ひとり親家庭 WordBox

西日本新聞 2015年2月23日

厚生労働省の2011年度調査によると、母子家庭の母親がパートやアルバイトなど非正規で働いている割合は47・4%でこの世帯の平均年間就労収入は125万円。父子家庭の父親の場合は8%、175万円。ひとり親家庭になった理由は離婚が大半を占め、母子家庭で約8割、父子家庭で約7割。1980年代前半は母子、父子家庭ともに離婚は約5割、死別が約4割で、離婚件数の増加を反映している。

ひとり親の脱貧困を支援 高卒資格取得に補助 国、4月から
厚生労働省は4月から、教育面を中心としたひとり親家庭への支援を強化する方針を決めた。高校卒業資格の取得などを目指すシングルマザーら親の「学び直し」を重視。講座受講のための費用を補助する制度を新たに始め、貧困対策の一環として子どもへの支援とともに経済的な自立につなげたい考えだ。
厚労省はあわせて2015年度から5年間のひとり親家庭を支援する基本方針をまとめた。昨年8月に政府が策定した「子供の貧困対策大綱」を反映し、親が貧しいと子どもも貧しくなりがちな「貧困の連鎖」を断ち切ることを目指す。
新たに始めるのは、高校卒業程度認定試験(旧大検)を受けるための講座の受講費用の補助制度。中学卒業や高校を中退した親で「学び直し」をしたい人が対象。最大6割(上限15万円)を補助し、15年度予算案に2億3千万円を計上した。
厚労省によると、ひとり親家庭は11年度調査で母子家庭が約124万世帯、父子家庭が約22万世帯。就労による平均年収は、父子家庭の父親は360万円、母子家庭の母親は181万円にとどまる。13・8%は最終学歴が高校中退も含めた中学卒で、働いている母親の47・4%はパートやアルバイトなどの非正規雇用だ。
厚労省は「学び直せば労働条件が良くなったり、転職の可能性が広がったりする」としており、正規雇用などの職を得やすい環境を整備する。
また、親と子どもの両方を対象とした学習支援ボランティア事業を月2回から週1回に増やす。公民館や児童福祉施設などで自治体が実施し、大学生や教職員OBのボランティアらが補習をサポート。親に対しても学び直しの勉強を支援する。
このほか、親が手に職を付けようと看護師や美容師、介護福祉士などの資格を取得するため、2年以上学校で学習する際、住民税非課税世帯には毎月10万円を、課税世帯には7万500円を2年間支給する。

タイ12人代理出産騒動や高田・向井夫婦にみる、日本における「代理出産」とは?

Mocosuku Woman 2015年2月23日

自分の子宮で妊娠することや、妊娠を継続できない女性が、受精卵を他の女性の子宮に託し、妊娠出産をしてもらうのが「代理出産」です。「代理出産」と聞くと、格闘家・高田延彦さんとタレント・向井亜紀さん夫妻のケースを思い出す人も多いのではないでしょうか?ここでは、日本における代理出産の現状についてみてみましょう。

日本における代理出産
日本では、厚生労働省も産婦人科学会もこれを認めていないので、現在はまだ、代理出産を堂々と表明することはできません。にもかかわらず、法的に罰する制度もないので、産婦人科医が独自の権限で代理出産を擁護し、出産をさせたり、海外で代理出産をする事例も見受けられます。こうした状況の中で、法的な罰則がないので違法・犯罪とはいえないまでも、さまざまな問題が起こっています。
諸外国では立法化されている国が多く、許容する国と禁止する国とに分かれます。
許容しているのは、イギリス、アメリカ(一部)、オランダ、ベルギー、カナダ、オーストラリア(一部)、デンマーク、ギリシャ、アルゼンチン、インド、ニュージーランド、ベトナム等です。禁止している国は、フランス、ドイツ、イタリア、スイス等です。

代理出産を依頼する側、代理母の側
依頼する夫婦は、「子どもがどうしてもほしい」と切望しているでしょう。
タレントの向井亜紀さんのケースは有名です。向井亜紀さんは、2000年、妊娠と同時に子宮頸がんが発覚し、出産をあきらめ子宮の全摘手術を受けました。その後、2002年に「ご主人のDNAを残したい」と、アメリカで代理出産を行いました。向井さんは子宮を全摘していましたが、卵巣を残していたため自身の卵子を使い、高田さんの精子と対外受精させ、アメリカ人の代理母の胎内に移植し、2003年双子の男の子が誕生します。
この双子は、遺伝子的には高田さん向井さん両方と血縁があり、出産したアメリカ人女性との間には血縁はありません。しかし、日本の法律では「分娩者が母親」となるために、自分たちの実子として出生届を出しますが、向井さん自身は母親とは記載できずに不受理となります。その判決に不服を申し立て裁判となり、最終的には「特別養子関係」となっています。この判決では、「子どもを産んだ者だけが母親である」という、従来の判例が適用されました。
一方、代理母の側は、子宮を貸す対価が支払われているのが一般的です。また、妊娠前の契約で、出産直後に子どもと引き離される約束を交わします。とはいえ、自分のお腹で動き育っていく内に情が移ってしまい、引き離されることを拒否してしまう例も起こっています

