<特別養子縁組>里親制度推進で福岡市が休業制度を導入

毎日新聞 2015年5月26日

福岡市は26日、特別養子縁組を希望する職員が、養子となる子を試験的に養育する監護期間(6カ月以上)に、育児休業と同様に休暇を取得できる制度を導入したと発表した。虐待や経済的理由などで親と暮らせない子どもを家庭的環境で育てる里親制度の一層の推進が目的。市によると同様の制度の実施は三重県、千葉市に続き、全国の都道府県・政令指定都市で3番目となる。
特別養子縁組は、原則6歳未満の子を養子とする制度で、家庭裁判所が監護期間中の養育状況を確認した上で認めるかどうか判断する。監護期間中は戸籍上の子として扱われないため、育児・介護休業法に基づく育児休業の対象とならず、共働き家庭などが特別養子縁組を希望する際の妨げとなってきた。
福岡市の制度では、通常の公務員の育休制度と同様に養子となる子が3歳になるまで休みが取れるほか、小学校入学前まで短時間勤務もできる。高島宗一郎市長は週内にも厚生労働省に育児・介護休業法の改正を要望するとしている。
市は、NPO法人などと連携して里親制度を推進しており、過去10年で里子の数は27人から145人と約5.5倍になった。保護が必要な子どものうち里親に預けられている割合を示す里親委託率は全国平均の15.6%を上回る31.9%(2013年度)。高島市長は「皆さんに協力してもらうためにも、市役所から率先してチャレンジしたい」と話した。【林由紀子】

慎重な議論が必要!児童虐待の時効停止案が必要とされるワケ

JIJICO  2015年5月26日

児童虐待の相談件数が7万件を突破
慎重な議論が必要!児童虐待の時効停止案が必要とされるワケ全国の児童相談所で児童虐待の相談対応件数が年々増加しており、平成25年にはついに7万件を突破しました。そんな中、自民党は児童虐待の中でも特に性的虐待を対象として、時効の見直しを検討し始めたとの報道がありました。

民事上は3年、刑事上も7年または10年で時効に
児童虐待防止法によれば、児童虐待とは「保護者がその監護する児童(18歳に満たない者)を虐待する行為」を指します。そして、児童を性的に虐待した場合、民事上の損害賠償責任(民法709条)のみならず、刑事上も強制わいせつ罪(刑法176条)ないし強姦罪(同法177条)として、処罰の対象になります。
民事上の損害賠償責任は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知ったときから3年(時効)が経過したとき、あるいは不法行為のときから20年(除斥期間)を経過したときに消滅するものと定められています(民法724条)。また、刑事責任も、犯罪行為が終わったときから7年(強制わいせつ罪の場合)又は10年(強姦罪の場合)の経過で公訴時効にかかるものとされています(刑事訴訟法250条2項)。

被害を言い出せず時間が経過するケースが
しかし、幼少期に親族から性的虐待を受けたとしても、虐待の意味が理解できるようになるのは思春期以降であることが多く、身近な親族が加害者となっている場合、なかなか言い出すことができないまま時間が経過してしまうケースも存在します。
また、実際にPTSD(心的外傷ストレス障害)などの疾患を発症した際、既に民事上も刑事上も責任を追及できない事態に陥っているというのでは、極めて正義に反するのではないかという問題意識が、今回の見直しの動機となっているようです。具体的には、見直し案の一つとして、被害者が成人に達するまで、時効の進行を停止させるという案が出ているようです。

慎重に議論を重ねることが望まれる
この問題は、被害者の利益と時効ないし除斥期間の制度の趣旨をどのように調和させるのかという、難しい問題をはらんでいます。時効ないし除斥期間の制度は、法律関係の早期確定といった趣旨で設けられています。責任を追及される側の立場からすれば、実際に児童虐待をしたから責任を問われるのではなく、年月の経過により証拠が散逸してしまい、責任がないことを証明する証拠を提出できないため、逆に責任を問われるなどというようなことがないようにするとの趣旨もあるわけです。
被害者の利益を保護する必要があることは言うまでもないことなのですが、かといって、責任を追及される側の防御の利益もないがしろにすることはできません。今後、慎重に議論を重ねていくことが望まれます。

児童虐待通告、過去最多に 「早期の相談増えた」

カナロコ by 神奈川新聞 2015年5月26日

虐待件数は減少
横浜市内に四つある児童相談所が2014年度に受けた児童虐待の「相談・通告受理件数」は4507件に上り、前年度(4209件)に続いて過去最多を更新した。一方で、14年度に新たに把握された児童虐待を受けた子どもは1072人で、過去最多だった前年度(1159人)から87人減った。市が25日、発表した。

