望まない妊娠、悲劇防げ SOS窓口の拡充が急務

中日新聞 2015年01月30日

「妊娠SOS」などの名称で、相談窓口を設ける自治体が増えている。望まない妊娠などによる赤ちゃんの遺棄や虐待を防ぐのが目的で、「こうのとりのゆりかご」を運営する熊本市の慈恵病院が全国的に知られる。同病院相談役の田尻由貴子さん(64)ら各地の助産師と、日本財団(東京)が相談の質向上と各地の連携を目指し、今月から全国で学習会を始めた。
今月上旬、名古屋市内で開かれた学習会。田尻さんや実際に相談を受ける愛知、三重両県の助産師らの報告に百人を超す助産師、保健師らが聞き入った。
親が育てられない子を匿名で預かる「こうのとりのゆりかご」を、二〇〇七年に始めた慈恵病院。田尻さんは「ゆりかごに救われた命は七年間で百一。相談で救われた命は五百を超える」と二十四時間・三百六十五日、電話を受けるSOS相談の意義を強調した。
同病院への相談件数は、一三年度が千四百四十五件と増加の一途。その約七割は熊本県外だ。田尻さんは顔を合わせて面談をするよう努めている。初回相談で「育てられない」と言う人も、県内で面談を重ねることができる人ほど、「自分が育てたい」と気持ちが変化するという。
自宅で出産して間もない母子が「ゆりかご」に預けるため、関東地方から長距離移動した例なども紹介。来院時に赤ちゃんが低体温になっていたり、母親も陰部の裂傷があったり。「熊本まで来るのは母子ともに危険。本来は相談者の地元の行政が関わらないといけない。各地に安心して産前産後を過ごせる施設がほしい」
三重県の「妊娠レスキューダイヤル」を受託するNPO法人「MCサポートセンターみっくみえ」(三重県桑名市)代表の松岡典子さん(57)も「受託前から望まない妊娠の相談を受けており、一団体では支援に限界がある。私たちの経験を共有したい」と考える。
同法人は一二年十一月から受託相談を開始。週三回・三時間、助産師と看護師が対応し、二年間で百十九件を受けた。受託から五カ月かけて児童相談所、産婦人科医、弁護士会、教育委員会などと連携し、一緒に周知や運営に取り組む体制を整えたことも報告した。
昨年六月に始めた名古屋市の「なごや妊娠SOS」。相談員の篠田恵見さん(57)は「電話で窓口を紹介しているが、付き添って同行する人や結果を共有する仕組みが必要」と話した。こちらも週三回・三時間、助産師が電話とメールの相談に対応し、昨年末までに八十九件を受けている。
日本財団で学習会の企画を担う赤尾さく美さん(44)は「相談窓口を設ける自治体は増えているが、まだ足りず対応に差もある。危機を抱える妊婦の相談を受けるなら受け皿も確保する意識を。相談を地元の支援につなげるネットワークをつくりたい」と意気込む。赤尾さんも助産師で、愛知県内の総合病院などに勤務しながら、望まない妊娠の相談などに関わってきた。
田尻さんは三月に慈恵病院を退職し、「ゆりかご」の運営から退く。「今後は経験を伝え、母子の生涯に寄り添う姿勢で、SOS相談の窓口普及のお手伝いをしたい」と言う。
学習会は今後も日本財団が中心となって続け、二月十四日には東京都内で都助産師会と共催する予定。
(吉田瑠里)

銃刀法違反容疑:集団下校の小1に切りつけ 44歳逮捕

毎日新聞 2015年01月29日

29日午後2時50分ごろ、東大阪市稲葉1の市立玉川小学校(児童519人)の西側路上で、集団下校していた小学1年の男児(7)が刃物で右指を切られ軽傷を負った。駆け付けた大阪府警河内署員が、現場近くで包丁(刃渡り約17センチ)を持って歩く無職の女(44)を見つけ、銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕した。しかし、精神状態が不安定なため釈放し、精神保健福祉法に基づく措置入院となった。
河内署によると、男児はすれ違いざまに切りつけられ、近くにいた同級生の男児(7)も右腕をつかまれた。同級生にけがはなかった。
玉川小の石井恵子校長によると、当時は5時間目を終えた1〜3年生の下校時間で、現場付近では計約20人が集団下校していた。このうち男女十数人が校舎に駆け込み、「助けて」「刃物を持った人がいる」などと訴えた。泣いている子もいたという。授業中だった4〜6年生はその後、教職員に付き添われて帰宅した。
近所の女性によると、3年生の息子(8)が「ママ助けて。子供が殺される」と、泣きながら自宅に逃げ込んできた。外に飛び出すと、児童10人以上が逃げまどっていたという。女性は「子供たちは本当に怖かったと思う。被害に遭った男の子は早く元気になってほしい」と話した。【新宮達、黄在龍】

