浮島丸殉難者の追悼共に 京都・舞鶴、日韓の養護施設生ら献花

京都新聞 2014年7月27日

韓国・仁川市から来日した児童養護施設「パイントゥリーホーム」の高校生3人が27日、京都府舞鶴市の児童養護施設「舞鶴学園」の中高生たちと同市佐波賀の「浮島丸殉難者追悼の碑」を訪ね、献花して犠牲者たちのために祈った。
碑は、1945年8月24日に帰国中の朝鮮人労働者ら549人が亡くなった浮島丸の沈没現場を望む地にある。高校生たちは浮島丸事件の説明を受けた後、碑に花をささげ、静かに手をあわせた。
イ・ダヒさん(16)は「悲しい事件ですが、忘れないようにと日本の方が碑を建て、守ってくださるのがうれしい」と話していた。
同ホームと舞鶴学園の児童生徒たちは1993年から相互訪問を続け、毎年夏に追悼碑に献花している。韓国でも若い世代は浮島丸のことを知らないといい、「浮島丸殉難者を追悼する会」の余江勝彦会長(73)は、「国籍に関わらず、浮島丸のことを若い人たちに伝えたい」と話していた。

隠された数字が示している所得格差拡大の現実

エコノミックニュース 2014年7月27日

経済協力開発機構(OECD)は所得格差の拡大に警鐘を鳴らしている。OECDの調べによると、2000年以降、カナダ、ドイツ、ノルウェー、アメリカ、イタリア、フィンランドなどの国々で所得格差が拡大しており、日本もそのうちのひとつに該当している。OECDはリーマン・ショックを発端とする世界的な経済打撃の後、さらに高所得者層と低所得者層の差が広がっていると分析している。格差拡大の要因は中間所得者層や低所得者層と比較して、高所得者層が好調にあることと、若者や夫婦と子どもの核家族世帯の貧困率の上昇が挙げられている。しかしこうした要因は世界共通というわけではなく、国それぞれに格差拡大の理由は異なるようだ。
日本の格差拡大の最大の要因は社会構造にあり、少子高齢化による生産性の低下だと言われている。国際競争力を上げることができずにグローバル化する市場に遅れをとり、またIT技術の発展で高度なコンピュータ技能を持つ人と持たない人の差が所得格差に繋がっているという点も指摘されている。
格差を測る基準として用いられているのがジニ係数だ。ジニ係数とは所得分配の不平等を測定するもので、数値が0であれば完全な平等ということになり、1に近づくほど格差が大きいということになる。社会への不満から反乱が起こる可能性を測る尺度としても扱われ、0.4で警戒ライン、0.6で危険ラインとされている。厚生労働省の調査によると近年の日本のジニ係数は所得の再分配によって0.38前後まで抑えられている。11年の当初所得のジニ係数は0.5536だが、税金や社会保障である年金や医療費、介護費等の再分配によって差し引かれ、0.3791にまで抑えられている。
再分配によってジニ係数が抑えられているというのが日本の現状だ。しかし当初所得のジニ係数は過去30年間増加し続けており、1999年は0.4720、2005年には0.5263、08年で0.5318となっている。再分配後のジニ係数は1999年で0.3814、2008年では0.3758と抑えられているものの、実際の格差は確実に拡大し続けているという状況にある。
OECDの玉木林太郎事務次長兼チーフエコノミストは、安倍政権が推し進める経済政策は日本の格差を拡大させており、格差解消への取り組みが後回しになっていることに懸念を示している。医療費削減や年金の支給減額が検討されるなど、所得の再分配の枠も不安定に揺れている今、格差拡大は多くの人にとって身に迫った問題だろう。(編集担当:久保田雄城)

1枚の紙を103回折り畳むと宇宙と同じ厚さになるって知ってた?

ギズモード・ジャパン 2014年7月23日

え、たったの103回で?
これまで1枚の紙は8回までしか半分に折り畳むことができない*と言われてきました。しかし理論的には、十分な大きさの紙とエネルギーがあれば何回でも好きなだけ折り畳むことができるはずですよね。でも現実的には不可能なんです…だって1枚の紙を103回半分に折り畳むと、観測可能な宇宙の大きさより厚くなっちゃうんですもの。その厚さ実に930億光年分。いや、ほんとに。
なぜ厚さ0.0039インチ(約0.1mm)の紙が宇宙と同じ厚さになるの?
答えは簡単。指数関数的増加のせい。ドラえもんのバイバインを思い浮かべてもらえると分かりやすいかも。
平均的な紙の厚さは0.1mm程度。1回折り畳むと厚さは2倍になります。2回折り畳むと最初の4倍の厚さになります。これを繰り返していくとあっと言う間にすごいことになるんです。

3回折り畳むと大体爪と同じくらいの厚さになります。
7回折り畳むと128ページあるノートと同じ厚さに。
10回折り畳むと手の幅と同じくらいの厚さ。
23回折り畳むと厚さはなんと1kmに。
30回折り畳むと厚さ100km。宇宙に到達できる高さです。
さらに続けて42回折り畳むと月に到達、51回折り畳むと太陽に届きます。
そして81回目、紙の厚さは12万7,786光年の距離に。アンドロメダ銀河の大きさとほぼ同じ厚みです。
90回折り畳むと1億3千8万光年の厚さとなり、約1億1千光年と考えられているおとめ座超銀河団よりも厚くなります。ちなみにおとめ座超銀河団には銀河系(天の川銀河)やアンドロメダ銀河など約100の銀河団、銀河群で構成されています。
そしていよいよ103回目、観測可能な宇宙の大きさをしのぐ厚みに。その距離は約930億光年。

数学って宇宙と同じくらい素晴らしくて不思議ですね。
*現在の世界記録はBritney Gallivanさんの12回とされていますが、英BBCで13回にチャレンジし成功した模様。