状況にある。ことし1~6月だけで1万3千人に上り、前年同期より約30%も増えている。
一方で、死に至ったのは10人で過去最少だった。社会的な関心が高まり、近隣住民らの早期通報で関係機関が対応すれば、最悪の事態を減らせることを示していよう。
痛ましい犠牲をさらに減らし、根絶するには、過去を教訓にしていかなければならない。
厚労省によると、2003年以降に犠牲となった546人のうち、44%は1歳未満の赤ちゃんだった。
特に生後1カ月未満では、10代の望まない妊娠で妊婦健診や母子健康手帳を受けていないケースが多い。提言はこうした状況を重視し、虐待の危険性が否めない妊婦について、医療機関から行政側への情報提供を求めた。
このほか、児童相談所が子どもの安否調査をする際、照会を受けた関係機関に回答義務を課すべきだとした。
公的機関に情報が寄せられながら、連携が不十分で虐待死を防げなかった事例が散見されたからだ。子どもの安全を最優先に考えれば、連携の義務化や、児童相談所の人員増などは早急に検討する必要があろう。
虐待防止には把握後の対応に加え、予防的な視点も欠かせない。
乳幼児の育児は、心身両面で負担が大きい。核家族化や地域社会の関係が薄れ、密室化した家庭で相談もできずにストレスを抱え込む人も多いに違いない。そんな不安にどう向き合うかが鍵となる。
全国的には、北欧の先進的取り組みを参考に、妊娠から就学までの相談や手続きに専門家が継続して対応する自治体が増えている。弱まった支援態勢をどう再構築するか。官民を含めた地域社会の在り方が問われている。

テレビ・新聞が完全スルーした“悪魔ちゃんの父親”窃盗逮捕「覚せい剤の前科も……」

日刊サイゾー 2014年12月2日

10月16日、警視庁日野署は東京・日野市に住む無職佐藤重治(51)と、同じく無職の36歳男性を窃盗容疑で逮捕した。
「9月24日に、日野市のハンバーガーショップのガラス窓をバールのようなもので割って、店内に侵入。レジから約70万円を盗んだ疑いです。日野市周辺では2年ほど前から飲食店を狙った窃盗事件が相次いでいた。警視庁が防犯カメラの解析を進めたところ、佐藤容疑者が浮上。自宅を捜査すると、覚せい剤を所持していたため逮捕された。取り調べに対し、佐藤容疑者が『20件ほどやった』と窃盗を認めたため、再逮捕となった」(社会部記者)
テレビ・新聞はなぜか一切触れていなかったが、この佐藤容疑者、実は今から約20年前に東京・昭島市で起きた「悪魔ちゃん命名騒動」の当事者なのだ。
前出の社会部記者が、当時を回想する。
「1993年、30歳のスナック経営者の夫と22歳の妻の間に長男が誕生。翌月、父親が出生届に『悪魔』と記載して提出するも法務局から差し戻され、家庭裁判所に不服申し立てしたことから大騒動となった。父親は『阿久魔』に変えて届けようとしたがこれも受理されず、結局『亜駆』で落着した。94年にスナックは閉店し、96年に両親が離婚。その後、父親は覚せい剤取締法違反で逮捕された。親権者の父親が収監されたため、“悪魔ちゃん”は児童養護施設で育てられた。06年に一部週刊誌が、小・中学校ではサッカー部に所属し、プロを目指していると報じています」
“悪魔ちゃん”も、いまや成人。現在の消息は聞かれないが、名前のせいで数奇な人生を歩んだであろうことは想像に難くない。今回のシャブ&窃盗報道を見る限り、やはり“元凶”は父親だったようだ。

給与総額8カ月連続でアップも、実質賃金は16カ月連続で減少

フジテレビ系(FNN) 2014年12月2日

2014年10月の1人あたりの給与総額は、26万7,935円となり、8カ月連続でアップしたが、実質賃金は16カ月連続で減少したことが、厚生労働省の調査でわかった。
2014年10月の、基本給・残業代・ボーナスを合計した1人あたりの現金給与総額は、2013年の同じ月に比べて0.5%増え、26万7,935円となり、8カ月連続でアップした。
これは、春からの賃上げや、堅調な雇用情勢を反映した形。
一方、物価の影響を加味した実質賃金は、2013年の同じ月に比べて2.8%減り、16カ月連続で減少した。
厚労省は「消費税増税や円安の影響で、物価の上昇に賃金の伸びが追いついていない」と分析している。.