「人を殺してみたい」という供述から

NewsCafe8 2015年01月28日

1月27日午後、愛知県警は、名古屋市昭和区のアパートに住む19歳の女子大生を殺人の疑いで逮捕しました。顔見知りの女性(77)をおので殴るなどして殺害した疑い。女子大生は容疑を認めているということです。女性を殺害した理由は「人を殺してみたかった」というのです。
報道によれば、女子大生は昨年12月7日昼ごろ、名古屋市千種区の無職、森外茂子さんの頭をおので数回なぐるなどして、殺害した疑いが持たれています。1月27日午前、風呂場の洗い場に服を着たまま倒れている森さんの遺体を、訪問した警察官が発見しました。森さんの夫が、帰宅せず、携帯電話にも出ないことから県警に相談していたといいます。
宗教の勧誘でのトラブルが報じられていますが、接点はここのようですが、殺害に至るまでの経緯については、どんな事情があったのかはわかっていません。
ただ「人を殺してみたかった」という供述は、昨年7月26日、長崎県佐世保市の女子高生が同級生を殺害し、バラバラにした事件でもありました。加害少女は「人を殺してみたかった」「遺体をバラバラにしてみたかった」と供述していました。
「人を殺してみたかった」という供述をする犯人は、1967年6月の幼女殺害事件でもありましたので、特に「目新しい事件」というわけではありません。しかし、実際に起こってみると、日常生活を送っている通常の人であれば、理解不能だったりしますし、「殺したいから殺した」となれば、いつ自分が被害者になるのかわからないため、恐怖することでしょう。
特に2000年は同様の事件が続きました。5月1日、少年が下校中に見知らぬ民家に侵入し、女性札殺害し、夫にも傷害を与えた「愛知県豊川市主婦殺人事件」、5月3日の入院中の少年が外泊中に、牛刀を持って乗り込んだ「西鉄バスジャック事件」、5月12日、神奈川県大船駅付近を走っていた電車内で男子高校生が「誰でもよい」としてハンマーで殺害した事件がありました。特に、豊川市主婦殺人事件は「人を殺すという経験をしてみたかった」などと動機を話していた。そこから触発されて、西鉄バスジャック事件が起きます。
ちなみに、この3人の加害少年は、1997年の神戸連続児童殺傷事件の加害少年と同じ年齢であり、かつては「14歳問題」とか「17歳問題」と呼ばれた世代でもありました。2008年6月の秋葉原通り魔殺傷事件の被告も同じ年齢です。因果関係があるわけではないでしょうが、因縁めいた世代となってしまいました。
さて、私もかつて「人を殺してみたかった」と思ったことがある少年少女のインタビューをしたことがあります。動機としては家族問題や学校問題が多かったように思いますが、漠然とした将来への不安感が背景にあった子どももいました。しかし取材した少年少女たちは、実際には殺人(未遂を含む)をしたことはありません。もちろん、いわゆる悪ガキたちの中には、窃盗や万引き、強盗、脅迫などの罪を犯した人はいましたが、やはり、殺人は一線があるようです。
「人を殺してみたい」と供述した少年少女は精神鑑定にかけられることが多いのです。そして、なんらかの「人格障害」や「発達障害」、あるいは「統合失調症(かつての精神分裂病)」を指摘する医師も出てきます。一方で、病気を否定する医師もいたりします。私たちは、こうした犯罪が起きたときに、わかりやすい「物語化」(正常な精神状態ではなかった)と「分断化」(正常でなければ仕方がない。我々の問題ではない)をしたがります。そのため、病気のほうが、ある意味、安心したりします。
もちろん、直感的に「人を殺してみたい」と思う被疑者に対して拒絶反応が出ても自然なことかもしれません。なるべくなら、そんな感覚を遠ざけたい。怒りを覚える人もいることでしょう。しかし、単純に「分断」させてしまうことは、事件が「わたしたちの社会」に内包する問題を隠してしまうことになりかねません。「人を殺してみたい」という感覚を持っている人がいるということは、その当事者の個性の問題も捨てられませんが、その感覚を表出してしまった環境にもなんらかの要因が隠されている可能性があります。
逮捕された女子大生のツイッターと指摘されたアカウントは、かつて母親を殺害しようとした女子高生が使っていた薬の名前です。プロフィールには、「名古屋大学理学部一年(今ここ)→名古屋大学大学院→自宅警備員→刑務所→拘置所」とあり、将来、人を殺すことを予想していたかのようになっています。
そのアカウントでは12月7日17時15分、「ついにやった。」とつぶやかれています。事件はこの日の昼ですから、殺害後のツイートということでしょうか。その二日前には「(在学している大学)出身死刑囚ってまだいなんだよな」、11月23日には「夢の中での◯◯◯◯(自身の姓)は人殺しでした」と意味深なつぶやきがなされていました。4月3日には「逮捕される夢みた。怖かった」とありますが、それが現実のものになってしまいました。
こうした事件の場合も、加害少女のパーソナリティに焦点がいくことでしょう。しかし、環境要因も見逃せないことがあります。佐世保市で女子高生が同級生を殺害した事件でも、加害少女や少女を取り巻く家庭環境のみならず、精神科医や児童相談所などといった、いわゆる専門職の振る舞い方の問題も指摘されました。精神医療や精神保健、児童福祉、学校教育などのあり方も問われていると思うのです。

