マララさん受賞演説…日本語訳の全文

読売新聞 2014年12月11日

国王、皇后陛下、ノーベル委員会の皆さん、親愛なる姉妹兄弟の皆さん。今日は私にとって、とても幸せな日です。
ノーベル委員会がこの貴い賞に私を選んでくださり、恐縮しています。
皆さんの継続的な支援と愛情に感謝します。今も世界中から届く手紙やカードをうれしく思います。親切で、激励してくれる一言一言が私を強くし、鼓舞してくれます。
両親の無条件の愛に感謝します。私の翼を切り取らず、羽ばたかせてくれていることを父に感謝します。私が忍耐強く、常に真実を話すよう奮起させてくれていることを母に感謝します。これこそ、イスラム教の真のメッセージであると、私たちは強く信じています。
この賞を受ける最初のパシュトゥン人であり、最初のパキスタン人であり、最初の若者であることをとても誇りに思います。そしてまた、まだ弟たちとけんかするようなノーベル平和賞受賞者は初めてだと確信しています。私は世界中が平和になってほしいと思っていますが、弟たちと私はまだその途上です。
長い間、子供の権利の擁護者であり続けてきたカイラシュ・サティアルティさんと受賞できることも光栄です。私が生きてきたよりも実に2倍の長さです。また、私たちが並んで立つことで、インド人とパキスタン人が平和的に力を合わせ、子供の権利のために共に活動できると世界に示すことができて、うれしく思います。
兄弟、姉妹の皆さん、私は、感銘を与える、パシュトゥン人のジャンヌ・ダルク「マイワンドのマラライ」にちなんで名付けられました。「マララ」という言葉は「悲しみにうちひしがれた」「悲しい」という意味ですが、それに幸福の意味を与えるため、祖父はいつも、私をマララ、世界で最も幸せな少女と呼んだのでした。私は今日、私たちが重要な目標のために共に立っていることをとても幸せに思います。
この賞は私だけのものではありません。教育を受けることを望む、忘れられた子供たちのものです。平和を希求する、おびえた子供たちのものです。変革を望む、声なき子供たちのものです。
私は彼らの権利のために立ち上がり、彼らの声を発信するため、ここにいます。彼らを気の毒に思うのではなく、教育の機会を奪われた子供たちを見るのはこれで最後になるよう行動すべき時なのです。
人々が私をいろいろな表現で説明していることがわかりました。タリバンに撃たれた少女と呼ぶ人もいます。権利のために闘った少女という人もいます。今は、ノーベル賞受賞者と呼ぶ人もいます。
私の知る限り、自分はただ、全ての子供が質の高い教育を受けることができ、女性に平等な権利があり、世界全体に平和が行き届いてほしいと願っている献身的で頑固な人間なのです。
教育は人生の恵みの一つであり、生きる上で欠かせないものです。それこそが、私の17年間の経験です。パキスタン北部スワート渓谷の故郷で、私は学校に行き、新たなことを学ぶことがいつも大好きでした。何か特別なことがあると、私は友達と一緒にヘナ(染料)で手を装飾したことを覚えています。私たちは花や模様の代わりに、手に数式や方程式を描きました。
私たちは教育を渇望していました。なぜならば、その教室に私たちの未来があったのですから。共に席に着き、読み、学びました。きちんとした学生服に身を包むのが大好きで、大きな夢を抱きながら着席したものでした。私たちは親に誇りに思ってもらいたかったし、学業優秀で物事を成し遂げられるのだということを証明したかったのです。それは、男の子だけができるのだと思っている人もいます。
物事は不変ではありません。10歳の時、美と観光の地であるスワートが、突如としてテロリズムの地と化したのです。400を超える学校が破壊されました。女子は学校に行くことを禁じられました。女性はむち打たれました。罪なき人々が殺されました。みんなが苦しみました。私たちの美しい夢は悪夢に変わりました。
教育は権利から犯罪に変わりました。しかし、環境が突如として変わった時、私の優先すべきものも変わりました。
