発達障害めぐる相談増加 3割超は働き盛り世代/青森県内

デーリー東北新聞社 2015年4月19日

青森県内で発達障害をめぐる相談が増加している。県発達障害者支援センター(青森市)によると、2014年度は766人から相談が寄せられ、05年度に開設してから最多となった。大半は0~18歳の子どもに関する悩みだが、19~39歳の働き盛りの世代も3割超に上る。社会に出てから「つまずき」や「困難」を抱えるケースも少なくない。社会の偏見は依然として根強く、いかに正しい理解を広げ、支援する仕組みをつくるのかが課題となっている。
センターは来所や電話、メールで相談を受け付けている。09年度までは300人台で推移していたが、その後は増加傾向にある。11年度に500人を超え、14年度は前年度比で1・4倍超になった。
センターは増加の背景について、発達障害がメディアで取り上げられたり、自己診断するチェックリストがインターネットで紹介されたりするなど、以前よりも広く認知されるようになったのではないか―と分析する。
14年度の相談者の内訳は、377人が未診断を含む「不明」。次いでアスペルガー症候群92人、自閉症80人、注意欠陥多動性障害(ADHD)21人などだった。
障害を抱える子どもを持つ親や保育士からは、「子どもとの関わり方を教えてほしい」「身近で相談できる場がないか」などの声が多く寄せられている。
既に社会に出て働いている人でも、コミュニケーションに難しさを伴う特性から、仕事上の失敗や人間関係で悩んだ結果、「障害を診断できる場所はどこか」と訴えるケースがあるという。
センターの小笠原暁(さとし)所長は「発達障害という言葉が知られるようになったが、特性が十分には理解されていない。地域で支援を受けられる仕組みが求められている」と指摘。教育や福祉の関係者の研修、一般市民を対象にした啓発活動に力を注ぐ方針だ。

発達障害 自閉症やアスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)などの総称。他人とのコミュニケーションが取りづらかったり、強いこだわりを持っていたりする。衝動的な行動をとる、集中できない、読み書きや計算が極端に苦手―といった特性が重なり合うことや、知的な遅れを伴うケースもある。生まれつきの脳機能の障害が原因とされるが、詳しい仕組みは分かっていない。

子ども交流サイト被害最多 出会い系から規制なし移行

カナロコ by 神奈川新聞 2015年4月17日

昨年1年間、出会い系以外の交流サイトを使って性犯罪などの被害に遭った18歳未満の子どもは1421人(前年比128人増)で、統計を取り始めた2008年以降、最多だったことが16日、警察庁のまとめで分かった。サイトへのアクセス手段として携帯電話を使用したのは1276人で、そのうちスマートフォンは全体の78・7%となる1118人だった。

県警が2014年の1年間に認知した出会い系以外の交流サイト利用による18歳未満の被害者は109人(前年比54人減)だった。県警の摘発も214件で前年より97件減少したものの、統計を取り始めた09年以降、増加傾向にある。
一方、出会い系サイト利用による被害者は32人(同7人増)、摘発は96件(同8件減)。被害の傾向は出会い系から、規制のない交流サイトに移行している。県警の担当者は「交流サイトは気軽に利用できる半面、危険が潜んでいる場合もある」と注意を呼び掛けている。
交流サイトの年代別の被害は高校生51人(同19人減)、中学生44人(同25人減)、小学生3人(同1人減)と続いた。摘発は児童買春・ポルノ禁止法違反が116件(同86件減)、県青少年保護育成条例違反が88件(同12件減)、児童福祉法違反が8件(同2件増)だった。
09年の被害者は出会い系が85人、交流サイトが94人で、摘発はそれぞれ265件、131件だった。

母乳だけで育てるのが一番いいって本当なの? 母乳信仰とミルクをめぐるウソ・ホント!

Mocosuku Woman 2015年4月19日

子育てをする上で、母乳と粉ミルクのちがいは気になりますよね。母乳は赤ちゃんにとって理想的な成分を持っていると言われる一方、粉ミルクのマイナスイメージを聞かされて悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
赤ちゃんにあげるミルク、どうしてる?母乳信仰をめぐるウソ・ホント
ここで改めて母乳信仰の落とし穴や、粉ミルクのメリットなどを確認してみましょう。

母乳と粉ミルクの一般的なイメージ
母乳は「赤ちゃんにとって理想的な成分が含まれている完全栄養食」というイメージをもとに、さまざまなメリットがうたわれていますね。「IQが高くなる」「食べ物の好き嫌いがなくなる」なんて噂を聞いたことがある人もいるかと思います。
また、粉ミルクは「必要な栄養がカバーできない」「情緒が安定せずキレやすくなる」「母親の怠慢が愛情表現や信頼関係に影響する」という偏見から、後ろめたい思いやデメリットを感じさせる部分が多いかもしれません。

母乳信仰が広まった背景
粉ミルクにしかないメリットはたくさんあるものの、母乳が持つ「完全栄養食」という側面や、母子の理想的なコミュニケーションといったイメージにはかないません。さらに、母乳信仰の背景にあるのはWHO(世界保健機関)とユニセフが世界中の産科施設に対して出した「母乳育児成功のための10ヵ条」という共同声明。この“完全母乳育児の推進運動”を厚生労働省が行っていたことも大きいといわれています。
また、1955年に起きた粉ミルクにヒ素が混入された事件などもマイナスイメージを助長する原因となってしまっていました。

