「明日、ママがいない」第9話 最終回

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「明日、ママがいない」で学ぶ児童養護施設

視聴率は、10%以上をキープしています。最終回は数字が上がると予測。

視聴率の推移
第1話 14.0% 第2話 13.5% ↓ 第3話 15.0% ↑ 第4話 13.1% ↓ 第5話 11.6% ↓ 第6話 11.5% ↓ 第7話 11.8% ↑ 第8話 11.8% → 第9話 12.8% ↑

 ドラマ「明日、ママがいない」の視聴者が、日本テレビが提示している「児童養護施設 そこは、親のいない子どもたちが暮らす場所 子どもたちがやってくる理由の殆どは 虐待だ」と言う言葉を信じてドラマを視聴していたら、それは、日本テレビが社会に悪影響を与えたことに他なりません。
 その理由は、「明日、ママがいない 批評まとめ」に論理的にまとめていますので、ここでは省略しますが、いよいよ、最終回です。このドラマを通して「児童養護施設」と言うキーワードを、視聴者のみなさんは得ることが出来ました。是非、これを機会に児童養護施設への理解を深めていただけるよう節に願います。
 きっと、感動的なエンディングが用意されていると思いますので、自分の感受性に任せて涙して下さい。そして、その涙を、現実社会に生かしてくださいね。
 そろそろ放送が始まります。今回も、指摘事項や不自然さをチェックしていきます。前回までと同様にリアルタイムに、書き込みを更新していきます。

・夜遅く帰宅する子どもの行動を把握していない職員は不自然。
・職員のプライバシーに子どもが関わることは極めて稀であり、ドラマの設定が不自然。
・双子の男の子が消えた。
・子どもに対して「お前」呼ばわりは継続している。
・愛し方をテーマにしながら愛することの虚しさも施設長を通して表現している。これは、敢えて対比させているのだろうか。
・ボンビを里親役が名前で呼んだ。「ゆいこ」
・CM復活せず。
・このドラマで初めて「施設長」と呼ばれたのでないだろうか。
・エンドロールで、脚本監修 野島伸司が復活していた。

 ドラマ「明日、ママがいない」とは無関係な現実的なお話しで締めくくります。あなた、もしくはあなたの周囲で起こりうる現実です。

「捨てられたんじゃない、わたしたちが捨てたんだ。」この境地に至れる子どもたちは、ほんの一握りの子どもたちでしょうね。現状にあらがう子どもたちの方が現実的です。
「こうのとりのゆりかご」に関係した子どもたちは現実に存在します。脚本家は、その子たちに向かって、この言葉を告げられるのか。

 北風の吹く寒い日の朝、男の子の兄弟二人が門の付近で遊んでいます。お昼もそこにいます。夕方もそこにいました。
 母が、電話で「○月○日、面会に行くからね。」と約束していたからです。
 私は、母に「確実でない約束はしないように」と何度も注意を促していました。
 それでも、母は、子どもから「今度いつ会いにくるの」と問いかけられると、ついつい、約束をしてしまいます。
 子どもたちは、裏切られることを信じていません。いや、信じたくないのでしょう。
 約束の日、朝から夕方まで門の所にいます。母は、その日も来ませんでした。
 この兄弟は、何度も何度も母に裏切られましたが、それでも、母を信じ続けました。
 それから、3年後、母に引き取られていきました。

親の転勤に悩む中学生のケース

 あなたと同じように親の転勤でなんども転校をしている子どもたちは、たくさんいます。そのほとんどの人が悩んでいると思います。
 でも、その理由で児童養護施設に入ってくる子どもたちは、いません。
 児童養護施設に入るには、児童相談所という所に相談に行く必要があります。あなたのように、親が子どもを育てられる状況であればたぶん、児童相談所の人は、児童養護施設への入所をすすめないでしょう。
 14歳は、中学3年生ですか。高校進学を決める年ですね。自分の人生にとって、大切な1年です。
 ぜひ、親ともう一度話し合ってください。
 児童養護施設で生活している子どもたちの、ほとんどは、家族と離れて生活している自分を嫌がっています。家族が自分を育てることが難しいので仕方なく児童養護施設で生活しています。
 そんな、子どもたちから見ると、あなたの悩みは、どのように映るでしょう。
 親をあなたから見ると、なぜ、どうして、ということがたくさんあると思います。でも、親は、あなたを悩ませるために引っ越しているのではないと思います。
 大人には、大人の事情があり転勤したくなくても、転勤の命令があればしなければいけないのです。それを無視したら、もちろん、仕事をやめなければいけません。そうなると、生活ができなくなってしまい
ます。
 あなたが大変なように、悩んでいるあなたを見守る親も同時に悩んでいるのです。だから、話し合ってください。
 このメールを親に見せてもかまいません。私が心配するのは、高校には、ぜひ、進学してほしいと言うことです。中学卒のために就職で苦労している子どもたちを何人も見てきました。あなたが、そのような道を選ぶ必要はないと思います。
 あなたの人生は、たった一度だけです。悔いのないように生きてほしいと思います。自分の人生を決めるのは、あなたです。
 もし、どうしても他人のアドバイスが必要な時は、児童相談所を電話帳でさがして相談の電話をしてくださいね。

