児相保護せず中2自殺 両親虐待で自ら訴え 相模原

産経新聞 2016年3月23日

相模原市は22日、両親から虐待を受けて市児童相談所に通所していた中学2年の男子生徒(14)が自殺を図って意識不明となり、2月末に死亡したと発表した。男子生徒は数回にわたり「児童養護施設に保護してほしい」と自ら訴えたが、児相は親の承諾なしに強制的に行える職権での保護をしていなかった。
市によると平成25年秋、当時小学校6年生だった生徒の顔にあざがあることを小学校の教諭が気付き、市に通報。児相は同年11月に虐待案件と認定し、市が両親や生徒との面接などで対応した。
生徒は当時から「家に帰るのが怖い」と保護を求めていたという。
中学生になった後の26年5月、親から暴力を受けたと近くのコンビニに駆け込んだ生徒を警察官が保護。児相は6月から、通所での両親への指導や児童心理司による生徒との面接を続けたが、児相は「親子関係に改善がみられた」として重大事案として捉えなかったという。
しかし、生徒は26年10月上旬の面接で「児童養護施設に入りたい」と話す一方、両親は「(児相に)もう来られない」と伝達。同月下旬、父親の暴力によるあざを中学校が確認して児相に連絡したが、担当職員は上司に報告しなかった。生徒は同11月中旬、親類宅で自殺を図って意識不明となった。

保育士資格取得者の半数、保育所で勤務せず

TBS系(JNN) 2016年3月24日

待機児童をめぐる問題です。2万人、これは2013年度に新たに保育所に勤務した保育士の数です。ところが、専門学校などを卒業して保育士の資格を取った人は、そのおよそ2倍、4万人に上ります。なぜ、半数もの人が保育士にならなかったのでしょうか。
待機児童を持つ母親たちの不安や憤りは広がり続けています。
「(子どもを)同じ園に通わせたいなんてぜいたく言ってる場合じゃなかったんだねと」
「今、少子化をなんとかしようとしている事態なのに、どんどん少子化になってしまう」(参加した母親)
23日、国会に集まった母親たち。子どもを安心して預けられる保育園の増設などを国会議員に訴えました。時を同じくして、東京・武蔵野市役所でも・・・
「育休からの復帰予定がわかっているのに、受け皿(保育園)が足りないことに疑問を感じる」(阿部恵子さん)
働きたくても働けない母親たちが悲痛な思いを訴えました。
3人の子どもを抱える阿部恵子さん。末っ子の巧杜ちゃんは保育園に落ちました。4月末に復職する予定でしたが、育休の延長を余儀なくされました。
「収入は確実に減ってしまうし、この子はまだ1歳なので、これからどこで何にどれだけお金がかかるか・・・」(阿部恵子さん)
子どもが成長するまでの養育費を考えると、割高な認可外の施設へ預けるのは難しいといいます。
「次(来年、認可保育園に)入れなかったら、一度退職するしかない」(阿部恵子さん)
去年の待機児童数は2万3000人。ですが、塩崎厚生労働大臣は、このほかにも4万9000人の潜在的な待機児童がいると国会で認めています。背景にあるのは深刻な保育士不足です。厚労省によりますと、2013年度、専門学校などを卒業して保育士の資格を取得したのはおよそ4万人で、そのうち保育所で勤務したのは2万人にとどまっています。
なぜ、保育士のなり手が少ないのでしょうか。その理由の1つが待遇の悪さです。
「10年働いても手取りが20万円いくかいかないか。賃金に見合わない労働時間の長さや仕事量の多さや責任の重さで働き続けられない」(西久保保育園保育士 池上由起子さん)
保育士の給与は全業種の平均より10万円ほど低くなっています。ですが、定員が決まっていて収入の大半が助成金で成り立つ保育園は、自助努力で儲けを増やすことはできないといいます。
「処遇の改善をしていくのは、民間の保育園では努力してもできない。社会的にもあまり私たちの保育の仕事の専門性が認められていない」(西久保保育園保育士 池上由起子さん)
追い詰められた母親たちの行動から熱を帯び始めた保育制度改善を求める声。速やかな対応が求められています。(23日23:20).

30代男性保育士、はさみやホチキスで園児脅す

読売新聞 2016年3月22日

宮崎市の認可保育所で、30歳代の男性保育士が複数の園児をはさみやホチキスで脅したり、顔をたたいたりしていたことが22日、市への取材で分かった。
市は「虐待に当たる」として、児童福祉法に基づき保育所を運営する社会福祉法人に改善を指導した。
市によると、保育士は昨年2月頃、下半身の服を脱いで昼寝の時間に起きていた男児(5)に対し、はさみを見せながら「陰部を切って消毒する」と脅した。また、廊下で騒いでいた別の男児(5)にホチキスを示して「静かにしないと口をとじるよ」と迫った。
さらに、言うことを聞かない園児の顔を平手でたたいたり、げんこつで殴ったりしていた。いずれもけがは確認されていないが、自宅で保育士のまねをしたり、感情が不安定になって暴れたりする園児もいたという。
市は昨年10月に保護者から情報提供を受け、昨年12月、保育所に立ち入り調査を実施。今年1月に文書で改善を求めた。保育士は市の調査に「しつけとしてやった」と認め、昨年12月に依願退職した。

新手のランサムウェア出現、ファイル拡張子を「.locky」に変える

ITmedia エンタープライズ 2016年2月18日

セキュリティ企業のESETとキヤノンITソリューションズは2月18日、新手のランサムウェア(身代金要求型不正プログラム)に対する注意を呼び掛けた。国内で感染報告が急増し、セキュリティソフトの更新やデータのバックアップで被害を防いでほしいとしている。
新手のランサムウェア「FileCoder.Locky」は、2015年から国内で続いている「ばらまき型」メール攻撃で感染する恐れがある。「請求書」などに偽装したメールの添付ファイル(Word形式)を開くと、マクロ機能を有効にしている場合に不正マクロが実行され、FileCoder.Lockyに感染するという。
ESETの観測によれば、感染報告が目立つのはニュージーランドやチェコ、カナダ、アイルランド、フィンランド、フランス、日本、ノルウェー、イギリスで、いずれの国もマルウェア感染報告全体の2割以上をFileCoder.Lockyが占めている。
FileCoder.Lockyは感染に成功すると、日本語で身代金を要求するメッセージをコンピュータのデスクトップ画面に表示する。さらに、ファイルを暗号化して拡張子を「.locky」に変更し、利用不能にさせてしまう。要求に従って金銭を支払っても、元の状態に戻るのかは不明。
ESETは16日配信の定義ファイルでFileCoder.Lockyの検出に対応したが、新たな亜種が出現する可能性があり、セキュリティソフトやOS、アプリケーションを常に最新の状態に更新し、データをバックアップしておくようアドバイスしている。