市担当者は「市民の関心の高まりにより早期の相談・通告が増えた。そのため、虐待に至る前の支援につなげられ、虐待件数の減少となったのではないか」と話している。
市によると、新たに把握した1072人のうち、心理的虐待が529人で前年度に引き続き最多。身体的虐待338人、ネグレクト(育児放棄)186人、性的虐待19人と続いた。
虐待者別では実母が482人で最も多く、実父476人、実父以外の父82人、実母以外の母11人だった。
市内に4カ所ある児童相談所に通告した機関は、警察が554件(554人分)で前年度から45件減少したものの、全体の半数以上を占めた。次いで学校122件、福祉保健センター95件、近隣・知人77件、家族・親戚54件と続き、虐待者本人からは29件、児童本人からは5件だった。
市担当者は「夫婦間の家庭内暴力(DV)を子どもに見聞きさせることは心理的虐待にあたり、現場に駆け付けた警察官からの通告が多い」と指摘。「14年度に市会で子どもを虐待から守る条例が可決されるなど、児童虐待への関心は高まっている。引き続き、早期の相談・通告を適切な支援につなげていきたい」と話している。

児童虐待相談540件 宮崎県内昨年度

宮崎日日新聞 2015年5月25日

児童虐待の疑いがあるとして、2014年度に宮崎県内の3児童相談所に寄せられた相談は540件に上ることが24日までに、県のまとめで分かった。統計開始以降、過去最多だった13年度を20件下回ったものの、それに次ぐ多さ。県は「児童虐待が全国で相次いでおり、社会的関心が高まっている」とみている。

先生頼みではダメ  子どもに目配りできる「社会的親」が必要 自立支援施設の少女の一言が教えてくれたこと

Wedge 2015年5月26日

新年度そうそうにうれしいことがありました。
「あ! おじさんだ!」と、女の子から声をかけられました。
「おじさん! 覚えてますか?」と、満面笑顔で女の子は続けます。
「おお! S子ちゃん、覚えてるよ!」と、私はS子ちゃんの名前をちゃんといいながら少し興奮して応じました。
S子ちゃんは、秋津地区内にある障がい者の自立支援施設である花の実園に通っているとのこと。で、S子ちゃんが声をかけてくれたのは花の実園が運営する「ポポロ」の軒先から。
ポポロでは園で育てた各種の草花や手づくり葉書きなどから、特別支援学校をはじめとするほかの施設の手づくり品も販売しています。
「ポポロ」とはイタリア語で「市民」を意味します。
多くの市民に集ってほしいとの願いが込められたポポロで頑張るS子ちゃんから声をかけられ、ものすご~くうれしくなりました。
S子ちゃんは、2007年度に秋津小学校を卒業しているので今20~21歳くらいかな。
お父さんは、S子ちゃんが秋津小学校の5年生と6年生の時にPTA会長を担いました。
当時「S子ちゃんは少し障がいがあるのでお父さんは心配してPTA会長をしているようなのよね」と、ワイフから聞きました。
S子ちゃんから声をかけられ、その日一日とても気持ちよ~く過ごしました。

増加の一途をたどる 小中学校の特別支援学級
秋津小学校には特別支援学級がありません。だからそんな子は普通学級で普通の友だち(?)と学びます。
そして卒業していきます。S子ちゃんもそのひとりでした。
ところで、特別支援が必要な子はものすご~く増えているんですよね。
文部科学省のデータによれば、小学校の特別支援学級は2013(平成25)年度の学級数が10年前の2003(平成15)年度と比較して1万2749 学級も増え、中学校のそれも6073学級も増えているんです。
その小中学校の特別支援学級に通う子ども数は、10年前の倍の約17万5000人にものぼります。
また、秋津小学校のように特別支援学級がなく普通学級に在籍している子でも、状況に応じて特別な授業を外部の施設で受けることができる「通級指導」の対象の子も約7万8千人もいて、この10年間で2.3倍にも増えているんですって。
全小中学校の子は約76万人も10年間で減った少子化にも関わらずなんです。
だから、人手が必要な特別支援学級の先生は大変なんですよね。
しかも特別支援学級の先生の約7割もが、特別支援学校の先生のように教えることができる免許がないことからなおさら大変なんですよね。
さらに近年は、食物アレルギーの指導や、昨年度から施行されたいじめ防止対策推進法による新たな業務なども加わり益々忙しくなっているんです。
しかし、食物アレルギー対処の基本は家庭だろうと思うのですが。
いじめ問題もいじめ防止対策推進法の第9条で「保護者の責務等」とその責任も明文化されているのに、先生のみの仕事になっているのではないでしょうか。
携帯やSNSの扱い方なども含めて家庭や地域でのそれまでの育ち方に起因する人間関係能力の希薄さから、たまたま学校でいじめ(らしきものも含めて)が発現されると見ることもできるのではないかと思うんですが。
つまり、親の責任はどうなのか、と思わざるをえない面もあるんですよね。
だから、親はもちろんですがどの子にも目配りできる地域コミュニティ内の多くの「社会的親」が、今必要だろうと思うんです。
地域コミュニティが、誰でもが住みやすく暮らしやすいノーマライゼイションのコミュニティであってほしいことを、S子ちゃんから声をかけられたことであらためて感じました。

