責任の所在は親に? 「川崎中1殺害」で論議

J-CASTニュース 2015年2月26日

川崎市川崎区の河川敷で同区の中学1年、上村遼太さん(13)の遺体が見つかった事件で、いまだ容疑者は逮捕されていない。
上村さんは友人らにトラブルに巻き込まれていると話し、顔や腕には殴られたようなあざがあったというが、学校や保護者がもっと早く異変に察知し、事件を防ぐことはできなかったのだろうか。

夜回り先生「対応できていれば、この事件は起きませんでした」
これまでの報道をまとめると、上村さんの異変に周囲の友人らが気付いたのは2014年11月ごろだ。年上のグループと付き合うようになり、学校やバスケットボール部の練習をしばしば休むようになったという。冬休みが明けた15年1月8日以降は、学校に登校しなくなっていた。
事件が起きるまで学校は何をしていたのか。市教育委員会の説明によると、担任の教師は毎日のように自宅や母親の携帯電話へ連絡し、家庭訪問を行った。その際、母親は「自発的に登校するまで様子を見る」「本人と連絡がつかない」などと説明。2月16日、ようやく担任が本人の携帯番号を把握し連絡すると、「そろそろ(学校に)行こうかな」と答えたという。この間、担任は30回以上の電話、5回の家庭訪問をしており、学校としては少なからず異変を察知していたようだが、事件を食い止めることはできなかった。
「夜回り先生」こと元高校教師の水谷修氏はブログで
「教員がきちんと話を聞き、対応できていれば、この事件は起きませんでした」
と学校側の責任を指摘する。児童相談所や警察と連携し、年上の非行グループに入ったことを止めるべきだったとした。
不登校を放置していた家庭にも問題がある、とする意見に理解を示しつつも、
「教員や教育委員会の人間は、子どもを預かり育てることで、給料をもらっているプロです。給料をもらっている以上、それには重い責任がついてきます」
とあくまで学校側の責任を重視する姿勢だ。2月25日出演した「モーニングバード!」(テレビ朝日系)では「児童相談所や警察が介入できると知らない親もいる。こうした親に対する教育も教員の仕事ですよ」と話している。

保護者は異変に気付いていなかったのか
学校や教委の対応に疑問を持つのは、「尾木ママ」として知られる教育評論家の尾木直樹氏も同じだ。
「確かに学校も先生たちも川崎の中学だって『頑張っていた』のかも知れないです。しかし生徒の命奪われもう彼は生きられないのです。何が足りなかった、どこがズレていたのか徹底的に自己反省しながらコメント出すべきなのです」
とブログに書いている。
ネットでは保護者の責任が大きいとする意見も目立つ。ツイッターには
「被害者の親は、事前に警察には相談していなかったのかな?」
「なんで親もあんな顔になってても気付かんかったんかなあ」
など、もっと早く異変に気付いて対応すべきだったという投稿があった。一方、母親1人で仕事をしつつ家庭を支えていたことから、異変を察知できなかったことに無理もない、とする意見もあった。
2月26日現在、母親は各メディアの直接取材に応じていない。事件発覚後の21日に弁護士を通じて、
「息子がなぜこのような被害に遭ってしまったのか、分かりません。突然起きたことを受け止めることができず、今は取材や報道に対応できる状況にございません。今は、一刻も早く真相が明らかになることを願っています」
とコメントしている。