代理出産をめぐる危うさ:安全管理の問題
昨年、日本人男性が複数のタイ女性に代理母を依頼して、毎年10人~15人子どもがほしいと、代理出産させていることがセンセーショナルな話題になりました。また、産まれた子どもに障害があって、依頼した両親が育てることを拒否した、オーストラリア人夫婦も話題に上りました。
妊娠・出産は女性にとっては生死にかかわる一大事です。合併症や出産時の大量出血などで死亡する可能性も充分にはらんでいます。逆に、依頼した両親が妊娠中に死亡する例もあります。助産師の立場からすると、生命の誕生は十分に管理された中で安全に行われる必要がありますが、それが必ずしも保証されていない代理出産のケースでは、さまざまな「想定外」が起こり、待望の赤ちゃんを授かる幸福追求の陰に、悲劇や事件が起きています。

医療倫理、法律・制度、ビジネス:整備が待たれる「代理出産」
代理出産は、エージェントが間に入って斡旋することで、ビジネスにもなっています。代理出産をめぐって営利が追求されると、トラブルも起こります。たとえば、妊娠5か月で流産したタイ人は、報酬は一切支払われず、しかも後遺症が残ってしまったとのこと。
「子どもが何としてもほしい!」という思いのご夫婦の気持ち、引き受ける代理母と、これをビジネスとしようとする意図。そのはざまで起きる、さまざまな悲劇や事件。
倫理的な問題にしろ、法整備の問題であれ、さまざまな難問を抱える代理出産ですが、問題を先送りしていると、それだけ悲劇が増えるだろうと思えてなりません。

●執筆者プロフィール:南部洋子(なんぶようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師株式会社とらうべ社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー

川崎市男子中1生遺体 被害少年「いい先輩だと思っていたのに」

フジテレビ系(FNN) 2015年2月23日

神奈川・川崎市の多摩川河川敷で、中学1年の男子生徒が遺体で見つかった事件で、同級生の友人から、事件の解明につながる重大な証言が得られた。少年は、暴行を受けていたことを明かし、「いい先輩だと思っていたのに」とも話していたという。
少年の左目には、殴られてできたという、黒いあざがあった。
さらに、左ほほも、青く変色していた。
前髪を上げた別の写真では、額にも赤い傷があった。
友人は「本当に、顔パンパンの状態で、顔面全部、青タンだらけでした。めっちゃ怖がっていました。『絶対に言わないでください』って」と話した。
その1カ月後、変わり果てた姿で見つかった、中学1年の上村遼太さん(13)。
2014年12月、上村さんが友達とゲームをする姿が撮影されていた。
相談を受けていた同級生は、「グループを抜けたいと言って、そこからすごく暴力が激しくなって、毎日連れ回されて、おなかを殴ったり、乗っかったり」と話した。
20日朝、川崎市の多摩川河川敷で、首を刺されるなど、全裸の状態で死亡しているのが見つかった。
上村さんの遺体が発見された、黒いフェンスのあたりから数十メートル離れた草むらで、凶器の1つとみられるカッターナイフの刃が見つかった。
さらに、ここから大量の血痕も発見されたという。
遺体発見現場には、血痕が少ししか残されておらず、上村さんは、大量の血痕があった場所から、殺害後に移動させられたとみられることが、新たにわかった。
明るい性格で、学校でも人気者だったという上村さんに、いったい何が起きたのか。
小学校の文集に、上村さんは、「西ノ島では、学校が終わると、友達と5人くらいで海水浴をしに行きます。川崎の海より透き通った青色をしていて、きれいです」とつづっていた。
上村さんは2013年9月、島根県の離島、西ノ島から川崎市に、家族とともに引っ越してきた。
上村さんは、西ノ島の海水浴場が非常に好きだった。
たびたび、海水浴場で、友人たちと海水浴を楽しんでいる姿が目撃されていた。
大自然に囲まれて育った上村さんの小学校の文集には、島の子どもたちとの楽しい思い出がつづられていた。
文集に、上村さんは「昼食は島の名産のイカ焼きが、たまに出ます。西ノ島の友達とたまに連絡を取り合って、これからも良い関係を続けていきたいです」とつづっている。
島から都会へ。
中学校では、バスケットボール部に所属し、人気者だったという上村さん。
2014年の夏、そんな上村さんが、島に帰ってきたという。
以前通っていた小学校の校長は、「いろいろなアイデアマンであり、チームの中心的な存在であり、ムードメーカだった」と語った。
その時には、悩んだ様子はなかったという。
このころ、上村さんに、変化が表れたという。
友人は、「夏休みくらいから、つるむ人が変わってきて。やることが悪くなってきたり」、「あまり柄が良くない人たちと一緒にいたところは、見たことがあった」などと語った。
変わっていった友人関係。
2015年1月からは、学校を休み、家にも帰っていなかったという。
上村さんの友人は、「学校も部活もサボっていて、1月下旬ごろに『学校来いよ』って言ったのが最後。(上村さんは)『暇だったら行くね』って」と話した。
そして、事件の1カ月前、顔面に大けがをした上村さん。
その写真を見た医療ジャーナリスト・森田 豊医師は、「皮下出血を起こしている部分が黒いので、深いところにまで出血している可能性が高いので、かなり強い力がかかったのではないか。硬いもので、強く頭をぶたれたのではないか。傷を見ると、ジグザグになっている」と話した。
上村さんに、いったい何があったのか。
FNNの取材で、事件解明に直結するかもしれない証言が明らかになった。
友人は、1月ごろ、上村さんから相談を受けていたという。
相談を受けていた同級生は、「『いい先輩だと思ってグループに入ったのに、こういう暴力があると、どうすればいいのか』と。彼が『グループをやめる』と言ったら、どんどん暴力がひどくなって。『すごくヤダ』みたいな。『ヤバイ、殺されるかもしれない』とか。『集団で2~3人で、5人くらいは見ていて笑った』と。止められるなら、止めてあげたかった」と語った。
警察は、交友関係のトラブルなどを中心に捜査を進めている。.