私には二つの選択肢がありました。一つは声を上げず、殺されるのを待つこと。もう一つは、声を上げて、殺されることです。私は後者を選びました。私は声を上げようと決めました。
テロリストは私たちを止めようとし、2012年10月9日、私と友人たちを襲いました。しかし、彼らの銃弾は勝利をもたらしませんでした。
私たちは生き延びたのです。その日から、私たちの声はさらに大きくなっていったのです。
私が自分の話をするのは珍しいからではなく、珍しくないからです。これは多くの少女の話なのです。
今日、私は彼女たちの話もします。私はオスロに何人かの「姉妹」を招きました。彼女らはパキスタンやナイジェリア、シリア出身で、この話を共有しています。私の勇敢な姉妹であるシャジアとカイナート・リアズは、あの日スワートで私と一緒に撃たれ、彼女らも悲惨なトラウマを経験しました。ひどい暴力と虐待を受けたパキスタン出身のカイナート・スームロは、兄を殺されましたが、屈しませんでした。
そして、マララ基金運動で知りあった少女達もいて、今では姉妹のようです。妹のような存在の、勇気ある16歳のシリア出身のメゾンは、ヨルダンの難民キャンプに住み、テントからテントへと回って少年少女に勉強を教えています。そして、ナイジェリア北部出身のアミナです。そこでは単に学校へ行きたいと望むだけで、(イスラム過激派組織)ボコ・ハラムが少女を脅し、誘拐しているのです。
私は、ハイヒールを含めても身長5フィート2インチの、1人の女の子、1人の人間にしか見えないかもしれません。でも、私は1人ではなく、大勢の人の代弁者なのです。
私はシャジア。
私はカイナート・リアズ。
私はカイナート・スームロ。
私はメゾン。
私はアミナ。私は教育の機会を奪われた6600万人の少女と同じなのです。
なぜ少女の教育が特に重要なのかと人々が聞いてきます。私の答えはいつも同じです。
私が聖なるコーランの最初の2章から学んだのは、「読む」という意味の「イクラ」という言葉、そして「ペンにかけて」という意味でしょうか、「ナン ワルカラム」という言葉でした。
だから、私が昨年国連で述べたように、「1人の子供、1人の教師、1本のペン、1冊の本が世界を変えられる」。
今日、世界の半分では急速な進歩、近代化、発展がみられます。しかし、何百万もの人々が飢餓、貧困、不正、紛争という昔ながらの問題に依然として苦んでいる国もあります。
確かに、私たちは今年、第1次世界大戦勃発から1世紀が過ぎたことを思い起こしました。しかし私たちは、100年前に何百万人もの命が失われたことで得た全ての教訓をまだ学んでいません。
大勢の無辜(むこ)の民が命を奪われた紛争は今もあります。多くの家族がシリア、ガザ、イラクで難民となっています。ナイジェリア北部ではいまだに学校に自由に行けない少女たちがいます。パキスタンとアフガニスタンでは罪なき人々が自爆テロや爆弾によって殺されています。
アフリカの多くの子どもたちが貧困のため学校に通えません。
インドやパキスタンの多くの子どもたちは社会的なタブーから教育の権利を奪われています。もしくは児童労働にかり出され、少女たちは幼くして結婚させられています。
学校の親友の一人は、私と同じ年齢ですが、いつも度胸があり自信のある女の子でした。彼女の夢は医者になることでしたが、夢のままです。12歳で彼女は無理やり結婚させられ、わずか14歳で息子を産みました。彼女自身がまだ子供の年齢だというのに。彼女はきっと良い医者になれたでしょう。
しかし彼女は医者にはなれませんでした。なぜなら、女の子だったから。
彼女の話こそ、私がノーベル賞の賞金をマララ基金に充てる理由です。どこにいる女子にも質の高い教育を与え、私やメゾン、アミナのような女の子を助けるよう指導者たちに求めるためです。最初の資金提供は私の心がある場所、パキスタンで、特に故郷のスワート、シャングラで学校を建てるために使われます。
私の村では女の子のための中等学校がいまだにありません。私はそれを建てたいのです。そうすれば私の友人たちが教育を受け、夢をかなえるための機会を得られるのです。