地域限定保育士制度 神奈川県が15年度導入へ

カナロコ by 神奈川新聞 2015年2月26日

黒岩祐治知事は25日、2015年度から県独自の保育士試験(1回)を新たに導入し、資格取得機会を年2回に増やす方針を示した。国家戦略特区に創設される「地域限定保育士制度」を活用する。16年度にも保育士試験を年2回とする方針を決めている国に先駆け、保育士不足の解消に乗り出す考えだ。
同日の県議会本会議で、黒岩知事は「一人でも多くの方に県内の保育現場で活躍してもらうことが重要。保育士になるチャンスを増やす年2回の試験を、15年度中にも実現する必要がある」と述べた。維新の党の宗像富次郎氏(横浜市港北区)の一般質問に答えた。
現在、保育士資格取得のための国家試験は年1回だが、政府は特区内で働ける新たな資格「地域限定保育士」を追加して試験回数を年2回に増やす方針を決めている。特区内で3年程度働いた後に全国どこでも就労できる制度で、開会中の通常国会に関連法案を提出する予定。
政府は同制度とは別に全国統一で実施している保育士試験も年2回に増やす方向だが、導入は早くても16度になる見通し。実施主体の都道府県に変更を促し、財政面で支援する考えを示している。

松葉づえで高1殴打、死なせた中2を児相に送致

読売新聞 2015年2月26日

宇都宮市の集合住宅の一室で1月、栃木県立高校1年の須田勇輔さん(16)が遺体で見つかった事件で、県警は26日、補導した県内の中学2年男子生徒(14)を傷害致死の非行事実で県中央児童相談所に送致した。
相談所は同日、男子生徒を宇都宮家裁に送致した。
捜査関係者によると、男子生徒は1月26日午後、須田さんの自宅近くで、足首を骨折していた須田さんが持っていた松葉づえなどで須田さんを殴打し、死なせた疑いが持たれている。須田さんは顔など全身に殴られた痕があった。
2人は知人で、事件当日の昼に一緒にいるところを近所の人に目撃されており、男子生徒が「自分が殴った」と話したことから、県警は男子生徒を補導していた。

集中力が続かない、時間が守れない、片付かない…大人の『ADHD』かも!? 症状と対処法

マイナビニュース 2015年2月26日

最近、ADHD(Attention defficit hyperactivity disorderの略)、という言葉をよく聞きませんか?
これは、日本語では、注意欠陥・多動性症候群となり、大人になってから気づく事もあるといいます。
病気の特徴としてはその言葉の通り、以下のような症状が見られます。
・多動性……じっとしているのが苦手で、落ち着きがない
・不注意……集中力が続かない、気が散りやすい、忘れっぽい
・衝動性……思いついたことを、よく考えずに即座に行動に移してしまう

これらの症状を特徴とする発達障害の一つといわれています。
患者さんの多くは、じっと座っていなければいけない、など社会的ルールが多くなってくる、小学校入学前後に診断を受けることが多いです。
しかし、最近では、職場や家庭での日常生活に支障を来たしてしまう、ということで病院を受診し、診断を受ける大人も増えているのです。

■ADHDの主な症状とは?

症状の現れた方には個人差が大きいですが、その症状の現れ方から、以下の3つの大きなグループに分けられます。
①不注意が目立つ群
・忘れ物が多い、物をなくしやすい
・気が散りやすく、集中力が続かない
・興味があるものには集中しすぎてしまい、切り替えが難しい
・字が乱れる
・片付けられない
・ボーっとしていて、話を聞いていないように見える
また、大人になると、以下のような症状が現れ仕事に支障を来たすようになります。
・仕事などでのケアレスミスを繰り返す
・時間管理が苦手
・約束を守れない
・仕事を順序立てて行うことが苦手
②多動性・衝動性が目立つ群
・落ち着きがなく、授業中立ち歩く
・体を動かすことを止められない
・衝動を抑えられず、ささいなことで手を出してしまったり、大声を出したりする
・乱暴、反抗的、という目で見られやすい
(こちらは、一時期、学級崩壊の原因の一部、ということでニュースにもなった症状です)
大人になると、以下のような形で現れます。
・思ったことをすぐに口にしてしまう
・おしゃべりを始めると止まらない
・自分のことばかり話す
・衝動買いをしてしまう
・貧乏ゆすりが止められない

