「明日、ママがいないと施設内虐待」の記事にコメントが書き込まれていました。とても、大切な内容ですので、ブログ記事とさせていただきました。

 施設内虐待を受けた出身者です。
 施設関係者は「虐待がなくなるよう対策している」と言いますが、何もしていない点があります。
 今まで虐待をしていた被害元児童への謝罪や支援です。
 施設関係者は、明日ママに対し「こどものトラウマが」と言いますが、自分らが虐待した被害者のトラウマに関しては何も言いません。
 全養は日テレに「文書だけではすまない。公開謝罪しろ」と言っていますが、私達被害者には謝罪はありません。
 そしてそんな全養を批判できないのが施設職員など関係者です。

 施設内虐待が、未だに行われているのは事実でしょう。実際、昨年5月頃事件として報道されています。また、今年2月には岡山県で性的虐待が発覚していました。
 だからと言って、全ての児童養護施設で行われているとは限りません。施設内虐待などあり得ないと思っている児童養護施設の職員はたくさんいます。
 そう言う職員からすれば、施設内虐待を行った職員は罰せられるべきだと本気で思っているのです。
 あなたは、当サイトのコンテンツをお読みになっていると思いますが、当サイトでは、「子どもたちを愛することが出来ないのであれば児童福祉で働くべきではない」と断言しています。
 全養協についても、施設内虐待はあり得ないとの前提で、全国の児童養護施設を取りまとめています。施設内虐待が発覚した場合は、強い態度で、猛省を求めています。それは、措置権者である自治体も同様です。
 施設内虐待の被害者が居られることも現実です。「被害元児童への謝罪や支援」をするべきなのは、施設内虐待を行った職員であり、それを見過ごしていた施設長であるのではないでしょうか。
 全養協や自治体、他の児童養護施設など、全く知らない人から謝罪を受けても、心の傷は癒されないと察します。
 施設内虐待を行っている職員と施設内虐待はあり得ないと思っている職員では、圧倒的に後者が多いのも現実です。そして、後者は、日々の子育てを愛情深く行っているのです。
 「施設関係者=自分らが虐待した」と一括りにされてしまうのは、自分の人生をかけて子どもたちと接している職員たちに対しての表現の暴力と捉えられてしまいます。
 あなたは、児童養護施設の全ての職員に対して謝罪を求めているのではなく、施設内虐待を行った職員や児童養護施設に対して謝罪を求めていると察します。
 従いまして、多分、あなたは、もう成人になられていると思いますが、虐待を受けた事実について、その児童養護施設の施設長やあるいは当時の職員がいれば、その職員と、きちんと話し合いをされることをお勧めします。それが、難しそうであれば、児童相談所に告発してください。それは、あなた自身の心の傷を癒す、一つの手段であり、あなたの後輩たちを守ることにも繋がります。
 施設内虐待を行った職員は、決して許されるべきではないと思います。何らかの制裁を受けるべきであり、そのために心の傷を負った者にきちんと謝罪すべきであると思います。
 補足ですが、全養協を意識している児童養護施設の職員は多分、殆どいないと思いますよ。従いまして、「全養を批判できないのが施設職員など関係者」と言うのは思い過ごしだと思います。施設長は意識しているかも知れませんが。

 「施設内虐待は存在するが、真摯に受け止めて改善する努力をしいるのでそういう表現をしないで欲しい」というのは私には身勝手な言い分に思える。
 改善する努力をした結果、施設内虐待が一切無くなり施設内の子供たちが現実として平穏に暮らしている状態が保たれ続けて始めて「このドラマは表現の暴力」といえるのではないだうろか

 施設内虐待について改善努力云々については、改善努力をしなければいけないのは、施設内虐待を行っていた児童養護施設です。もともと、施設内虐待などあり得ない児童養護施設は、予防策を講じることになります。また、施設内虐待が発覚し、猛省し改善努力をしている児童養護施設もあるでしょう。つまり、各児童養護施設の状況によって、表現が変わります。施設内虐待が、一切ない児童養護施設も現実に存在することも事実です。