[ライター 渋井哲也/生きづらさを抱える若者、ネットコミュニケーション、自殺問題などを取材

大人の「女子」が憧れる職業ランキング

@DIME 2015年1月29日

子供のころに、「大人になったら◯◯になりたい!」と憧れを持ったことがあるだろう。では、大人になった今は、憧れていたあの思いはどう変わったのか?いろいろな経験を積み、子供のころに憧れた職業と、大人になった今「目指せばよかった」と思う職業が、異なる人もいるだろう。株式会社エイチームは、同社が運営する女性向け体調管理アプリ・サイト『ラルーン』で、会員を対象に実施したアンケート結果を元に『大人の「女子」が憧れる職業ランキング』を公開している。

子供のころはどうだった?「子供のころ憧れた職業TOP10」
まずは、子供のころ憧れた職業ランキングから。今でも子供に大人気の職業が揃う結果となった。誰しもこのTOP10の職業のどれかに憧れたことがあるのではないだろうか。

【1位】保育士
・優しかった先生に憧れて(20代後半)
・子供と一緒に遊びたいと思っていた(40代以上)
【2位】看護師
・ナースのお仕事を見て(20代前半)
・お母さんが看護師だったから(20代後半)
【3位】パティシエ
・多分甘いものが好きだったからかな?(笑)(20代前半)
・ケーキが大好きだったから(30代前半)
【4位】お花屋さん
・女の子らしくてお姫様みたいなかんじだったから(30代前半)
・お花が好きっていうのと、可愛らしい感じがして!!(30代前半)
【5位】CA(キャビンアテンダント)
・知的でキレイでかっこいいから(30代後半)
・首に巻いているスカーフが子供ながらにかっこいいイメージでした。(20代前半)
【6位】教師
・担任の先生が大好きだったから。(20代前半)
・人に教えることが好きだったから(20代前半)
【7位】美容師
・髪のアレンジが好きだったから(20代後半)
・自分も美容師になればおしゃれで可愛くなれると思っていた。(20代前半)
以降、【8位】歌手、【9位】獣医、【10位】漫画家、となった。「先生が好きだったから」や「◯◯することが好きだったから」など、好きという気持ちから生まれた憧れが多いようだ。

今はどう?大人になってみて「目指せばよかったと思う職業TOP10」
子供のころに憧れていた職業に比べて、大人になってみて「目指せばよかったと思う職業TOP10」は、より現実的なラインナップとなった。