③混合群
・上記の、不注意、多動性・衝動性の両方の特徴を持つ
・いずれの症状の現れた方の度合いは人によって違う

ADHDって何科を受診すればいいの?
もし、上記の症状が当てはまり、なおかつ、仕事、家庭生活において日常的に支障が来たすということであれば、病院を受診することをオススメします。
子供であれば、小児科、もしくは、児童精神科を受診しましょう。大きな総合病院、大学病院ですと、専門医がいることが多いです。
もし、近くに専門医が見つからない場合には、地域の保健センター、児童相談所でも対応していますので、問い合わせてみましょう。
大人で、初めてADHDと疑われる症状で受診するのであれば、精神科を受診してください。

ADHDの診断基準は?
診断ですが、問診、受診者さんの様子を直接観察すること、周りに人から情報を得ることで診断の参考とします。
診断の基準は、以下のようになります。
1. 上記の症状があり、同程度の年齢の発達水準に比べて、より頻繁に強く認められること
2. 症状のいくつかが7歳以前より認められること
3. 2つ以上の状況において(家庭、学校、仕事など)支障を来たしていること
4. 発達に応じた対人関係、学業的、職業的な機能が障害されていること
5. 広汎性発達障害や統合失調症など、他の発達障害、精神障害による、不注意、多動性、衝動性ではない
初めて病院を受診する際は、日頃の行動や様子を具体的に記録したメモや書面を持参するようにしてください。その際、子どもの頃の印象を家族に聞いておくとよいでしょう。

ADHDの診断は慎重に!
お子さんをお持ちの方はご存知だと思いますが、小さい頃には、上記の、不注意、多動性、衝動性などの症状は多くの場合ごく普通に見られます。
また、他の発達障害がある場合にも、同じような症状が見られるため、素人ではなかなか区別がつきません。そのため、医師はADHDの診断には、時間をかけ、慎重に判断するのです。
ADHDを知らないと、その症状の数々から、本人が怠けている、親の教育のせい、悪気があってやっている、などの誤解、非難が生まれてしまいがちです。
周囲が、ADHDという病気をしっかり理解し、一番苦しんでいる本人のサポートをすることが大切になります。

<言葉のセクハラ>処分は妥当…管理職の敗訴確定 最高裁

毎日新聞 2015年2月26日

女性派遣従業員にセクハラをしたとして出勤停止の懲戒処分を受けた大阪市の水族館「海遊館」運営会社で働く40代の管理職の男性2人が、処分の無効確認などを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷=金築(かねつき)誠志裁判長=は26日、処分を無効とした2審・大阪高裁判決を破棄し、男性側の控訴を棄却した。処分を妥当とした1審判決が確定した。
1、2審とも「言葉のセクハラ」を認定しており、処分が妥当かが争点だった。1審は「上司が繰り返しセクハラをしており悪質」と請求を棄却。2審は懲戒処分の対象と認めつつ「2人はセクハラの処分に関する勤務先の方針を知る機会がなく、事前の警告もなかったことから処分は不当」と判断した。
これに対し小法廷は「2人はセクハラ防止研修も受け、管理職として勤務先の方針を認識すべき立場にいた。セクハラは1年以上他人のいない状況で継続しており、事前警告の機会があったとも言えない」などと述べた。
1、2審判決によると、2人は女性に「30歳は22、23歳から見たらおばさんやで」「俺の性欲は年々増す」などと発言。就業規則違反で30日間と10日間の出勤停止処分を受けた。【川名壮志】