当サイトコンテンツよりコピペ
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8施設内虐待の防止

 結論は、「人」です。虐待は、人によって行われます。
 施設内虐待の場合(精神的身体的暴力)
1.職員が子どもに対して行う場合
 絶対あってはいけませんが、職員も完璧な人間ではありませんので感情的な対応をしてしまい、それが習慣化してしまう場合など
2.子ども同士の場合
 いじめや大きい子が小さい子に性的いたずら、言動に対しての恐怖感など
3.子どもが職員に対して行う場合
 職員自身が子どもによって精神的に追い込まれるなど
 職員や子供たちへの人権教育や労働条件の整備、第三者機関の介入など、このようなことは、当たり前に整備しなければいけない事柄であって、見えない部分で行われる虐待については、防ぎようがありません。ですから対策が必要です。
①職員採用システムを整備する。まず、真実に子どもたちを愛せる職員を採用することが重要です。人事採用は、大概は、施設長によって行われますが、例えば採用試験に主任以上の職員に関わって貰うなど、複数の人物評価によって採用判断する方がよろしいでしょう。
②職員間のチームワーク構築。チームワークが構築されていれば、例え、施設内で虐待が行われても自浄作用が働くことでしょうし、互いのフォロー機能が働き、虐待に至る感情面の起伏が軽減されることでしょう。最も危惧することは、職員同士が不信感でぶつかり合っている場合です。
③管理職の監督責任の明確化。職員あるいは、子どもたちから通報を受けた場合に適切に対応する能力が問われます。
④要望解決第三者委員の積極的活用。一応、形は、整っているが結局は、第三者委員が施設に具体的に関わっていないのであれば、意味を成しません。積極的に活動していただけるよう、施設側が活動条件をオープンにする必要があります。
⑤人材育成。「雇用しました。後は、自分で成長しなさい。」は、無責任です。職場として、責任を持って、子どもたちにとって有益な職員の育成を担うべきでしょう。
と言うことで、結局は「人」なのです。
 子育てをしたことのない独身者がほとんどの職員構成、これは、何の言い訳にもなりません。要は、職員自身が、適切な常識を有し、大人としての自覚をもち、適切に精神コントロールができ、専門知識を臨機応変応用できれば、施設内虐待のほとんどを防ぐことができることでしょう。しかし、最も大切なことは、子供たちを本当に愛せるかと言うことです。

 児童養護施設で働くあなたへ、極論は、愛せないのであれば、施設職員にならないでくださいと言うことになります。また、就職当時は愛せていても初心を忘れてしまい、愛せなくなっている自分を発見した時、それが、修正できないのであれば、潔く退く勇気も必要でしょう。児童福祉施設で最も優先されることは、子どもたちの精神的身体的幸せなのです。
 さて、児童養護施設内で子どもも大人も誰一人傷つくことなく生活すること。これが、最大の理想です。
①施設に措置されている現実そのものが大人からの裏切りである。
②家庭環境によっては、疎外感を味わっていた場合もある。
③甘え方が分からない。
④我慢することができない、あるいは我慢しないと生きてこられなかった。
⑤ADHD、LD、自閉傾向等々のハンディを持ち合わせている。
⑥その他たくさん
 要は、様々なタイプの子どもたちと共に生活している中で、できることなら「裏切り感」「疎外感」「嫉妬感」等を極力避けていきたいと言う思いが生じてくることでしょう。

施設や里親の子ども、虐待被害71件 09年度以降最多

朝日新聞デジタル 2014年3月15日

 虐待や死別などの理由で親から離れて施設や里親のもとで暮らす子どもへの虐待が2012年度に71件確認され、被害者も173人にのぼった。厚生労働省が14日、全国の自治体からの報告結果を公表した。件数、人数ともに調査を始めた09年度以降で最多。厚労省は「施設職員や子どもに虐待の問題が知られるようになり、通報が増えたのではないか」とみている。
 最も多いのは、身体的虐待の45件だったが、性的虐待が前年度の1件から13件に急増。暴言などの心理的虐待は10件、世話を放棄するネグレクトも3件あった。具体的な内容では、指導に従わない子どもを注意する際にたたく、蹴る▽「家へ帰れ」「パトカー呼ぶぞ」などと暴言をはく、といったケースが報告された。被害者のうち男子は106人、女子は67人だった。
 施設別では児童養護施設が51件で最多。里親・ファミリーホームも7件あった。虐待をした職員や里親の半数近くは、実務経験が5年未満と短かった。