6年生まで預かってもらえるようになった学童保育
話は変わりますが、5月16日土曜日は、秋津小学校の学童保育で新1年生歓迎会がありました。
読者にも学童保育に通いはじめたお子さんがいらっしゃることと思いますが。
学童保育は、放課後や夏休みなどに保護者が仕事などでいない小学生を預かる子どもの居場所です。自治体が雇用する大人のスタッフが面倒をみてくれて、宿題をしたり遊んだりおやつを食べたりして過ごします。
学童保育の正式名称は「放課後児童健全育成事業」です。厚生労働省が所管なので文部科学省が所轄の学校とは制度が違います。
「学童クラブ」「放課後(児童)クラブ」「学童保育所」などと呼ばれますが、自治体や設置者によって名称がさまざまです。略称は「学童」といったりもします。
で、孫のひがたくんも保育所を3月に卒所して新1年生であることから私も歓迎会に参加しました。
で、今年度から3つの新法からなる子ども・子育て支援新制度が開始され、これまでは3年生までしか預かってもらえなかったのですが、6年生まで通えるようになりました。
でも、世田谷区などは従来から独自の「新BOP(ボップ=Base Of Playing:遊びの基地)」の名称の学童を運営し「心身の発達等により、個別的配慮が必要な状態にある児童は6年生まで」預かっていましたが。
で、秋津の学童には、今年度から4年生が10人入りました。
ひがたくんは多少乱暴なお兄ちゃんたちが大好きなことから、元気に通っています。
この日は体育館で、40人ほどの学童っ子と親がドッジボールなどで楽しみました。
で、夏休みに入ると、秋津コミュニティが放課後や休日に自主運営する「秋津・地域であそぼう!」教室と学童とが合体した企画もやっちゃいます。
私も「ドライアイスであそぼう!」教室を予定していますからいまから楽しみです、ハイ!

自宅での練習の成果が発揮された体育祭
で、5月の行事をもうひとつ。
孫のあかねちゃんが秋津小学校を卒業し、習志野市立第七中学校の新1年生になりました。
で、学童の翌日の5月17日の日曜日に体育祭がありました。
わが家は昼食のお弁当を持って参加しました。内緒ですがアレ(ビール)もね。
で、家では大きく見えるあかねちゃんですが、さすがに中学3年生と比べるとまだまだ小さいですね。
で、紅組の応援団に入ったあかねちゃんは「応援団」と書かれた真っ赤なTシャツを着て、家でもうるさいくらいに叫び声をあげて連日練習していた成果を元気に発揮しました。
弟たちは、「あかね! がんばれ~!」と声援を送りました。
あっ、あかねちゃんの友だちのB子ちゃんは黄色組の応援団で真っ黄色のTシャツでガンバしていました。
写真はあかねちゃんらとお弁当を食べる中一仲間の女の子たちですが、一部で懸念される「中一プロブレム」もないような笑顔の元気さでした。
私はなんとなく「ホッ」としました。
みんな元気で明るく育ってほしいと思いました。

ビオトープではじまったザリガニ釣り
でで、さらにもうひとつ。
ビオトープの大池のザリガニ釣りなどを子どもたちが楽しむ縁側的な張り出した板部が腐ってきたことから改修作業が工作クラブのメンバーとPTAとの合同で、この5月16日にはじまりました。
孫たちも大人の改修作業の横でザリガニ釣りを楽しんでいました。
てなことで、連日孫らとマゴマゴした土日でした。