「言葉での加害」広く認定
厚生労働省によると、全国の労働局雇用均等室に寄せられたセクハラ相談件数は、2011年度8061件▽12年度6387件▽13年度6183件。職場の性差別などに関する相談の約半数を占め続けている。
男女雇用機会均等法は雇用主に職場でのセクハラ防止を義務付けている。厚労省は11年、セクハラをより広く労災認定できるよう基準を改め、言葉のセクハラでも人格否定を含む発言がある場合は、ストレス強度は最強レベルに当たるとした。
司法も言葉のセクハラを広く認定する傾向がうかがえる。東京地裁は14年3月、国家公務員の男性が部下の女性と交わした過去の交際相手についての発言をセクハラと認定し、訓告処分を妥当とした。11年1月には、妊娠した女性に対する男性上司の「胸が大きくなった」などの発言について、故意ではなくてもセクハラに当たると認定した。
今回の判決について、セクハラ問題に詳しい圷(あくつ)由美子弁護士は「言葉は客観的に『セクハラ』に当たるので処分は極めて妥当。企業は処分に二の足を踏む傾向が続いていたが、今後は状況が改善するのではないか」と話す。【川名壮志】

黒髪と太眉が流行の兆し – 社会経済との関係性を考察

マイナビニュース 2015年2月26日

数年間から、黒髪が流行しています。そして最近では、太眉が流行の兆しを見せています。ブリーチやカラーリングで茶色くした”茶髪”は、1990年代後半に流行し始めました。ちょうど同じ頃、細い眉もはやり出しています。茶髪と細眉の流行が同じ時期、そして黒髪と太眉のリバイバルも同じ時期。これって、何かの偶然でしょうか。
景気と女性の髪型、メイクの関係
ファッションの流行には、周期があります。いわゆる、「リバイバル=再評価」です。しかし、このリバイバルは規則的に5年、10年という周期で訪れるわけではありません。そこには必ず、社会の影響が存在します。つまり、社会の変化がファッションを生み出すわけですが、時代ごとに存在するある要因が共通して存在することによって、リバイバルが起こるのです。では、その要因とは何か。それは、社会経済のあり方と女性の社会的地位の問題です。
1980年代から90年代にかけての経済を振り返ると、1985年のプラザ合意によって急激な円高となり、内需振興策がとられます。その結果、1980年代の実質経済成長率は年率4.4%。いわゆるバブルを引き起こすきっかけとなりました。それが1990 年代に入ると、バブル崩壊となり、長きに渡って日本経済は低迷することとなります。
若い人は、バブルと聞いてもピンとこないかもしれません。彼氏の高級外車で大学まで送迎、夜景の見える高層レストランでの食事、船をチャーターしてのクルージングパーティー……。そんなことが日常茶飯事だったのです。1人の女性に、送り迎えだけしてくれる彼氏、プレゼントだけくれる彼氏、食事だけ連れて行ってくれる彼氏、そして本命の彼氏がいた、という話もありました。
バブル時代は女性が男性を選ぶ立場。とても強いポジションにいました。そんな時代にはやったのが、黒髪と太眉でした。実はこれ、平安時代の女性のスタイルと同じなのです。当時は母権社会で、女性が財産をすべて掌握していた時代。意外に思われるかもしれませんが、男性よりも優位でした。そんな平安時代も、黒髪の長い髪、そして公家眉とも茫々眉ともよばれる太眉でした。
そしてバブル崩壊後、1990年代後半からは茶髪と細くて薄い眉がはやり出します。黒髪では重くて暗い印象を与えるから、ということです。
景気が悪いと茶髪・細眉。その理由は明確で、景気が悪いと、男性たちはバブルのときのように女性たちにお金を使うことはできません。つまり、今度は男性が選ぶ立場になるわけです。もともと男性は女性よりも相手を守りたいという養護欲求や、相手を思い通りにしたいという支配欲求が強いといわれています。つまり、女性は男性に対してかわいらしく守ってあげたくなるような女性を演じることが、不景気で先行き不透明な社会を生き抜く術なわけです。
いま、黒髪と太眉が流行し始めているということは、社会経済が回復に向かっている証拠なのかもしれません。ファッションを一過性の流行廃りとみるのではなく、人々の心理や社会のありさまがあらわれていると思って見ていくと、とてもおもしろいと思います。