父子家庭は不利だった!? 改正で可能になった貸し付け制度とは

マイナビニュース 2014年12月14日

父子家庭と言えば、古くは『巨人の星』の頑固一徹父ちゃん、最近テレビで実写化された『ハクション大魔王』が思い浮かびます。
テレビやアニメの世界では、明子姉ちゃんが家事をしてくれるし、ハクション大魔王とアクビちゃんはツボの中、結構気楽なイメージですが……。
実際の父子家庭はどうでしょう? おそらくお母さん代わりに家事をしてくれる人は、なかなか存在せず、仕事の忙しい父と学校から早く帰ってきた子供が、家事を分担しているのでしょう。母子家庭と同じくらい大変なことは予想がつきます。
ところが、父子家庭は母子家庭より、死別の割合が多く、1人親を余儀なくされた方も多いはずですが、平均収入が母子家庭より高かったこともあり、長らく公的支援を受けられなかったのです。

父子家庭は公的な手当をもらう上で不利だった?
平成23年厚生労働省の調査で、父子家庭は約11万世帯。母子家庭が約123万世帯なので、数の上では5分の1です。年間収入の平均は、母子家庭世帯の291万円を上回り、父子家庭世帯は455万円(ともに平成23年度全国母子世帯等調査)です。
収入が多い故に、父子家庭は、公的支援を受けられる自治体は今まで限られたところしかありませんでした。
18歳年度末までの児童を養育する保護者に支給される、児童扶養手当が父子家庭に支給されるようになったのは、平成22年8月からです。また、妻に先立たれた子持ちの夫に遺族基礎年金が支給されるようになったのは、平成26年4月以降です。

母子・父子福祉資金って何?
20歳未満の子供を養育する1人親が経済的に安定した生活を送れるように必要な『母子・父子福祉資金』を、自治体が無利子または低利子で貸し付けてくれるのです。
資金は目的により12種類あり、主なもので修学資金、就学支度金、修業資金、就職支度金、生活資金、住宅資金などです。
今までは母子家庭のみに貸し付けしていたのですが、平成26年10月に『母子及び寡婦福祉法』が『母子及び父子並びに寡婦福祉法』と改正され、父子家庭にも福祉資金が貸し付けされるようになりました。窓口は住所地を管轄する福祉事務所になります。父子家庭で資金が必要な方は、ぜひ福祉事務所に相談にいってみましょう。
いかがでしたか? 人生何があるかわかりません。何かがあった後に知っているか、知らないかではその後に大きく影響します。ぜひ、一度パパと話をしてみてくださいね。また、読者の皆様のお知り合いで、仕事に忙しい父子家庭のパパがいたら、ぜひ教えてあげて下さいね。
(拝野洋子)

「児童虐待として悪質」、2歳の長男を死亡させた父親に懲役9年 和歌山地裁

産経WEST 2014年12月15日

和歌山市で昨年7月、長男=当時(2)=に暴行を加えて死亡させたとして、傷害致死罪に問われた父親の無職、原和輝被告(27)=和歌山市=の裁判員裁判の判決公判が15日、和歌山地裁で開かれた。浅見健次郎裁判長は「犯行は悪質で児童虐待の傷害致死事案のなかでも重い」として懲役9年(求刑懲役12年)を言い渡した。
浅見裁判長は判決理由で「(死因につながった)けがが転倒によるとするのは不自然で、被告の暴行によるものと認められる」と指摘した。
判決によると、原被告は昨年7月23日夜、同市内の自宅で長男の星涼ちゃんの左側頭部を強打するなど暴行を加え、外傷性くも膜下出血などにより死亡させた。
原被告は被告人質問などで「(星涼ちゃんは)風呂場で転倒した」と述べ、「暴力はふるっていません」と一貫して無罪を主張していた。
公判では、星涼ちゃんの死因につながったけがが原被告の暴行か、転倒によるものかなどが争われた。