そこは私が始める場所ですが、終わりの場所ではありません。私はすべての子供が学校に通えるまで戦い続けます。私は攻撃に耐えた後、ますます強くなったと感じます。なぜなら、誰も私を、私たちを止めることができないと知ったから。今、私たちは数百万人で一緒に立ち上がっているからです。
みなさん、マーチン・ルーサー・キング(牧師)、ネルソン・マンデラ(元南アフリカ大統領)、マザー・テレサ、アウン・サン・スー・チー氏のような変革をもたらした偉大な人々も、かつてこの壇上に立ちました。サティアルティさんと私がたどってきた歩みと、そしてこれから歩む旅も同じような変革、長く続く変革をもたらすことを願います。
私の大きな希望は、これが子供の教育のために私たちが闘わなければならないのはこれで最後になるということです。この問題をきっぱり解決できるよう、一緒になって私たちの運動を支えてください。
私が言ったように、私たちはすでに正しい方向にいくつものステップを踏んできています。今こそ躍進するときです。
指導者に教育の重要性を認識させるときではありません。彼らはすでに気づいています。彼らの子供たちは良い学校に通っています。今は彼らに行動を呼びかけるときです。
私たちは、世界の指導者たちが結束し、教育を最優先とすることを求めます。
15年前、世界の指導者たちは「ミレニアム開発目標」を世界的な目標に定めました。その後の年月で、いくらかは進展しています。学校に行けない子供の数は半分になりました。しかしながら、世界が重点的に取り組んでいるのは初等教育の拡充だけで、その進展は全ての人には届いていません。
来年2015年には、次の目標、「持続可能な開発目標」を決めるために世界中から代表者たちが国連に集まります。これは、何世代にもわたる世界の目標になるでしょう。指導者たちは、無償で質が高い初等、中等教育を全ての子供に保証するために、この機会をつかまなければなりません。
これは非現実的で、費用がかかりすぎる、難しすぎる、もしくは不可能と言う人もいるでしょう。しかし、世界はより大きく(このことを)捉えるときです。
みなさん、いわゆる大人の世界ではこれは理解されるかも知れませんが、私たち子供には理解できません。なぜ、「強国」と呼ばれる国々は、戦争を起こすことにはとても力強いのに、平和をもたらすことには弱いのでしょうか。なぜ、銃を与えることはとても簡単なのに、本を与えることはとても難しいのでしょうか。なぜ、戦車をつくることは簡単なのに、学校を建てることは難しいのでしょうか。
私たちは、21世紀という現代に生き、不可能なことは何もないと皆が信じています。私たちは月に到達できるし、おそらく火星にもまもなく降り立つでしょう。そして、この21世紀において、全ての子供たちが質の高い教育を受けられる夢の実現に向けて、私たちは決心しなくてはなりません。
全ての人のために平等、正義、平和をもたらしましょう。政治家や世界の指導者だけでなく、私たち皆が貢献しなければなりません。私も、あなたも。これは私たちの義務なのです。
ですから私たちは行動しなくてはなりません。待っていてはいけません。
私は仲間の子供たちに世界中で立ち上がろうと呼びかけます。
みなさん、これで終わりにしようと決めた最初の世代になりましょう。
誰もいない教室、失われた子供時代、無駄になった潜在能力――これらを私たちで終わらせましょう。
男の子や女の子が子供時代を工場で過ごすのはもうこれで終わりにしましょう。少女が早婚を強いられることも、戦争で罪のない子供の命が失われることも、教室が空であり続けることも、少女が教育を受けることが権利ではなく罪だと言われることも、子供が学校に通えないことも、これで終わりにしましょう。この終わりを始めましょう。
私たちで終わらせましょう。ここから今すぐ、より良い将来を築きましょう。ありがとうございました。
※マララさんの演説全文の日本語訳は、ノーベル財団事務局から提供された演説の予定原稿を基に作成しました。実際の演説の内容と異なる部分があります。