母子家庭のケース

 子どもは、家庭円満で、親の愛情を受けて育つのが一番良いに決まっているのですが、それは、簡単な事ではありません。
 しかし、子育ては、全面的に、親の責任です。子どもたちが非社会的行動や反社会的行動を起こしたとき、「悪い子」と言うレッテルを貼りますが、それは、間違いです。親権者や監護権者の責任と言えるでしょう。
 あなたは、児童養護施設に子どもたちを預けたいのでしょうか。もし、そうであれば、児童相談所にご相談下さい。
 でも、精一杯の愛情を注いでくれる親と一緒に生活することを、可能な限り模索して下さい。子どもたちが、もし、道を外れていたら、親として、精一杯、気持ちを伝えることが大切です。素直に、「自分も子どもたちの手助けが必要なんだ。」と子どもたちにヘルプを求めることも必要でしょう。親と子は、互いに支え合って生きていくものです。親が子どもを注意します。子どもが親を注意することもあるでしょう。支え合っていくとは、お互い様の気持ちを持ち続けることでもあるでしょう。
 元夫も子どもたちを愛する気持ちは、きっと一緒です。離婚をしていても、子育てのまっただ中、役割分担をして、それを子どもたちに明確に示してあげることも重要です。不仲になったから離婚をしたのだと思いますが、そんな中で相手を中傷する言葉を子どもたちに聞かせていないでしょうか。子どもたちにとっては、どちらも親なのです。そんな言葉を聞いたら、とても、複雑な心境になることは、容易に想像できます。
 子どもたちに笑顔で接すること。一日の中で少しの時間でも良いです。笑いあえる楽しい時間を作りましょう。明るい場所は、家庭の中にあるはずです。一日一回、必ず握手する、これだけでもスキンシップになります。
 可能な限り、楽しい家庭を作っていくこと、これが基本と思います。
 子どもたちが落ち着いて生活できる家庭作りについては、児童相談所のケースワーカーに、ご相談して下さいね。

高校生からの質問

 「高校生でもこの施設に入ることはできるのでしょうか?」
 高校生で、入所してくる場合もありますが、児童養護施設は、学生寮とかとは違い、社会福祉施設です。
 児童相談所が家庭環境の調査や本人や保護者との面談等を通して、社会福祉施設での措置が適正かどうかを判断した上で、入所が決定されます。
 「入るのには保護者の同意が必要なのでしょうか?」
 原則として、保護者は親権者ですので同意が必要です。
 ただし、家庭内暴力や虐待等の特例の場合は、児童相談所が、強制的に親子分離する場合もあります。
 「施設に入るのにいくらくらいかかるのでしょうか?」
 子ども本人が請求されることはありませんが、保護者には、所得に応じて徴収金額が設定され、徴収されることになります。
 家庭の事情を察することは出来ませんが、出来れば、家庭から社会に旅立つのがベストと思います。

信じ続ける大人

 子どもたちと一緒に生きている大人は、子どもたちに裏切られ続けることが役目です。
 子どもが悪いことをしたとき、「もう同じ過ちは繰り返すなよ」と時には、叱り、時には、情けなくて共に泣き、時には、時間を掛けて話をし、時には、無言で一緒に座っている、それでも、また、次の過ちを犯してしまいます。
 大人は、信じ続けるしか方法がありません。「もう、同じ過ちは繰り返さないね。信じているよ。」大人が子どもを信じなくなったら、それで終わりです。だから信じ続けるしかありません。
 ある子どもが、児童養護施設を旅立っていくとき、言いました。
 「○○さんは、あの時、俺を本気で叱りつけてくれた。その時は、腹が立ったが、俺の事で本気になってくれたことを今では、感謝している。」
 大人の一途な気持ち、いつかは報われることもあります。