サバの刺し身でアニサキス食中毒

佐賀新聞 2014年12月14日

佐賀県は13日、アニサキスが寄生したサバの刺し身を販売して食中毒を起こしたとして、佐賀市兵庫北のショッピングセンター「ゆめタウン佐賀」の魚介類販売コーナーを同日の1日間の営業停止にした。
県生活衛生課によると、同店のマサバ刺し身を10日夜に食べた神埼市の60代男性が翌11日朝、激しい胃痛を起こし、佐賀市内の医療機関で胃からアニサキス虫体が確認された。男性は現在も治療を受けている。
県内ではアニサキスによる食中毒が昨年10件、今年5件発生している。アニサキスは体長2~3センチ、半透明白色。同課は魚介類の販売店や飲食店などに対して「目視での確認や加熱、冷凍による予防を心がけてほしい」と呼び掛けている。

食中毒を招くノロウイルスに感染しないため、家庭で実践したい簡単対策

マイナビニュース 2014年12月15日

感染すると「吐き気」「嘔吐(おうと)」「下痢」などの症状に悩まされるノロウイルス。時には集団食中毒を引き起こすこともある。口からウイルスが入ることによる経口感染が感染ルートとはわかっていても、その対応策を知っていればさらに感染リスクは低減できる。
感染を防ぐため、家庭ではどのような方法が有効なのだろうか。ライオンのヘルスケアマイスター・山岸理恵子さんに、家庭での注意点を挙げてもらった。

手洗いは効果的だが、アルコール消毒は……
ノロウイルスを避けるためには、まずは丁寧な手洗いが肝心だ。だが、消毒によく使用されるアルコールは、ノロウイルスには有効でないという。
「ノロウイルスは一般的なウイルスに比べて小さく、手のシワなどに入り込みやすいです。せっけんで念入りに洗浄し、流水でしっかりと洗い流してください。また、『エンベロープ』と呼ばれる皮膜を持たないウイルスの構造上、アルコール消毒はあまり有効ではありません。消毒には次亜塩素酸ナトリウムを使用してください」。
次亜塩素酸ナトリウムとは、市販の塩素系除菌・漂白剤に含まれている成分。塩素濃度が200ppmになるように薄めて、浸すように拭くことでウイルスを失活化できる。衣類なども次亜塩素酸ナトリウムで消毒できるが、色落ちなどが発生する場合もある。使用する際は注意しよう。

熱処理は85℃以上で1分以上を徹底
ノロウイルス対策には熱処理も有効とされる。
「85℃以上のお湯などで1分以上加熱することによって、ノロウイルス感染の可能性は低くなります。食材はもちろん、布巾や包丁などの調理器具にも有効です。不要な鍋で煮沸消毒したり、調理器具をトレーなどに入れて熱湯を注いだりすることで、ウイルスを失活させることができます。衣類は次亜塩素酸ナトリウムで消毒したり、熱水洗濯した後にも高温の温風が出る乾燥機を使用したりすると、殺菌効果が高まります」。
調理器具や食器、台拭きなどは熱処理をすることで感染リスクを抑えられそうだ。食器洗浄などの際に一手間加えて、ノロウイルスを遠ざけるようにしよう。

吐しゃ物などを処理する時はゴム手袋やマスクを
家族に感染者が出てしまった場合、吐しゃ物やふん便に接触することによる二次感染も多い。処理する際には細心の注意が必要だと、山岸さんは話す。
「吐しゃ物などを処理する場合には、必ずゴム手袋やエプロン、マスクなどを着用して直接触れないようにしてください。床などを汚してしまった場合は、まずペーパータオルなどでふき取り、最後に次亜塩素酸ナトリウム溶液でふき取ります。汚れものはビニール袋などにまとめて密閉し、拡散しないようにします。ビニール袋の中にも次亜塩素酸ナトリウム溶液を入れて、ウイルスを失活させてから廃棄しましょう」。
吐しゃ物などは、乾燥するとウイルスが空気中に舞い上がってしまうため、乾く前に処理することが重要となる。また、汚してしまった衣類の洗濯にも注意が必要だ。
「汚してしまった衣類をそのまま洗濯してしまうと、洗濯槽にノロウイルスが残ってしまう場合があります。バケツなどを使って、手洗いするようにしましょう。その際、水しぶきなどを吸わないように気をつけてください。洗った水も、シンクなどに流すとウイルスがそこに残ってしまうため、トイレに流してしまったほうがよいでしょう。できれば、次亜塩素酸ナトリウムを使って消毒するのがベストです」。
家庭でも適切な処理をして、ノロウイルスのまん延を防ごう。