保育施設、後絶たぬ死亡事故…2013年は最多

読売新聞(ヨミウリオンライン) 2014年12月9日

「状況知りたい」親の願い

保育施設で子どもの死亡事故が後を絶たない。2015年4月の「子ども・子育て支援新制度」の実施に向け、政府の有識者検討会は事故情報の集約や公表の方法などを決めた。今後、再発防止に向けた検証の方法などを議論する。事故の現状と再発防止策の課題を探った。
「娘はなぜ命を落としたのか。詳しい状況を知りたい」。宇都宮市内の認可外保育施設で今年7月、長女の山口愛美利えみりちゃん(当時9か月)を亡くした父親(49)は訴える。
両親とも泊まりがけで出張する必要があり、長女を施設に預けたところ、早朝、施設から母親(36)の携帯電話に、長女が「呼吸をしていない」と連絡があった。両親が駆け付けた時には、既に死亡していた。
両親は施設側から話を聞いたが、説明が不十分と感じたため、施設を指導監督する宇都宮市に尋ねた。しかし、「市からは、具体的な内容は教えてもらえなかった」と父親は話す。
両親は現在、市の情報公開制度で施設に関する資料などを入手して、施設や事故状況を調べている。「子を失って精神的につらい中で、遺族自らが探らなければ情報が得られないのはおかしい」と憤る。
保育施設での死亡事故が増えている。13年に厚生労働省に報告があった死亡事故は19件で、04年以降で最多。うち認可保育所が4件、認可外保育施設が15件だった。
19件のうち主な死因は病死が6件、乳幼児突然死症候群(SIDS)が2件、窒息が1件で残り10件は原因不明となっている。また16件は睡眠中の事故だった。今年も、川遊びや昼寝の最中に亡くなるなどの事故が起きている。
死亡事故が起きても原因不明の事例が多い上、第三者を交えて検証が行われるケースは少ない。そのため遺族を中心に、「事故から学び、再発防止につなげるべきだ」との指摘があった。

再発防止へ…分析の枠組みなど不十分
政府は、15年4月実施予定の「子ども・子育て支援新制度」で、自治体が認可した保育施設に対し、事故の発生や再発防止措置、事故発生時の市町村への連絡などを初めて義務づけた。
新制度の実施に向け、政府は今年9月、重大事故の再発防止策に関して、有識者による検討会を設けた。11月に中間取りまとめを行い、方針を示した。死亡事故や30日以上の治療が必要な事故を国への報告対象とし、内容はホームページで公表、データベース化することなどが固まった。
ただ、事故の報告のあり方を巡り、保育施設などで子どもを亡くした保護者らの団体「赤ちゃんの急死を考える会」の藤井真希さん(35)は、「保護者にきちんと事故の状況を伝える仕組みになっていない」と指摘する。
これまでの報告書は施設任せなのが実情で、子どもの月齢が間違っていたり、保護者が施設から聞いた内容と異なる事実が書かれていたりしたこともあった。「報告内容が保護者への説明と違っていても、そのままになっている。これでは正しく事故が報告されず、事故の再発防止につながらない」と、藤井さんは話す。
また、一時預かりや病児保育などの保育事業、認可外保育施設については、事故報告の対象だが、報告に法的な義務はない。これらについて、確実に報告させるための方策も不可欠だ。
保育施設での重大事故の再発防止には、まず事故原因の分析や事故の検証の枠組み作りが必要だ。それにより事故の教訓を防止策に生かせる。
「事故の概要すら教えてもらえなかったのが、実例を誰でも見られるようになるのは一歩前進」。NPO法人全国小規模保育協議会理事長の駒崎弘樹さんは、事故情報がインターネットで公表される点を評価する。その上で「再発防止策を考えるためにも、施設名や個人名は非公開でも、持病の有無など、事故の背景を知るのに重要な情報は公開してほしい」と注文する。
公益社団法人全国私立保育園連盟常務理事の塚本秀一さんは、独自に収集した事故事例を職員会議や研修で紹介し、再発防止に生かしている。事故情報のデータベース化により、「実例を材料にすることで職員への注意喚起がしやすくなる」と話す。ただ、公表に際して、保育所が特定されないような配慮を求める。
また、これまで政府は、報告された事故の詳しい原因分析などはしてこなかった。「集まった報告を専門家が分析し、共通する事故原因がないかどうかを調べたり、施設側のミスが疑われる事故について特別に調査したりする仕組みが必要だ」と駒崎さん。
政府の検討会でも、年明け以降、事故情報の分析や事故の検証について議論される予定だ。検討会の委員、愛知県碧南市の栗並えみさんは、国が死亡事故検証の枠組みを作ることを求める。
栗並さんの長男は、保育所でおやつをのどに詰まらせて亡くなった。栗並さんは原因究明を求めて署名活動を行い、事故の1年半後に県と市が第三者委員会を設置した。検証により、食事の与え方を含む保育所の事故対応指針の作成や面積基準の改善など、一定の成果があった。ただ、「関係者の記憶が薄れ、検証が困難だった点も多い」とし、「都道府県と市町村が役割分担し、第三者も入る検証の枠組みがあれば、速やかに検証が行われるようになるはず」と話す。
ジャーナリストの猪熊弘子さんは「保育の現場では、事故防止への認識が甘い施設や職員も多い。事故の分析や検証の結果と再発防止策が現場で生かされることが重要。事故防止について保育士養成校で教育するなど、いかに現場に浸透させていくかが問われる」と指摘する。

