【社説】障害者虐待 施設職員の質向上急務

神奈川新聞 12月12日

厚生労働省はこのほど、2013年度1年間の障害者虐待の件数を公表した。被害者は全国で2659人に上り、うち3人が命を落とした。
県内では156人が被害に遭った。このうち73・1%が家族から虐待を受けている。自宅で介護する家族が精神的にも肉体的にも追い詰められ、いつの間にか「加害者」となっているのが実態だろう。障害者本人とともに、介護家族に対しても公的な手厚い支援体制を早急に構築する必要がある。
今回公表された「加害者の7割は家族」という内容から、障害者虐待は家庭内の問題、と捉える向きがあるとすれば、認識を改める必要がある。県内では被害者の19・2%は利用する福祉施設で、7・7%は国を挙げて雇用を推進する職場で虐待を受けている。特に、障害者支援の専門家が集まっているはずの福祉施設が虐待の舞台になっている事実は、極めて深刻だ。
事業形態別の内訳を見ると、入所施設とグループホームが計55・2%と半数以上を占める。こうした施設は、障害者の「ついのすみか」であり、家族にとっては「親亡き後」を託せる数少ない場所だ。だが絶対数が足りず、対応に不満があっても施設を移ることは簡単ではない。おのずと障害者側が我慢することになる。障害者虐待が顕在化しにくいのは、そうした事情が影響している。公表された件数は、氷山の一角にすぎないと考えるべきだ。
虐待を行った職員の内訳も、問題の根深さを象徴している。年齢に偏りはなく、職種では4人に1人が経営者やサービス管理責任者ら管理職だ。家族から虐待を受けて入所した施設で、今度は障害者に寄り添い社会との橋渡し役となるはずの施設職員から虐待を受ける、という悲劇が起こり得る。数字をそう読み解くのは、決してうがちすぎとはいえまい。職員の質向上が急務であり、これまで以上の取り組みが必要だ。
都道府県別では、施設での相談・通報件数も虐待件数も、神奈川が最も多い。だが、前向きに捉えたい。障害者虐待防止法が施行されてまだ2年余り。通年の公表は初めてで、児童や高齢者に比べ、認知度は低い。そうした中でも本人や家族、職員が訴え出て、行政による指導につながっている。さらに被害を訴えやすい風通しのよい環境をつくることに、行政も施設も力を入れてほしい。

小学6年生、男女でお手伝いの種類に違い…厚労省調査

リセマム 12月12日

男児よりも女児の方がお手伝いをする割合が高く、お手伝いの種類にも男女差があることが、厚生労働省が12月11日に発表した「第12回21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)の概況」からわかった。
同調査は、21世紀の初年に出生した子の実態および経年変化を継続的に観察し、少子化対策などに役立てる目的で実施。対象は全国の平成13(2001)年1月10日から17日の間および7月10日から17日の間に出生した子で、第12回調査では12歳(小学校6年生)にあたる。35,038人に調査票を配布し、母の就業状態、手伝いの状況、父の家事の状況などについて、32,065人から回答を得た。
母が「有職」の割合は73.7%と年々増加している。第1回調査(出生半年後)と比べると、「常勤」は16.1%(第1回)から20.8%(第12回)に、「パート・アルバイト」は3.6%から45.0%になった。
子どもの手伝いの状況を男女別にみると、「している」男児79.3%に対して女児は82.7%。手伝いの種類では、男児は「部屋やお風呂などの掃除をする」「ゴミを出す」、女児は「部屋やお風呂などの掃除をする」「お米をといだり、料理を作るのを手伝う」「洗たく物を干したり、たたむ」が多かった。母の就業の有無別では、有職81.6%(男児79.8%、女児83.6%)、無職79.2%(男児78.0%、女児80.4%)と2.4ポイントの差がみられた。
父の家事の状況では「ときどきする」46.4%がもっとも多く、次いで「ほとんどしない・まったくしない」39.7%、「よくする」13.2%となった。また、「よくする」の85.5%、「ときどきする」の83.5%が「子どもが手伝いをしている」と回答。一方、「ほとんどしない・まったくしない」では76.8%となった。父親が家事をするほうが、子どもの手伝いの割合も高くなる傾向にある。