【1位】看護師
・ハードな仕事だと思いますが、その分やりがいはあると思う。(30代後半)
・高齢者が増えて社会の為にも支えていきたい(20代後半)
【2位】公務員
・収入が安定しているから(20代前半)
・待遇(福利厚生など) 結婚し、子供が出来ても職場復帰しやすく、就業時間や、休みもきちんとあるので。(20代後半)
【3位】薬剤師
・需要は高いし産後も働けそう。国家資格は強い。(30代後半)
・給料がいいし女性が働くには打ってつけの求人条件が多いように思います。(30代後半)
【4位】CA(キャビンアテンダント)
・きれいで、英語が話せて、憧れだから。(20代前半)
・世界にいける。いろんな土地に足を運べて触れることができるかなと思いました。(20代後半)
【5位】特にない
・今やりたいことをやっているから、ない(30代後半)
・ない(20代前半)
【6位】美容師
・かっこいい。じぶんも可愛くなれる(20代前半)
・ハサミ1つでも 人を笑顔にできるから(40代以上)
【7位】OL
・仕事の休憩中にランチに出掛けるとか、ネイルとか、女子らしいことが、できる(20代前半)
・いつもオシャレが出来て、楽しそう。(20代前半)

以降、【8位】ブライダル関係、【9位】保育士、【10位】事務、となっている。安定している仕事、人のためになる仕事、人の笑顔が見られる職業が多い結果となった。アンケートの結果はいかがだっただろうか。子供のころの「好き」という真っ直ぐな思いから来る憧れに対し、大人になってからの憧れは、「人のためになる」というキーワードが見受けられる。さらに、大人になってからは、圧倒的に”安定した職業”が支持を集めた。これは、自分の大切にしたい人を大切にしたいという思いからかもしれない。

【調査概要】
調査エリア :全国
調査方法  :女性向け体調管理アプリ・サイト『ラルーン』会員にアンケート
調査期間  :2014年10月
サンプル数 :925名

たった5分で元気に!疲れスッキリ入浴法

オズモール 2015年1月29日

体にいいお風呂の入り方といえば“ぬるめのお湯で半身浴”。実践している女子も多いのでは? そんな常識を覆す、“熱めのお湯に全身つかる”入浴法が注目されているのだとか。疲れがスッキリとれて元気になれるというその方法を、慶應義塾大学薬学部教授の水島徹先生に教えてもらおう!
「私たちの体内には、自己回復力を高めて健康な体へと導いてくれる“ヒート・ショック・プロテイン(Heat Shock Protein=以下、HSP)というタンパク質があります。年齢とともに減ってしまうものですが、熱刺激によって、新たに生まれることが分かっています。HSPを効果的に増やすのに最適なのは、全身にまんべんなく熱刺激を与えることができる“HSP入浴法”です」(同)
ぬるめのお湯は確かにリラックスできるけれど、それだけでは体を甘やかすことになってしまうそう。ときには熱めのお湯につかり、体にストレスを与えることで、体はそれに対抗しようとして強くなるのだとか!

疲れに負けない体をつくるHSP入浴法はこちら。
(1)ぬるめのシャワーをあびるか、ぬるめのお湯で普段通り入浴する。
(2)最後に42度のお風呂に5分間、全身つかる。

この温度差による刺激でHSPは急増するけれど、温度差は体に負担をかけることにもなるので注意点も。
◎入浴前に(必要に応じて入浴中や入浴後も)水分補給を忘れずに。
◎42度より高い温度では行わないこと。
◎心臓が弱い人、持病がある人、高齢者は、医師に相談して指示に従おう。

「42度が熱すぎると感じたら無理をしないで、心地よいと感じる温度で行ってください。いつも入浴している温度プラス1度から慣らしていくといいでしょう。湯船の中では体をひねったり、足を動かしたりして、運動するとより効果的です」(同)
5分以上つかっても効果はあまり変わらないそうなので、無理して長時間入ったり、くり返したりする必要はない。「増えたHSPは24~48時間で元に戻ります。常にHSPが多い状態を維持したければ、1~2日おきにこの入浴法を続けるといいと思います」(同)
毎日は面倒…という女子は、お疲れモードのとき、大切なイベントの前、運動をした後など、疲れをとって元気をチャージしたい“ここぞ!”というときに試してみて。【オズモール】

水島徹
慶應義塾大学薬学部分析科学講座主任教授。1990年東京大学薬学部卒業。1992年東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了。スポーツクラブNAS株式会社技術アドバイザー。ヤーマン株式会社技術アドバイザー。厚生労働省科学研究費補助金創薬基盤推進研究事業主任研究員。著書に『42℃温めで素肌美人』(幻冬舎)などがある。