<虐待>児相引き渡し3521人 昨年、命の危険で

毎日新聞 2017年3月10日

命の危険や体が傷つけられる疑いがあるとして、全国の警察が一時的に保護し、児童相談所(児相)などに引き渡した18歳未満の子どもが2016年の1年間で3521人いたことが警察庁の調べで分かった。こうした子どもを含め、警察が児相に通告した子どもは5万4227人(前年比46.5%増)で、12年連続で増えた。
警察は110番通報などで現場に駆けつけた際、子どもがけがをしているなど、緊急的な隔離が必要な場合、児相や児童養護施設などに子どもを引き渡している。統計を取り始めた12年は1611人だったが▽13年=1855人▽14年=2034人▽15年=2624人--と増加している。警察庁の担当者は「虐待の通報が増え、命にかかわる深刻なケースも散見されるようになった」と話す。
通告全体の7割を占めたのは心理的虐待で3万7183人(同53.9%増)。身体的虐待=1万1165人(同35.2%増)▽食事を与えないなどのネグレクト(怠慢・拒否)=5628人(同27%増)▽性的虐待=251人(同46.8%増)--と続いた。
児相への通告とは別に、各警察は虐待が確認できなかったケースについても児相など関係機関に情報提供している。16年の情報提供は1万6141件で、前年より4倍以上に増えていた。
一方、警察庁は児童ポルノ事件で16年に2097件、1531人を検挙し、被害にあった子どもが1313人に達したと発表した。いずれも過去最多。
裸の画像をメールなどで送らせる自画撮り被害が36.6%で最も多く、盗撮(32.4%)、児童買春・淫行(いんこう)(14.2%)と続いた。【川上晃弘】

<児童福祉法改正案>虐待、家裁が指導勧告…閣議決定

毎日新聞 2017年3月7日

政府は7日、児童虐待対応への家庭裁判所の関与強化を柱とした児童福祉法などの改正案を閣議決定した。児童相談所が保護者を指導するよう家裁が勧告できる。子どもを親から引き離して施設入所などをする前に、親子関係が改善するよう促す。2018年度施行予定。
保護者の同意なく子どもを施設などに入れる場合は、児相の申し立てを受けて家裁が審判する。新制度は、家裁が審判の前に、児相による指導を勧告できる。勧告は都道府県を通じて行う。指導内容は、生活環境の改善や児相のプログラム受講などで、期間はケースごとに定める。勧告は保護者に通知する。
現在も指導はできるが、児相に対して保護者が反発するケースがある。家裁が関与することで指導の実効性を高める。
指導を受けても改善がみられなければ家裁は施設入所などを承認する。一方、改善がみられて施設入所などを却下した場合も、引き続き指導が必要だと家裁が判断すれば再度勧告できる。
また、児相の判断で虐待を受けた子どもを保護者から引き離す「一時保護」が2カ月を超える場合は家裁の承認を条件とする。現状は都道府県の児童福祉審議会に意見を聞くことになっているが、実態は児相の判断を追認することが多い。一時保護の長期化を抑制するのが狙い。
保護者に子どもとの接触を禁止する都道府県知事による接近禁止命令の対象も見直す。現在は「保護者の意に反した施設入所など」に限っているが、同意に基づく入所や一時保護中などにも拡大する。【黒田阿紗子】

子どものお手伝い(その1) どんな声かけしてますか? ☆えくぼママの沖縄子育て☆

琉球新報 2017年3月10日

子育てって、楽しいこともあれば、泣きたくなっちゃうこともありますよね。
沖縄の子育てを応援するNPO法人「たいようのえくぼ」のメンバーが、
日々の暮らしで感じたことや、子育てがもっと楽しくなる情報をお届けします。

褒める? 感謝する?
日ごろの“ことば”を見直してみる
はじめまして、えくぼママライターのみはるです!!
息子くんも2歳を過ぎ、オトナの姿を見て、色々とやってみては仕事を増や・・・いやいやいやいや、お手伝いをしてくれています。
我が家では旦那さんと話し合い、決めていることがあります。
それは、息子くんがお手伝いしても、「偉かったね」と褒めないこと。
家族は協力し合うことが大切なので、おうちのことをするのは当たり前。
なので褒めて伸ばす、ではなく、夫婦間やオトナと同じように「感謝を伝えること」にしよう、と。
そこ大事??と思うかもしれませんが、よくある場面だからこそ大切だと思うんです。
息子くんがお皿を運んでくれたら、洗濯物を取り込んでくれたら、ゴミを捨ててくれたら…「ありがとう。お母さんとっても助かったよ」と伝えています。
でも例えば、タオルを畳んでみたいけれど、うまくできない…諦めずにやってなんとか畳めた‼という時には「頑張ってなんどもやってみたから上手にできたね‼」などと、もちろん褒めることもします。

「ありがとう」の気持ちを伝える
大事なのは、息子くんにどう感じ取ってほしいか。
「お手伝いをすることが偉い」ではなく、「お手伝いをすると喜んでもらえる、だからする」と思ってもらいたい。
「褒められるからやる」でも、お手伝いすることには変わらないと思いますが、「お母さんやお父さんが自分にしてくれているように、相手のためにできることをやる」と思ってほしい。
世の中のお母さんたちは褒められたくて家事をしているのではなくて、家族のため、家族に喜んでもらいたいから、が原動力ですよね。
もちろん、時には褒めて欲しいけど‼w
私はやっぱり「ありがとう」のことばが一番嬉しいです。
「ありがとう」「大好きだよ」と伝えると、自分も相手も体温が上がるという検証結果を見たことがあります。
心も身体も暖まる素敵なことばですね♪ しかもタダ♪w
何気なく子どもにかけることば。特によく使っていることばこそ、自分で見直していかなければいけないなと考えるみはるなのでした!!
(えくぼママライター みはる)