嫌なのは人間関係?部下の職場ストレスを減らす「メンタルマネジメント」2つ

nikkanCare.ism 2015年2月23日

2014年3月に厚生労働省が発表した「平成24年労働者健康状況調査」では、「仕事や職業生活に関する不安、悩み、ストレス」の事項で「強い不安、悩み、ストレスを感じることがある」と回答した人は60%を超えています。
ストレスは健康を阻害する大きな要因。ストレス社会と言われる昨今ですが、実態はどうなのでしょうか。
今回は、日本法規情報株式会社が発表した「職場のストレスの実態」についての意識調査結果をお届けします。

多くの人が抱えるストレスの要因は「人間関係」と判明
職場でストレスを感じる原因について尋ねた結果、最も多かったのは「人間関係」(43%)。これに、仕事が面白くない、望んだ仕事をさせてもらえないなどの「仕事の内容」(32%)、「仕事の量が多い」(21%)、「仕事の量が少ない」(4%)が続きました。
どうやら職場で抱えるストレスの最大の要因は「人間関係」だと言えそうです。
具体的にどのような人間関係にストレスを感じるかを尋ねた結果、最も多かった回答は「人前で、注意を受けること」(28%)。
また、「噂話、悪口等を言われること」(26%)、「飲み会等を強制されること」(22%)、「自分の存在を軽く思われること」(9%)、「グループの人と意見が合わない」(6%)、「自分の意見を聞いてもらえない」(5%)、「嫌みを言われること」(4%)といった意見があげられました。

部下や同僚のストレスを増大させない関わり方2つ
自身のメンタルケアだけでなく、部下のやる気やストレスをマネジメントする立場にある場合や、職場の雰囲気を活気あるものにしたい場合は、特に「職場の人たちがどんなことにストレスを感じているか」を知り、改善策を練る必要がありますよね。
そこで、多くの人が職場で抱えるストレスを改善させる関わり方を2つご紹介します。
(1)注意をする際は相手としっかり向き合う
人間は完璧ではありませんから失敗は付きもの。失敗をした人間がその要因をしっかり把握していて「次からは改めよう」と思っていればよいのです。しかし、そう思っている人に対してみんなの前で大袈裟に注意してしまえば、ストレスを与えるだけでなく、やる気を削いでしまう場合もあります。
相手の話を聴いたり、原因を突き止めたりするためにも、どうしてもその場で言わなければいけないこと以外は、人前ではなく個人的に話し合い、その人と向き合う姿勢が重要です。
(2)仕事の量は“理由”と共に示す
仕事量についての不満やストレスは「不条理な量だ」と思うことで発生するもの。どうしてこの量なのか、一時的なものなのか、能力が高いからたくさんお願いしてしまうのか、相談によって調節可能か、など、しっかりと理由や状況を説明することでストレスを緩和することができます。

人間関係は信頼が重要。一緒に働いている仲間を信じて協力できる雰囲気づくりがストレスの少ない“働きたい環境”をつくるコツといえるでしょう。そのためにも、上で挙げた2点に気を配ってみてくださいね。