子どもの貧困対策へ基金 政府、民間資金で新設へ

朝日新聞デジタル 2015年4月2日

政府は2日、子どもの貧困の解消に向けて、民間資金を活用した基金を新設すると発表した。子どもの貧困率は16・3%(2012年)と過去最悪の水準にある。暮らしや学習をサポートする団体への資金援助や、スポーツ・芸術面で力がある子どもを経済的に支える取り組みで、親から子への「貧困の連鎖」を断ち切ることを狙う。
この日、子どもの貧困解消に官民が連携して取り組む「子供の未来応援国民運動」の発起人集会が官邸で開かれた。基金新設を盛り込んだ趣意書を採択。資金の募集方法や助成手続きなど、詳細は今後詰める。
発起人には安倍晋三首相のほか、伊藤一郎・旭化成会長、元プロボクサーで児童養護施設出身の坂本博之さんら27人が名を連ねた。

いじめ対応 専任教諭配置で効果 早期発見体制進む

橫浜泉区タウンニュース 2015年4月2日

いじめや不登校、発達障害など、子どもに関する課題の対応において校内の中心的役割を担う児童支援専任教諭。横浜市は2010年度から段階的に市内の小学校へ配置をすすめ、昨年度末までに全校配置が完了した。全校配置から1年、市教委で話を聞いた。
児童支援専任教諭は、校内で中心となり得る教員の中から各校1人ずつ校長が指名。横浜市では10年度から70校ずつに配置を始め、昨年度、全341校に1人ずつ配置が完了した。
専任教諭は学級を担任せず、担当する授業時間数は1週間12時間以下。軽減された時間は、副校長や学校カウンセラー、養護教諭との会議、家庭訪問、授業見学、登下校指導、地域巡回など学校全体に細かく目を配り、その都度情報共有している。小中学校間や児童相談所・警察署など、地域の関係機関との連携窓口にもなっている。
配置はいじめや不登校など児童指導上の問題の未然防止と早期解決がねらい。学級内で問題があった場合、これまでは担任が抱え込みがちだったが、専任教諭が中心となり学校全体の問題としてオープンにすることで、組織で解決する方向へと教職員の意識も変わってきたという。

解消率も向上
配置効果がよく表れているのがいじめの認知件数と解消率だ。児童1千人あたりのいじめ認知件数は専任教諭配置前の09年度2・6件だったのに対し、280校に配置した13年度は4・7倍の12・3件にまで増加した。
市教委は「いじめ防止に向けた一斉キャンペーンや全校無記名アンケートの実施などで不安や悩みを抱えた生徒の把握に努めていることに加え、専任教諭の配置で実態把握が進んだ面もある」と分析。同様にいじめの年度内解消率は88・9%から97・1%へと、8・2ポイント向上した。

潜在化などに課題
一人ひとりの状況に応じた指導で成果を上げる専任教諭だが課題もある。いじめは大人が気づきにくい悪口や嫌がらせ、仲間外れなどが8割を占めると言い、さらにスマートフォンの普及によりSNS等を使った新たないじめはその潜在化が危惧されている。
また、専任教諭が担当する領域が児童・保護者の困り事全般に渡ることから高い知識と経験・専門性が求められている点だ。市教委は「毎週指定研修を実施している。今後も問題に対して的確に対応できるよう努めていきたい」と話した。

あなたもそうかも? 日本人の3人に1人が「歯周病」だった

nikkanCare.ism 2015年4月2日

歯と歯ぐきの健康を害し、歯のぐらつきや抜け落ちをもたらす歯周病。口臭の原因ともなっており、第一印象にも関わってくるので、気をつけたい病気のひとつです。
しかしながら、この歯周病は虫歯と比べると自覚症状が少なく、自分が歯周病であることに気づいていない人も……。
もしかしたら、あなた自身も、既に歯周病を患っているかもしれません。
今回は、歯周病の実態について、厚生労働省の「歯周病の有病状況」からお話していきます。

3人に1人が歯周病
歯周病は、年齢が上がるにつれ罹患率が高くなります。歯周病を「歯周ポケットがある人」とすると、歯周病を患っている人の割合は、約3人に1人です。
ただし、55歳以上になると、歯周病の罹患率はぐっと上がり、約半分が歯周病持ち、という統計結果が出ています。さらに、75歳以上の後期高齢者の場合、60%が歯周病を患っており、歯周病でない人の方が少ないほどです。
ちなみに、「歯石が1つもついておらず、極めて健康的な状態である」という人は全体のわずか2割程度しかいません。

デンタルチェックを受けて歯周病予防に努めよう
虫歯に比べて自覚症状は乏しいものの、歯ぐきの腫れや出血、目視によって、「なんだか歯の調子がおかしい」と感じる人もいます。
このような場合、すぐに歯科医にかかった方がよいでしょう。
また、そうでなくても、数か月に1度ほどの割合で、デンタルチェックを受けることをオススメします。
歯石がついているようならばそれをとってもらうことができますし、虫歯や歯周病の場合は早期発見と早期治療が重要だからです。
また、デンタルクリニックのなかには、口臭を客観的に測定できる機械を導入しているところもあり、気になる人はチェックも可能です。

歯周病に関して同一の診断基準で行われた2005年と2011年の全国調査(歯科疾患実態調査)を比較すると、やや減少しているとのこと。治療技術の発達や歯周病に対する意識を高めていくことにより、3人に1人といわれる歯周病の患者数はさらに減少させられるのかもしれません。
早期発見、早期治療を心がけ、健康的な歯を維持することを目標にしたいですね。