110番で駆けつけた警官相手に鬼ごっこ 少年ら家裁送致 福岡

産経WEST 2014年12月10日

福岡県警久留米署は10日までに、いたずらで110番をかけ警察官の業務を妨げたとして軽犯罪法違反の疑いで、久留米市内の男子高校生(15)ら14~17歳の少年少女13人を家裁送致し、当時13歳だった3人を児童相談所に通告した。
久留米署によると、少年らは昨年9月~今年9月、110番を受けて現場に駆け付けた警察官に見つかると逃走。仲間内で「鬼ごっこ」と称していたという。署は「うその110番は犯罪だ。今後も厳正に取り締まる」としている。
15歳の男子高校生の送致容疑は、今年9月5日深夜、市内の書店で「中学生くらいの人が集まっている」との虚偽の110番で警察官を呼び出して業務を妨害した疑い。
少年らは「見つかって逃げることにスリルを感じた」と話したという。

喫煙者は19.3%、10年間で減少傾向 – 厚労省調査

マイナビニュース 2014年12月10日

厚生労働省は12月9日、2013年11月に実施した「国民健康・栄養調査」の結果を公表した。同調査は、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料として、国民の身体の状況、栄養摂取量及び生活習慣の状況を明らかにするため毎年実施している。2013年は重点項目として、さまざまな基準の策定に関わる実態を把握したという。

2013年の「国民生活基礎調査」において設定された単位区から無作為抽出した300単位区内の5,204世帯を対象として実施し、有効回答が得られた3,493世帯について集計した。

19.3%が喫煙
調査の第5章では、「飲酒・喫煙に関する状況」をまとめている。調査によると、現在習慣的に喫煙している人の割合は19.3%。性別にみると、男性32.2%、女性8.2%であり、男女ともに10年間で減少傾向にあった。
なお、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針「健康日本21(第二次)」では「成人の喫煙率の減少(喫煙をやめたい者がやめる)」が目標とされており、目標値は12%と設定されている。

「たばこをやめたい」は24.6%、「減らしたい」は33.5%
現在習慣的に喫煙している人のうち、たばこをやめたいと思う人の割合は24.6%で、2011年と比べて男女とも減少している。たばこの本数を減らしたいと思う人の割合は、33.5%で、2011年と比べて増加している。

受動喫煙も減少
過去1カ月間に、自分以外の人が吸っていたたばこの煙を吸う機会(受動喫煙)があった人(現在喫煙者除く)の割合は、2008年と比べると、「学校」「遊技場」を除くすべての場所において減少している。しかし、「飲食店」「遊技場」「職場」において受動喫煙の割合は3割を超えており、依然として高い状況にある。
なお、「健康日本21(第2次)」では「受動喫煙(家庭・職場・飲食店・行政機関・医療機関)の機会を有する者の割合の減少」を目標に、「家庭」3%、「職場」受動喫煙の無い職場の実現、「飲食店」15%、 「行政機関」「医療機関」0%が目標値として設定されている。
受動喫煙防止対策を望む場所として、非喫煙者では「路上」「飲食店」に次いで「子供が利用する屋外の空間(公園、通学路など)」と回答した者の割合が高く、それぞれ42.7%、42.1%、36.9%。喫煙者では「特にない」と回答した者の割合が最も高く、51.5%となった。