本当のメリット&デメリット
ここで改めて母乳と粉ミルクの特徴について見ていきましょう。母乳はやはり「栄養のバランスが良くて消化に良い」「免疫物質が多く含まれているので病気にかかりにくくなる」「母体の回復効果や親子の情緒を安定させる」などの効果があげられますね。
しかし、授乳間隔がミルクより短くなるので一日中授乳していなければならないようなプレッシャーがあったり、母乳の成分を考えて体調管理や食事を制限する必要があったり、母親への負担がかえって精神的ストレスになって赤ちゃんにも悪影響が及ぶのも事実。
必ずしも完全母乳でないといけない理由なんてどこにもないのです。
また、粉ミルクのほうは「いつでもどこでも授乳できる」「誰でも育児に参加できる」「母体の影響がないので、薬を服用できる」といったメリットがあります。また、粉ミルクの成分と分量は「乳児用調製粉乳たる表示の許可基準」という法律でしっかり決められているのをご存じでしょうか。母乳の成分は100%解明されていませんが、この許可基準は赤ちゃんが育つために最低限必要な成分をカバーしているので安心できますね。

ケースバイケースで最適な方法を
母乳にこだわるあまり、体調を崩したり家族や赤ちゃんにストレスを感じたりしてしまっては本末転倒です。両方のメリットとデメリットをしっかり把握して、最適な方法を使い分けること。それが自分にも赤ちゃんにもまわりにとっても、いちばん大切なことではないでしょうか。たとえ方法がちがっても、あなたの愛情はきちんと伝わっているはず。授乳を通じて、母親も赤ちゃんも笑顔でコミュニケーションできることを願っています。

6才のホスト「琉ちゃろ君」 …親は子供にどんな格好をさせても良いの?

シェアしたくなる法律相談所 2015年4月19日

6歳にしてホスト風の髪形やファッションで生活している「流ちゃろ」くんが話題になっているようです。
インターネット上には、メイク中に流ちゃろくんが泣いているような画像が出回り、また、幼い子供に対する染髪は健康に悪影響を及ぼすという情報もあります。
親がこのようなファッションをさせることは、親のエゴでは?法的な問題はないのか?などが気になるところです。
今回は、このような点についてお話ししていきたいと思います。

子どもに「人権」はあるのか?
子どもも「人」であることに変わりはないので、人権は子供にももちろん保障されます。
しかし、子どもは、大人と違って、社会経験に乏しく精神的にも肉体的にも成熟していないため、大人によって保護されることが必要です。そして、その「保護」のために、大人よりも幅広く権利が制約されると考えられています。
例えば、暴力シーンやセックスシーンやそのような描写がある映画のDVDや本、写真集などを図書館が一定年齢以下の未成年者に貸し出すことを禁じることは正当化されるでしょう。子どもが、その映像や描写を見て刺激を受けて、精神的なトラウマを負ったり、あるいは非行に走ったりしないよう「保護」するためです。
また、未成年者の飲酒や喫煙が法律で禁止されていることも、この「保護」の観点から正当化されます。

子どもに対するファッションの強制は法律上問題ないのか?
この点については、判断が非常に難しいですが、強制の程度にもよるのではないかと思います。
例えば、性同一性障害などの問題がないにもかかわらず、嫌がる男の子に対して、親がスカートやフリルが付いた洋服など女の子らしい格好を無理やりさせるようなケースは、頻度や強制の仕方(従わないと無視する、食事を与えないなど何らかの制裁を与える)によっては、虐待の一種になると考えられます。
染髪についても、例えば皮膚の疾患やぜんそくなど疾患が出始めている、あるいは本人が嫌がっているにもかかわらずさせるような場合には、虐待と評価されることとなるでしょう。
学校や幼稚園から児童相談所に通報されれば、その子は保護の対象になる可能性があります。親は、強要罪や傷害罪、暴行罪に問われ、刑罰を受けることになりかねません。

子どもの「ファッションに対するこだわり」も尊重すべき
子どもは、非常に繊細で、また非常によく親のことを見ているものです。
本当は嫌でも、親に嫌われたくない、親に怒られたくないと顔色を窺って、嫌だと言い出せないことも少なくありません。そのうち、嫌なファッションをさせられていることによってストレスがたまり、精神的な疾患になってしまったり、病気になってしまったりする可能性もあります。
また、ファッションは人間のポリシーが現れるものでもあり、たとえ子どもであっても、子どもなりにこだわる部分が何がしかあるものです。どのような格好をするかは、大人であれ子どもであれ、本来本人が決めるべき問題であり、親が「こういう格好をするように」と強要することは、子どもの人格を否定することにもつながりかねません。
流ちゃろくんがホストの格好を本心でどう思っているのかはわかりませんが、個人的には、流ちゃろくんに服装に対する自主性を尊重してほしいと考えます。