虐待という暗闇に我々はどう取り込まれ、その暗闇から我々はどう逃れているか

Yahoo!ニュース 2015年3月13日

虐待する人、しない人
前回の僕の記事でも書いたとおり(虐待の謎~abuseとアタッチメント)最近の僕は「なぜ、虐待(特に児童虐待)は起こるのか」というテーマに囚われている。
現在の日本では、虐待への対応システムがつくられることに懸命になっているが(要保護児童対策地域協議、略して「要対協」等)、そこでは虐待はもはや自明の出来事であって、またその膨大な件数に対応するだけで精一杯で(各地の要対協も、ケース対策進行をチェックするだけで何時間もかかるようだ)、「なぜ虐待という現象が起こってしまうのか」という問いへの探求はなされる時間がないようだ。
が、よく考えてみれば、誰がどう考えても可愛く愛らしい乳幼児に対して、なぜ成人が虐待してしまうのか、という謎は解けるようで解けない。
前回も書いたとおり、虐待の4分類(身体・性・ネグレクト・心理)やリスク要因(保護者や環境のあり方)はあげることはできる。が、そもそも「なぜ虐待は生じるのか」という素朴な疑問には答えてはくれない。
なぜ、あれほど愛らしく無邪気な乳幼児に対してabuse(直訳は「力の濫用」)してしまうのか。
直接の要因は、精神的イライラだろう。その背景は、ややこしい夫婦関係や、たいへんな貧困問題があるのだろう。それで、大人は子どもに対して「力」をふりまわす(濫用する、つまりは虐待する)。
が、イライラがあっても夫婦関係が険悪であっても貧困であっても、abuseしない成人はたくさんいる。むしろ、イライラや夫婦関係や貧困を虐待の理由として語られると、それらの状態にいるにもかかわらず子どもを毎日かわいがって育てている親たちは怒ることだろう。
そんな「イライラや夫婦関係や貧困を虐待の理由にするなんて、単なる言い訳だ!」と。

戦争と虐待
確かにそのとおりだ。同じように精神的に追い込まれ夫婦関係も悪く経済的に困難に追い詰められていたとしても、子どもに対して暴力を振るわない親たちもたくさんいる。
が、大人としての力を濫用してしまう、つまりは虐待してしまう親たちも大量にいる。
その違いはなんなのだろうか。また、その原因はなんなのだろうか。僕はやはりそこにたどりつく。
この頃思うのは、人類という種そのものに暴力と戦争と殺人が織り込まれているのでは、という身も蓋もない問いだ。それは、『暴力の人類史』(『暴力の人類史』ビンカー/青土社)を紹介するいくつかの書評を読んでいて思ったことだ。
大著であるこの本を僕はまだ未読なので申し訳ないが(年度末で時間がないのです、とほほ……)、池田信夫氏の書評(『暴力の人類史』)以外にも、アマゾンの書評欄トップ等を繰り返し読んでいると、人類が旧石器時代から行なってきた戦争と殺人こそが、人類そのものを定義するための重要要素だということに納得してしまう。
そう納得すると、ドメスティックな暴力である虐待も、広義の「家族」的環境を人間が形成する時、場合によっては付随する現象なのか、とも思う。
たとえば、児童虐待の被害児童が入所する「児童養護施設」などにおいても頻繁に虐待が起こっていることはこの頃明らかになってきているが(この秀逸な記事参照「親と暮らせない子どもについて知りたい人が、これさえ読めば概要を理解できる記事」等を参照)、これなども、特定の環境の中ではよほど注意しないと人間は暴力に走るということの例証かもしれない。

児童虐待の根源的予防
では、虐待/暴力/戦争をくい止めるものはなんだろうか。それは、「国家」や「社会の女性化」や「共感」や「理性」だとビンカーは提案しているのだそうだ。
これに対しては『暴力の人類史』をきちんと読んでから語ることにしよう。
戦争と殺人は人類の定義に含まれても問題はないかもしれず、また、人類の歴史はこれら(戦争と殺人)の低減を模索するものであると言い換えてもいいのかもしれない。
今回のブログでは、この戦争と殺人と同系列としてabuse(力の濫用/虐待)を並べ、人間という生命体の中のかなり深い部分にこれらの要素は刻み込まれているのではないか、と考えてみた。
そう考えると、虐待する成人もしない成人も、我々に刻み込まれた深い暗闇にどう取り込まれ、その暗闇からどう逃れているかを検証していくというポジティブな提案にたどりつく。それらの探索こそが、児童虐待の根源的予防になるかもしれない。★