「明日ママ」最終回…日テレ、放送上の“公開謝罪”なし

スポニチアネックス 2014年3月12日

 物語の舞台になった児童養護施設の描写などをめぐり、放送開始直後から賛否両論が巻き起こった日本テレビの連続ドラマ「明日、ママがいない」(水曜後10・00)が12日、最終回(第9話)を迎えた。
 内容改善を求めた全国児童養護施設協議会が公の場における謝罪を要請したことについて、同局の大久保好男社長は先月24日の定例会見で「(同4日に)文書で関係団体に示した見解でご理解いただきたい。当面、それ以上の対応は考えていない」と表明。
 その通り、最終回でもテロップなどによるオンエア上の“公開謝罪”はなかった。
 また、番組スポンサーのCM見合わせについては「できるだけ早く従来の状態に戻っていただきたいと誠意を込めてお願いしている」としていたが、最終回でも企業CMはなし。
 エンドロールまでに流れたのはACジャパン(旧公共広告機構)の公共CM4本、同局の番組宣伝6本、民放キー局のビデオ・オンデマンド・サービス「もっとTV」のCM1本だった。
 提供CMのみならず、いわゆる「スポットCM」(スポンサー以外の企業CM)も消えたのは第4話(2月5日)から。最終回まで6週連続して状況が変わることはなかった。
 施設の子どもたちはドンキ=真希、ボンビ=優衣子、ピア美=直美と名前が呼ばれたが、ポスト(芦田愛菜)は明らかにされず。最後は「おまえがいなくなると、オレが寂しいんだ」と施設長(三上博史)に “引き取られる形”になり、2人が撮ったプリクラに「パパ」「キララ」と書かれたカットがラストシーンになった。

明日ママ最終回視聴率は12・8%

東スポWeb 2014年3月13日

 児童養護施設を舞台にした同ドラマは「放送中止騒動」「スポンサー離れ」「CM見合わせ」に見舞われたが、視聴率は第1話が14・0%、第2話=13・5%、第3話は15・0%と微増したが、第4話=13・1%、第5話=11・6%、第6話=11・5%、第7話=11・8%、第8話=11・8%と足踏み状態だった。12日昨夜の第9話は12・8%と“ハッピーエンド”の最終回でようやく上昇した。

「お前がいなくなると、俺が寂しいんだ。お前は、俺の娘だ」──三上博史演じる施設長がポスト(芦田愛菜)を引き取る形で終わった。最後のシーンは「パパ」「キララ」と書かれた2人のプリクラだった。

「明日ママ」最終回に疑問の声……「『最後まで見て』とはなんだったのか」

RBB TODAY 2014年3月13日

 ドラマ「明日、ママがいない」(日本テレビ系)が12日に最終回を迎えた。児童福祉施設などからの批判に対して制作側は「最後まで見てほしい」とコメントしていたが、視聴者からは「最後まで見たけれど、よくわからなかった」という声も上がっている。
 同ドラマは、児童養護施設の子どもたちが懸命に生きようともがく様を描いている。しかし初回放送間もなく、いわゆる“赤ちゃんポスト”「こうのとりのゆりかご」を運営する熊本・慈恵病院が、赤ちゃんポストに預けられた“ポスト”(芦田愛菜)といったキャラクターのアダ名や施設内での虐待を想起させるシーンに対し、「偏見や誤解につながる」と申し立てた。この抗議を引き金に、表現の自由をテーマとした一大論争が勃発。騒動を受け、第4話から最終回の第9話までスポンサーがCMを見合わせるという異例の事態となった。
 クレームに対して、日本テレビ総合広報部は「最後までご覧いただきたい」と返答したと報じられている。そして、実際に最終話が放送されてみて、「感動した!」「完璧なドラマだった」と絶賛する声も寄せられているが、「最後まで見た結果、よくわからなかった」と首をひねる視聴者も。
 最終話のストーリーは、主人公のポスト(芦田愛菜)を「お前は俺の娘だ」と施設長・佐々木友則(三上博史)が引き取るという展開だったのだが、「『ドラマの描写と現実の施設がかけ離れている』というクレームがあったのに『施設長が父親になる』オチで失笑」と指摘されている。「最後まで見たけれど、よくわからなかった」「『最後まで見て』とはなんだったのか」といった意見もある。
 また、「『最後まで見てほしい』っていうのは多分ラストの台詞のことを指してたんだろうけど、現実に存在する施設や子供たちを不快にさせてまで伝えるほどのメッセージだったの?」と新たな問題提起もされている。
 どうやら放送が終了しても、「明日ママ」論争はもうしばらく続きそうだ。
 なお、最終話の平均視聴率は12.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、全9話の平均も12.8%だったと報じられている。