余暇に行なうリフレッシュ、男性は「とにかく寝る」、女性は「おいしいものを食べる」

@DIME 12月12日

厚生労働省が企業に対して、社員の有給休暇の消化を義務付けることを検討すると話題になっている。では、余暇にどんなリフレッシュをしているのか? エン・ジャパン株式会社が運営する、アルバイト・派遣・正社員の求人情報をまとめて探せる求人サイト「エンチャレンジ!はた☆らく」では、サイトの利用者1226名を対象に「リフレッシュ方法」についてアンケートを行なった。
調査の結果、男性は「とにかく寝る」、女性は「おいしいものを食べる」が第1位となった。男性の回答で4割以上の支持を集めた意見は「寝る」という回答のみだったが、女性は「食べる」「寝る」「買い物をする」の3項目が4割を超えており、女性のほうが、リフレッシュ方法の選択肢が多いようだ。リフレッシュをしたいと思うタイミングは、男女ともに「仕事で嫌なことや失敗があったとき」だった。

リフレッシュ方法は、男性「とにかく寝る」女性「おいしいものを食べる」
「どんな方法でリフレッシュすることが多いですか?」と伺ったところ、男性は「とにかく寝る」(54%)がトップに。一方で女性は、「おいしいものを食べる」(第1位:64%、男性:第2位)「ショッピングをする」(第3位:44%、同第7位)「誰かに話を聞いてもらう」(第5位:36%、同第10位)という回答が、それぞれ男性の倍ほど集まり、性別によるリフレッシュ方法の違いが浮き彫りに。また、本アンケートは「複数回答可」として伺ったが、1人あたりの選択項目数が「男性3.3項目」「女性4.3項目」と女性のほうがリフレッシュ方法の選択肢が多いことが分かった。

「リフレッシュしたい」と感じるのは、男女共に「仕事でイヤなことや失敗があったとき」がトップに
「リフレッシュしたい」と感じるタイミングについては、男女共に「仕事でイヤなことや失敗があったとき」(男性:63%、女性:69%)がトップに。男女で差が見られたのは、「人間関係がうまくいかないとき」(男性:50%、女性:64%)「なんとなくやる気が起きないとき」(男性:46%、女性:57%)の項目で、女性の方が10ポイント以上多く得票。またアンケートも、「複数回答可」として聞いたが、1人あたりの選択項目数は「男性3項目」「女性3.3項目」だった。リフレッシュ方法では男女の差が開いたが、リフレッシュしたいと感じるタイミングは、男女関係なく訪れるようだ。

お金と時間が許すなら、「気ままな贅沢旅行」でリフレッシュ
お金と時間が許すなら試してみたいリフレッシュ方法を聞いたところ、「極上の全身マッサージを受けながら、心ゆくまで眠りたい!できれば南国リゾートで時間を忘れて…」(26歳、女性)「いろんなところに旅行に行き、食べたことがないぐらいおいしい料理をお腹いっぱい食べてみたい。」(21歳、男性)「とにかく海外にいってみたい!ニューカレドニアとかボラボラ島とか、写真とかでみるめっちゃ綺麗なとこにいって綺麗な海と空でリフレッシュしたい。あと、道具を一式揃えて富士山の頂上までいってみたい。」(22歳、男性)といった「気ままな贅沢旅行」にまつわる回答が多く見られた。他の回答は、「大人買い」「大好きな人・モノに元気をもらう」などの意見が寄せられた。

【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:「エンチャレンジ!はた☆らく」の利用者1226名
■調査期間:2014年7月24日~2014年8月27日