86.1%の女性が、妊活中にストレスを感じたことが「ある」と回答

マイナビニュース 2014年12月3日

エムティーアイは12月1日、「妊活のストレスとパートナーとの関係について」の調査結果を発表した。同調査は妊活・妊娠・育児中の女性1,240名を対象に、9月30日から10月30日にかけて「ルナルナ ファミリー」サイト内で実施したもの。
妊活開始から妊娠するまでにかかった月数を聞いたところ、最も多かったのは「3カ月以内」で28.8%、次いで「4カ月以上~6カ月以内」で25.8%と、半数以上の人が半年以内で妊娠していることがわかった。一方で、約2割の人は1年以上の妊活期間を経て妊娠しており、最長で5年間という回答もあった。
欲しい子どもの人数について聞いたところ、1位は「2人」で61.6%、2位は「3人」で30.1%と、妊娠を希望する9割以上のユーザーは2人以上の子供を望んでいるという結果に。
一方で厚生労働省の調査では、現在の日本の出生数は平均1.43人であることを受け、「その数字のギャップには、妊娠を望まない人の増加や”2人目不妊”、働くママたちの就労環境など出産後の女性を取り巻く社会的な要因も大きい」と同社。また、6.4%の人が「1人」と回答し、初産の出産年齢が上昇していることもあり、”1人で十分”と考えているユーザーも一定数いることがわかった。
「妊活中にストレスを感じたことがあるか」を聞いたところ、86.1%の女性が「ある」と回答した。そこで、「妊活中にストレスを感じること」を聞いたところ、「なかなか妊娠しない焦り」と回答した人が35.0%と最も多く、「自分より遅く結婚した人からの懐妊報告」(17.8%)「ネガティブになる自分に自己嫌悪する」(17.2%)と続いた。また、自由回答には「自分は不妊症ではないかと毎月不安になる」「結果的には2カ月で授かることができたが、ネットの情報や基礎体温などから自分は人より妊娠しにくいと思い込んでいた」などがあがった。
妊活中に落ち込んだ時の対処法を聞いたところ、1位は「夫に相談する」(30.7%)、2位は「ネットのSNSや掲示板を見る」(25.1%)、3位は「仲の良い友人に相談する」(19.6%)だった。中でもネットのSNSや掲示板は、匿名やニックネームで投稿できるため、夫や家族など近しい人にはいえない本音を話すことができたり、自分と同じような悩みを抱えている人の投稿を見たり、意見を聞くことで、素直な気持ちを吐露できたりするよう。そのほか、「趣味や仕事に打ち込む」という意見もあるように、ほかに心を注げる何かを見つけることで気分転換になっている人も多いことがわかった。
妊活中にやめてほしいと思った周りの反応について聞いたところ、最も多かった意見は、「子どもはまだ?」と聞かれることだった。同様に「早く産んだ方がいいよ」との言葉に、「私だって子どもを望んでいます!」との声や、「あいさつ代わりに『まだ?』と聞かれる」「”当然すぐできる”という前提で話される」など、周囲が軽い気持ちで言った言葉に傷ついている人も多いことがわかった。
反対に、妊活中にうれしかった周りの反応について聞いたところ、夫や友達だけでなく、「私も同じ体験をしたよ、つらいよね」「一緒に頑張ろう」など妊活中の人や経験者からの言葉がうれしいという声が多く見られた。また、夫からの言葉や救いになった行動としては、「君が元気でそばにいてくれて、一緒にいられるだけで幸せだよ」「自分たちのスピードで、焦らずゆっくりやろう」「”焦らないで大丈夫”と抱きしめてもらえた」などがあがった。
「夫が妊活について協力的か」を聞いたところ、「協力的」(48.2%)と「まあまあ協力的」(34.8%)の回答を合わせると、8割以上の夫が「協力的」という結果となった。一方で、「妊活中の夫の行動で悲しかったことや、すれ違いを感じたエピソード」を聞いたところ、「自分には不妊の原因がないと思っている」「趣味と仕事が中心の生活で、妊活に協力してくれない」「タバコをいつまでたってもやめてくれない」など、夫が協力してくれないエピソードも多くあがった。
「妊活をする上で、夫に対してどんな気遣いや工夫をしているのか」を聞いたところ、最も多かった回答が「妊娠に関する情報をさりげなく伝える」で26.0%だった。「普段からスキンシップをとる」(23.6%)「褒める、感謝の気持ちを伝える」(17.6%)「夫の体調を気遣う」(16.6%)と続き、妊活を夫婦一緒に頑張ろうとしている女性の姿が浮かぶ結果となった。