対処必要な子供400人=連絡取れず、不良グループと交際―川崎事件で調査・文科省

時事通信 2015年3月13日

文部科学省は13日、川崎市の男子中学生殺害事件を受けて行った子供の安全に関する緊急確認調査の結果を公表した。不登校で連絡が取れない状態が続いたり、不良グループなどと交際したりする中で、危険な目に遭う恐れのある子供は全国で400人に上り、文科省は「早急に安全を確保する必要がある」として、警察や児童相談所との連携体制をつくって対応するよう各学校に通知した。

“宇宙誕生の証拠” 原始重力波の痕跡は「誤り」だったってどういうこと?

THE PAGE 2015年3月13日

宇宙の起源に迫る「原始重力波」の痕跡を確認した──。昨年3月、好奇心をくすぐる大ニュースが世間を揺るがしました。しかし、10カ月後の1月末、欧州宇宙機関(ESA)などの国際チームが「決定的な証拠は見つからなかった」と結論づけました。原始重力波とはいったい何なのでしょうか。なぜ誤りだと判断したのでしょうか。

原始重力波ってなに?
「原始重力波」って響きはかっこいい!けどよく分からないですよね。なんと宇宙が誕生したときまでさかのぼったときの話なんです。宇宙は生まれてすぐに、急激に膨らんだのではないかと考えられています。どのくらい急激かというと・・・
0.000000000000000000000000000000000001秒(0が36個)という一瞬で、
100000000000000000000000000倍(0が26個)の大きさです!
そして、アインシュタインが予言しました。時空が急に歪められると、時空のゆらぎが波として伝わる「重力波」が生まれると。その宇宙が誕生した瞬間に生み出された重力波を「原始重力波」と呼んでいるんです。
この原始重力波はまだ「直接」観測することはできません。しかし、原始重力波は宇宙が誕生して38万年後の「宇宙の晴れ上がり」のときの若々しい光に、ある「痕跡」を残しました。その痕跡を観測することで、「間接的」に原始重力波を観測したというのが、昨年3月の発表の肝でした。

もし原始重力波を間接的にでも観測できれば、生まれてすぐの宇宙は急激に膨らんだという「インフレーション理論」の裏付けになります。そして、この理論の提唱者の一人が、自然科学研究機構の佐藤勝彦機構長。 「宇宙はどうやって誕生したのか」という問いに迫る理論の証拠の1つになるかもしれないと、盛り上がりました。

なぜ誤りだったのか?
それでは、なぜ今回誤りだとされてしまったのでしょうか。
実は「痕跡らしきもの」を観測したのは確かなのですが、痕跡らしきものを作った原因が違うと指摘されているのです。痕跡らしきものを作る要因は、実は原始重力波だけではなく、他にも少なくとも2つあると考えられています。1つは、天体の強い重力で光が曲げられる「重力レンズ効果」によるもの。もう1つは、「銀河の塵の効果」によるものです。そして今回観測した痕跡らしきものは、「原始重力波の影響ではなく、銀河の塵の効果によりできたものではないか」と指摘されたのです。

原始重力波の探索は続く
今回は残念ながら、誤りだと結論付けられてしまいましたが、まだまだ研究は続いています。いつの日か原始重力波の痕跡を観測したり、直接観測したりして宇宙誕生の謎に迫る日が訪れるのを、楽しみに待ちましょう!

グーグル、ストリートビューにエベレスト周辺地域を追加

AFP=時事 2015年3月13日

米グーグル(Google)は12日、同社が提供するサービス「ストリートビュー(Street View)」に、世界最高峰エベレスト(Everest)のネパール側地域の仮想ツアーを行える機能を追加した。
ユーザーは、エベレストがそびえるサガルマータ(Sagarmatha)国立公園内で、雪をかぶった山頂の下を凍てつく青い川が流れ、僧侶が伝統的な音楽を奏で、ヤクの放牧者が急勾配の岩だらけの山道を追って行く様子を見ることができる。
単眼レンズの三脚カメラ2台を持ち、レンズ15枚を搭載した特注「トレッカー」ユニットを背負ったチームは、ヒマラヤ山脈東部にあるシェルパ(Sherpa)族の村々を歩き、4万5000以上のパノラマ画像を撮影した。
プロジェクトには、カトマンズ(Kathmandu)を拠点とするベンチャー事業ストーリー・サイクル(Story Cycle)と、エベレスト登頂に21回成功するという記録を打ち立て引退したネパール人登山家アパ・シェルパ(Apa Sherpa)さんが協力。昨年3月に11日間かけて僧院、学校、診療所などの内部を三脚カメラと魚眼レンズを使用して撮影した。
12歳で父親を亡くして学校を中退、ポーターとして働かなければならなかったアパ・シェルパさんは「エベレストは世界中の人たちに知られているが、そこにある村落の苦しい生活はほとんど知られていない」と語った。「ストリートビューのお陰で、誰もがこうした村を見ることができ、村人たちへの支援が必要なことが分かるでしょう。学校と病院を建てる資金がさらに集まることを期待しています」
ストリートビューでは、何千枚もの75メガピクセルの写真を繋ぎ合わせて作られた360度画像のスライドショーを閲覧したり、インターネット上の地図のある地点をクリックしてその場所の画像を見たりできる。2007年のサービス開始以来、南米アマゾン(Amazon)の密林やカナダ北極圏のツンドラなど、遠隔地にある世界の景勝地が収められている。【翻訳編集】 AFPBB News

アラフォー世代も要注意!突然視力が低下する「目の生活習慣病」のセルフチェック法とは?

Mocosuku Woman 2015年3月13日

3月9日放送の『主治医が見つかる診療所』では、放っておくと失明の危険がある目の病気、加齢黄斑変性が取り上げられました。加齢黄斑変性は日本で急激に増えてきて、69万人もの患者さんがいると言われています。
加齢という名前から高齢者の病気と思われがちですが、40代でも発症することがあり、生活習慣が原因となってこの病気にかかることも多く、別名「目の生活習慣病」とも呼ばれています。ふだんの生活でも自己チェックをして早期発見につなげましょう。

加齢黄斑変性とは?
加齢黄斑変性の代表的な症状は、物がグニャッとゆがんで見えたり、視野の中央が暗かったり黒くなって、見えにくくなり、視力が急激に低下するなどがあります。これは、目の奥にある網膜の中心部の「黄斑」が障害されるために起こります。黄斑には、物の色、形、大きさなどを感じる視細胞がたくさん集まっていて、物を見るのにとても重要な部分ですので、ここに障害が起こると、視力に大きく影響します。

加齢黄斑変性の治療
加齢黄斑変性には「滲出型(しんしゅつがた)」と「萎縮型(いしゅくがた)」という2つのタイプがありますが、日本人に多いのは「滲出型」です。網膜の外側の脈絡膜から異常な血管(新生血管)が伸びて、出血したり、水分が漏れたりして黄斑を傷つけるのです。
治療としては、新生血管を成長させないよう、目に直接注射をする方法があります。白目の部分に針を刺して、硝子体に薬を注入するのです。外来で治療を受けられますが、1~2か月ごとに注射をして、1回あたりの費用は保険適用で3割負担でも5~6万円ほどかかります。
レーザーを使った治療もあります。薬を点滴して、特殊なコンタクトレンズの上からレーザーを照射して、新生血管を退縮させ、焼灼(焼きつぶす)する方法です。

自己チェックで早期発見
加齢黄斑変性をセルフチェックするには、「アムスラーチャート」とよばれる、碁盤の目のように格子状の線が描かれた図を使う方法がよく知られていますが、日常生活でも次のような方法でチェックすることもできます。
□障子の桟、窓のサッシ、壁のタイルなどを見つめて、線がゆがんでいないか
□新聞や雑誌を30cmぐらい離して、真ん中が見えない、ぼやけるところがないか
□方眼紙、原稿用紙、碁盤などの格子上の線を見つめて、線にゆがみがないか
□高いビルやタワーを眺めて、一部分がゆがんで見えることがないか
以上を片目ずつ、左右の目を交互に見てください。
ふだん、私たちは左右両方の目で物を見ているので、片方の目に異常があっても、もう片方の目が補ってしまうので、なかなか気づくことができません。加齢黄斑変性は、左右の目に同時に発症することはほとんどありませんので、必ず片目ずつチェックしましょう。

目の生活習慣病
加齢黄斑変性の原因は、加齢のほかに生活習慣が大きく、「目の生活習慣病」とも言われています。原因として、喫煙、肥満、太陽光線などがありますが、なかでも喫煙は非常に大きな影響があることが、多くの研究で認められています。
まずは禁煙をすること、その他、バランスのよい食事、適度な運動、日差しが強い季節には帽子、サングラス、日傘などで目を守りましょう。生活習慣の改善により、発症の予防、病気の進行を遅らせることに繋がります。