「お金」のためじゃない? 60代以上の働く目的とは〈週刊朝日〉

dot. 2014年12月2日

時給で働くパートの世界で、60歳超の女性が注目されている。きめ細やかな気遣いやマニュアルに盛り込めない温かさなどで、引っ張りだこという。若い働き手が減って人材不足に悩む企業が熱視線を送り始めた。労働市場で輝く秘密を探る。
求人情報サービス会社アイデムの調査では、パートで働く目的を生活費やローン返済といった「家計補助」ではなく、レジャーや趣味などに充てる「生活向上のため」と答える人は年齢を重ねるに従って増え、60代以上ではほぼ3人に1人にのぼる。
そうしたシニア女性の心理をよく表しているのが都内でベビーシッターのパートをしている齊藤美代枝さん(61)だ。50歳を前に専門学校に入り、保育士の資格を取得した。
大学卒業後に団体職員となり、大学サークル仲間の夫(61)と20代半ばで結婚。長男(31)の出産で専業主婦になったが、次男(28)の小学校入学を機に社会復帰。40歳だった。
「年を取った時に、子育てだけじゃつまらないと……。いや、それだけではカッコ良すぎますよね(笑)。実際、家のローンや教育費が大変だったんです」
最初は都心の税理士事務所でアシスタントに。月収5万円。夫婦共通の趣味だったスキーを極めようと入会したサークル費に充てた。2年後、事務所メンバーの世代交代に合わせて退職。次は「子どもの帰宅時間までに家に戻れるように」と、近所の認可保育所で保育士補助になった。5年ほど経った時、園長から「正式に保育士にならないか?」と誘われた。
「上の子は大学生になっていて、専門学校で資格を取ってみようか、と」
48歳の決断。年間60万円の学費は、パート収入を全額つぎ込んだ。朝と午後の2時間ずつを保育所で働きながら、夕方に電車に飛び乗って都心の専門学校へ。夜間コースで毎日9時まで勉強した。夕飯づくりは長男が担った。その3年後、51歳で念願の保育士になった。
そして昨年、ベビーシッターを始めた。キャリアを通じて、自分には集団保育よりも、マンツーマンのほうが向くと考えたからだ。専門学校の講師だった中舘慈子さんが代表のベビーシッター会社「ファミリー・サポート」の門戸をたたき、いま二つの家庭へ通う。
同社所属のベビーシッターのパートは300人以上。うち約3割が60歳以上だ。07年から10倍に伸びた。中舘代表が言う。
「シルバー人材センターなどでベビーシッター講習を開くと、この年代層がとても多く集まります。親でも先生でもない第三者のシッターは、子育てや人生経験が豊富な年配者ほど余裕があり、子どもたちを包み込むように温かく接することができる。子どももほっとし、ありのままの姿を見せてくれるんです」
齊藤さんは親の代わりに保育所に迎えに行き、満面の笑みで子どもに抱きつかれたり、帰宅した親に引き渡す時に「帰らないで」と引き留められたりする。
「お金のためではなく、世話になった方や社会への恩返しのつもりで働いています。愛情でも何でもいい。私に与えられるものがあるなら働き続けたいんです」(齊藤さん)